アメリカでのd20システム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/09/12 16:43 UTC 版)
「d20システム」の記事における「アメリカでのd20システム」の解説
アメリカでのプロのデザイナーがd20システムを使うメリットは二つである。一つは開発費を抑えられることで、もう一つはアメリカで圧倒的なシェアを持つ「ダンジョンズ&ドラゴンズ」のユーザーを潜在ユーザーとして取り込めることである。というのも、D&Dのサプリメントを正式に出すにはサードパーティーに参加する必要があるが、「D&Dとデータ的な互換性があるd20システムのルールブック」ならばd20システムロゴマークを購入するだけで販売が可能なのである。 これは開発力が小さいメーカーだけでなく、D&Dに匹敵する強力なコンテンツを持つメーカーにも福音になった。すなわち、そのゲームの世界観やテーマには興味はあるものの、ゲームシステムがD&Dではなかったために手を出さなかったという多数のゲーマーに対し、そのゲームのd20版を作ることで、D&Dのユーザーへの営業が可能となるからである。こうして「クトゥルフの呼び声」「トラベラー」「ファイティング・ファンタジー」「エヴァークエスト」などのビッグタイトルがd20システムに乗り入れるようになった。 d20システムはアメリカのテーブルトークRPG市場をわずか数年で席巻し、多くのメーカーがこぞってd20システムに参入した。一時期はd20システム以外の独自ルールの新製品の発売が極端に少なくなったことさえあった。現在ではこのような「d20バブル」の状況は沈静化している。 一部のD&Dプレイヤーを戯画化した漫画「マンチキン」がd20システムベースのD&Dサプリメントとして発表されるなど、D&Dの批評そのものがD&Dサプリメントになったような商品も発売されている。
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