アガット湾への上陸とは? わかりやすく解説

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アガット湾(昭和湾)への上陸

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/22 16:39 UTC 版)

グアムの戦い」の記事における「アガット湾(昭和湾)への上陸」の解説

アガット湾には第1臨時海兵旅団の2個海兵連隊砲兵隊接近してきた。この地を守るのは第38連隊第1大隊の約1,000であったが、アサン湾での上作戦同様に上陸支援の激し艦砲射撃空爆加えられた。それでも第一大隊海岸目指してきた300の上陸用舟艇山砲速射砲砲撃集中し十数の上陸用舟艇撃破した。 しかし、沖合3,000mの至近距離配置されていた戦艦2隻、巡洋艦3隻を主軸とする支援部隊が、砲撃した日本軍砲兵陣地の場所を割り出し正確な艦砲射撃加えてきた。戦艦巨弾対し歩兵野砲無力であり、大隊砲兵はたちまちの内に沈黙したその後アメリカ軍戦車支援の下で上陸し大原大隊長率い第一中隊攻撃しかけてきたが、大原大隊長軍刀片手陣頭指揮するも戦死したその後大隊壊滅状態に陥り、北方を守る第2大隊残存兵力合流した同日には、海岸線第1大隊壊滅させたアメリカ軍は、オロテ半島アプラ方面守備していた第2大隊にも迫り第2大隊一部速射砲山砲によりアメリカ軍撃退したが、損害甚大夕刻までには主要な火器はほとんど破壊され死傷率は80%にも達した大損害を被った29師団38連隊連隊長末長大佐は、もはや防衛戦による上陸阻止は困難であると判断し残存戦力による夜襲決心した夜襲は第38連隊残存兵力結集して行なう事としたが、(ただし第2大隊連絡網遮断され連絡取れなかった為不参加)但しこの夜襲末長連隊長独断作戦であり、直属の第29師団初め上層部には何の相談なされていなかった。連隊長総攻撃決定後に第29師団司令部連絡したが、高品師団長からは、残存戦力速やかに結集の上背後天上山縦深陣地撤退し持久戦行い師団主力支援を行うようにと攻撃中止するように指示があったが、末長連隊長は「既に戦術戦力もない。これ以上生きるのも無駄であろう自分希望貫徹させてくれ」と師団長懇願し翻意しなかった。 アメリカ軍日本軍夜襲対策として、これまでの経験則より夜は照明弾絶え間なく打ち上げ日本軍夜襲容易に接近できないような対策講じていた。そのような状況下で強引に突撃した38連隊は、アメリカ軍集中砲火浴び死傷者続出した最大攻撃第3大隊による橋頭堡対す攻撃で、日本軍は、戦車第9連隊95式軽戦車5両を先頭突撃してきた。M4中戦車バズーカ集中砲火戦車全滅したが、第3大隊長長縄大尉率先先頭立って21時には第一線陣地突破22時には第二線の重火器陣地撃破その後4時には奥深くアメリカ軍上陸点の船着場陣地まで達したが、そこで大隊長中隊長などが次々と斃れ、残存兵力夜明けとともに撤退したまた、一部部隊は第4海兵連隊防衛線を突破し砲兵陣地まで突入した。その激し戦いでアメリカ軍死傷者続出し、ある小隊兵員が4名にまで減少している。 また、北方より上陸した22海兵連隊方面でも小部隊による日本軍夜襲断続的に続けられアメリカ軍69名の戦死者出したが、日本軍遺棄死体は390名を数えた末長連隊長部隊先頭立って攻撃部隊指揮してきたが、海軍砲台小高いの上銃撃浴びて戦死した。この夜襲失敗により第38連隊壊滅し、第29師団アメリカ軍上陸初日主力壊滅することになってしまった。 連絡取れず総攻撃参加しなかった第2大隊奥城大隊長)はオロテ半島根拠地として海軍部隊須磨第一飛行場防衛する事としていたが、早速翌日22日にはアメリカ軍戦車伴って攻撃してきた。第2大隊海軍部隊野戦高射砲52大隊協力し肉弾攻撃対戦車地雷戦車5両を撃破し100死傷などの損害与えてこれを撃退した。 この夜に29師団戦闘指令所は、艦砲射撃避け為に後方的野高地移動開始した。軍参謀長田村少将は、この2日間の戦い顧みて島嶼防衛戦訓参謀次長宛に報告しているが、これが後に日本軍島嶼防衛戦術改善寄与することをなった。また、第31軍司令小畑英良中将は自ら連合艦隊に「願わくばこの間事情諒察せられ成り行きにのみ委ねることなく何らかの有効適切な措置を講ぜられん事を敢えて具申す」と何らかの救援策を要請しているが、マリアナ沖海戦大敗した連合艦隊に既にその力はなかった。

※この「アガット湾(昭和湾)への上陸」の解説は、「グアムの戦い」の解説の一部です。
「アガット湾(昭和湾)への上陸」を含む「グアムの戦い」の記事については、「グアムの戦い」の概要を参照ください。

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