アメリカでのテレビ映画とは? わかりやすく解説

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アメリカでのテレビ映画

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/29 13:44 UTC 版)

テレビ映画」の記事における「アメリカでのテレビ映画」の解説

1941年NBCが初の商業放送開始して以降、まだビデオテープレコーダ (VTR)の無い時代全て生放送時代がしばらく続くが、戦後世相落ち着いてきた1940年代終わり頃から、バラエティ番組音楽番組以外にテレビ映画の製作が本格化した。しかし当時大手映画会社テレビ対す評価低く所属する俳優テレビに使うことはなかった。テレビの前で1時間1時間半もじっと小さブラウン管を見つめ続けることは無いと考えていたからである。したがって初期テレビ映画主演スター劇場用映画使われることは無く、また知名度のある俳優テレビ出てくることは落ち目になったからと揶揄される時期があった。 最初15分番組での帯番組として、やがて30分番毎週同じ時間帯・同じチャンネル(same time , same channel)で翌週続けていく形態が普通となった。これはアメリカでは時差があるためにフィルム撮影した映画なら同じ日に同じ時刻に同じ内容放送できたからであった当初は子ども対象のものが多く、「ローン・レンジャー」「シスコ・キッド(英語版)」「スーパーマン」などが大手映画会社ではなく独立プロダクション製作したものが多かった。これらに合わせて戦前製作された子ども向けのB級映画再編成した番組作られた。 そして、1948年アメリカ連邦最高裁判所判決で、ハリウッド映画のメジャースタジオが独占禁止法触れて制作興行切り離されて、それまであったB級映画の製作が出来なくなった頃から、当時B級専門製作会社がどっとテレビ映画の製作に乗り出してきた。これらのテレビ映画西部劇・コメディ・ホームドラマ・私立探偵刑事物などのジャンル作品製作して放送されていった大半30分番組の連続物で1時間番組無く、他に90分番組が作られたが、これは連続物でなく毎回違う内容単発もの製作していた。 やがて1950年代半ばになると大手映画会社テレビ映画進出してきた。ここから1960年代半ばまでが、アメリカのテレビ映画黄金時代と言われる時代である。ワーナー20世紀FOXコロンビア(製作は当時子会社スクリーンジェムズ)、MGMなどが加わった。これには当時劇場用映画大作主義をとって、1本の超大作に製作費を注ぎ、製作本数激減という状況になって余剰人員テレビへ投入せざるを得ない内情もあった。しかし、この頃からテレビ映画育った監督俳優その後60年代入ってから映画の世界大活躍して有名監督や大スターになっていった。 そして30分番組がやがて60分番組に拡大して番組内容求められるようになった時に1961年5月当時ケネディ政権発足同時に連邦通信委員会委員長就任したニュートン・ミノー氏が「アメリカのテレビ一望荒野である」と発言して当時3大ネットワークテレビ映画番組再検討迫られる事態となったその影響西部劇下火となり、医者弁護士物・戦争アクション宇宙ファンタジーなどのジャンル番組並べた次第人気落としていった。 ここで一つ問題起こった1960年代入って、高いコスト避けるためヨーロッパなどで製作することが多くなり、ハリウッド俳優出演機会減っていったとともにテレビ映画が1本の作品毎週撮影し続けるため、同じレギュラー陣顔ぶれストーリー書き続けていて、マンネリ化企画難、出演する俳優限定され、そして製作費の高騰悩まされていった。これに対す打開策として、テレビ局映画会社共同で製作費を出して単発テレビ映画を2時間番組の中で放映して毎週違った作品作り放送後このフィルム映画会社権利持って国内二番館への劇場公開して、そして海外への輸出(輸出先での劇場公開前提)する新しシステム作った。これがテレビジョン・ムービー(TVムービー)またはテレフィーチャー呼ばれ1964年第1作としてドン・シーゲル監督の「殺人者たち」が製作された。このTVムービー1970年代に入ると多数製作されて、その中からスティーヴン・スピルバーグ監督処女作となる「激突!」も該当した毎週同じ顔ぶれ内容放映されるTVシリーズと、そして毎週でなく一定の期間で放映されるものをTVミニシリーズとして放送されるようになった。やがて一気放映するスタイルとして1977年秋に天才呼ばれた編成マンフレッド・シルバーマンが「ルーツ」を毎日60分ごとに1週間通して放映するケース編みだした。こうしてTVシリーズTVミニシリーズTVムービー形態として、現在もテレビ映画制作され続けている。

※この「アメリカでのテレビ映画」の解説は、「テレビ映画」の解説の一部です。
「アメリカでのテレビ映画」を含む「テレビ映画」の記事については、「テレビ映画」の概要を参照ください。

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