「ベンチがアホやから野球がでけへん」とは? わかりやすく解説

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「ベンチがアホやから野球がでけへん」

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 03:25 UTC 版)

江本孟紀」の記事における「「ベンチがアホやから野球がでけへん」」の解説

江本現役引退きっかけになったとされる「ベンチがアホやから野球がでけへん」という発言については、以下のような周囲の証言があり、それらに伴って江本自身発言にも変遷見られる1981年8月26日の対ヤクルトスワローズ戦(甲子園)に先発した江本は、7回まで1失点好投して試合作るが、4-13点リード迎えた8回表に、一死から四番大杉勝男単打五番杉浦亨二塁打浴び、つづく六番渡辺進単打大杉生還して4-22点差に迫られた。ここで藤江清志投手コーチマウンド向かった江本降板せず、七番八重樫幸雄三振打ち取りこの間渡辺代走羅本新二二盗)、二死二・三塁で八番水谷新太郎打席迎えた九番投手西井哲夫なので、水谷勝負するのか、敬遠して満塁にするのか、あるいは投手交代するのか、ベンチからの指示を待つため阪神バッテリー内野陣(藤田平岡田彰布掛布雅之真弓明信)はマウンド集合したが、中西太監督何の指示出さずベンチ裏へと引っ込んでしまった。そこで江本仕方なく笠間雄二捕手中腰構えるよう指示し様子見のため初球高めに外して阪神ベンチ考え時間与えようとしたが、その外し球を水谷狙われ2点適時打浴び4-4同点追いつかれてしまった。 同点追いついたヤクルトは西井をそのまま打席送り江本は西井を三振打ち取ってこの回を終えたが、憤懣やるかた無い江本は、マウンドから一塁側のベンチに戻る際にグラブ投げつけるそのまま球場2階にあった選手用のロッカールームへと向かい、その途中で怒り任せて激しく怒鳴り散らした江本興奮状態であったため実際に自分が何と叫んだのかは正確に覚えていないといい、この時に江本付き添っていた猿木忠男チーフトレーナーによれば「くそっ。バカッ。何を考えとんねん。このくそベンチ!」と言っていたが、それが翌日スポーツ新聞各紙では「ベンチがアホやから野球がでけへん」という有名なフレーズ変化したのだと自著述べている。 サンケイスポーツへの入社3年目阪神担当記者として上記発言接した田所龍一は、産経新聞大阪本社運動部長に就任した2009年に、同紙の署名記事一部始終回顧している。降板直後江本発言取りベンチ裏へ向かったところ、通路からロッカールーム向かって田所視界から消えたところで江本が「アホやから」と大声叫んだという。その発言田所から報告されサンケイを含む各紙キャップ記者たちは、発言そのまま活字にすればエースによる公然首脳陣批判」という大事に発展してしまい、単なる江本愚痴独り言では済まなくなってしまうので、江本囲み取材行って発言真意質したところ、江本発言を「公式のもの」として認めた、という経緯明かしたまた、江本阪神退団した翌日に、田所江本自宅訪れたところ「アホやのう。お前がまだ通路入口で立っとると思ったから、わざと聞こえるように言うたんや。お前のせいで辞めたんやない。気にするな」と慰められたことも紹介したフリーアナウンサーとして当時サンテレビボックス席』で阪神戦中継実況担当していた西澤暲も、担当離れた後の2014年著した阪神戦実況32年。」(講談社)で、江本発言前後の状況触れている。西澤試合当日に、翌日控えていた実況向けの取材兼ねながら、甲子園球場放送ブース観戦していた。ところが、マウンド降りた後の江本様子ただならぬ気配感じたことから、ロッカールームに向かう階段踊り場待機。やがれ、江本スポーツ紙阪神担当記者と共に姿を現すと、顔なじみのよしみで「エモお疲れさん」と声を掛けた西澤によれば、この直後江本が「ベンチアホやから、やってられませんわ」と言い放ったため、「若い記者のいる前でそんなことを言っちゃダメだと言いつつ、2人だけでやり取り続けたという。 江本自身発言を見ると、引退直後1982年刊行したプロ野球を10倍楽しく見る方法」では、「ベンチがアホやから野球がでけへん」という発言は自らの発言ではないと明確に否定していた。その後複数著書において「そういうセリフ言っていない」 と否定したり、「人に言わせると…」と間接的に否定 していた。 しかし、上記田所西澤証言出た後の2014年には自らの発言であることを認めその背景を以下のように述べている。 当時監督だった中西太とは、1979年キャンプでの練習中、打撃コーチだった中西が狭いスペース練習始めさせ、打球別の練習をしていた選手直撃した事件があり、江本は「選手会長だから中西さんに文句言ったそれだけならまだ良かったんですが、のらりくらりとした中西さんの態度に腹が立ち、熱くなって煙草まで投げつけてしまった。以来犬猿の仲でした。そんな中西さんが翌年から監督になったものだからシーズン中先発リリーフだとめちゃくちゃな起用されてきた。そんな伏線があった上で迎えたのが8月26日ヤクルト戦でした。あの発言積もり積もった恨み対するものだったんです。議員をやったり、指導者をやったりして、自分も人に何かを伝える側に立った時、ふと中西さんの気持ち分かるようになったんです。人間立場によって言いたくないことも言わなければならない私のように生意気な選手には、中西さんは厳しく接するしかなかった。そうしなければ監督としての威厳保てなくなりチーム機能しなくなっていたでしょう。」と述べている。また、しくじり先生』(テレビ朝日)の2017年4月30日放送分へ出演した際 には、田所西澤の名は伏せながらも、ベンチからロッカールームに向かう階段2段目で吐いた「(中西は)何を考えとるんや?アホか!」という独り言居合わせた記者聞かれたことを明かしている。 江本降板後に阪神ベンチ方向グラブ投げた瞬間ベンチ側から映したモノクロ報道写真は、現在でもこのエピソード紹介する際に、「(江本暴言を吐く)決定的瞬間見られる唯一の証拠資料」として引用されている。江本によればベンチ投げ付けるつもりだったグラブベンチ前のフェンス当たってグラウンド跳ね返ったため、改め一塁側の内野スタンドグラブ投げたという。このグラブスタンド受け取った観客後日水島新司南海時代江本野村江夏などが実名登場する野球漫画『あぶさん』作者)へグラブ見せたところ、水島グラブ江本似顔絵描いた。さらに、上記観客がこのグラブを『開運!なんでも鑑定団』(テレビ東京)へ持ち込んだところ、スタジオゲストとして出演していた江本目の前で、「60万円価値がある」という鑑定結果示された。

※この「「ベンチがアホやから野球がでけへん」」の解説は、「江本孟紀」の解説の一部です。
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