「ベルリン大空輸」開始とは? わかりやすく解説

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「ベルリン大空輸」開始

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/12 05:52 UTC 版)

ベルリン封鎖」の記事における「「ベルリン大空輸」開始」の解説

ソ連による完全封鎖開始後、西ベルリンでは燃料食糧だけでなく、石鹸トイレットペーパーなどの生活用品や、薬品までが短期間欠乏し市民生活危機陥ることが予想された。そこでアメリカイギリス中心とする西側は、アメリカ空軍カーチス・ルメイ戦略空軍司令官らが立案した物資空輸作戦実施することにした。アメリカ空輸作戦の名前は「糧食作戦」(オペレーション・ヴィットルズ Operation Vittles)とされた。一方イギリス空輸作戦は「プレインフェア作戦」(Operation Plainfare) とされたが、イギリス空輸部隊アメリカ側指揮の下で活動した一般に「ベルリン大空輸」(Berlin Airlift) として知られる6月26日ヴィースバーデンラインマインの両基地からダグラスC-47輸送機45 tの物資テンペルホーフ空港輸送し空輸作戦開始された。C-47輸送機100機以上がかき集められベルリンまでの輸送任務就いたC-47より大型ダグラスC-54輸送機アメリカ本土などから派遣された。イギリスC-47同型ダグラスダコタアブロ ヨークなどを派遣した7月に入ると、アメリカ空軍の軍航空輸送隊(MATS: Military Air Transport Service、後に軍事空輸軍団経て航空機動軍団)のウィリアム・タナー少将 (William H. Tunner) が臨時空輸任務群(Airlift Task Force, Provisional11月に第1空任務1st Airlift Task Force改編)の司令官に就任し、空輸作戦指揮を執った 6月30日アメリカマーシャル国務長官が「我々はベルリン放棄するつもりはない。市民への食料物資補給可能な限り実施されるだろう」と言明し米英西ベルリン放棄せず、空輸作戦により市民生活断固として支え決意示した西ベルリン市民が必要とする食料1日あたり小麦および小麦粉646 t、穀類125 t、肉・魚介類109 t、油脂64 t、乾燥ポテト180 t、乾燥野菜144 t、砂糖85 t、コーヒー11 t、粉乳24 t、イースト3 t、塩38 t、チーズ10 t合計約1,439 tと見積もられた。また、このほかに市内消費する燃料石炭その他の生活必需品などが1日あたり約3,000 t必要であると見積もり空輸の最低量は1日4,500 tと設定された。これを満たすために、C-54輸送機続々追加派遣されベルリン大空輸主力となった空輸作戦使用され航空機C-54中心となり、搭載量少なC-47早期撤退した。他にC-74C-82・YC-97Aなどの大型輸送機少数のみ試験的に投入された。機数が少なかったためこれらの大型航空機主力とはならなかったが、以降輸送機発展方向性を示すことになった。 このほかにもイギリス民間航空会社からチャーターした輸送機派遣したことから、アブロ ランカストリアンハンドレページ ホールトン、ショート ヒースビッカース ヴァイキングなどの雑多な輸送機作戦投入された。大量物資を運ぶこれらの輸送機は、ベルリン市民から「ロジーネン・ボンバー」のニックネーム呼ばれたベルリン大空輸に際しては、英米のほかにフランス当初参加していた。しかしフランス戦勝国とはいえ大戦中には長くドイツ占領受けて地上戦被害大きく、国自体復興途上にあったこのため輸送機の数を確保できなかったことやその参加機も事故失われたことなどから、早期作戦から外れた。これ以外にイギリス連邦オーストラリアとニュージーランド南アフリカ乗務員派遣している。

※この「「ベルリン大空輸」開始」の解説は、「ベルリン封鎖」の解説の一部です。
「「ベルリン大空輸」開始」を含む「ベルリン封鎖」の記事については、「ベルリン封鎖」の概要を参照ください。

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