フリーアナウンサーとは? わかりやすく解説

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フリーアナウンサー


フリー‐アナウンサー


フリーアナウンサー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/20 23:02 UTC 版)

フリーアナウンサーは、放送局テレビ局ラジオ局)と雇用関係になく、自由契約で活動する日本のアナウンサーの総称[1]

概要

放送局に入社し、社員として勤務するアナウンサー(通称「局アナ」[2])との対義語として用いられる語で、放送局に所属していないアナウンサー全般を指す。局アナと区別するため、放送局側ではキャスターリポーターとも呼ばれる。

フリーアナウンサーと局アナに必要となる技量に違いはなく、仕事を始める前にアナウンススクール(アナウンサー養成を目的とした専門学校、或いは放送局の主催する講習会)に通うものも少なくない[3]が、局アナが各放送局の入社試験に合格する必要があるのに対し、フリーアナウンサーはその必要がない。ただし個人事業主として活動するため、個人事業主の開業届を出す必要がある他、自ら営業活動を行うスキルも求められる[4]

局アナとして一定の経験を積んだ上でフリーに転向する事例、あるいは放送局内での人事異動に伴ってアナウンス業務から外れるタイミングでフリーに転向する事例[4]、放送局での定年を迎えてアナウンサーとしての活動を継続するためにフリーアナウンサーに転身する事例も少なくない。

フリーアナウンサーの多くは芸能事務所制作プロダクションとの間で専属契約を結び、当該事務所所属のアナウンサーとして活動する[4]。「芸能事務所所属」という意味では純然たるフリーランスとは呼べないが、局アナが社員としてその放送局関係に限定してアナウンサーとしての業務を行うのに対し、自分で出演する仕事や局を選べるなど、自由に働くという意味で「フリー」だと言える[5]

一方で、フリーアナウンサーでありながら放送局と専属契約を結び、局アナ(社員アナウンサー)と同様の業務を行っている者[注釈 1]、芸能事務所等との業務委託契約を結ばず純粋にフリーランスとして業務を行う者[注釈 2]、さらにはアナウンサー自身が新たに芸能事務所を設立して代表者として活動する者など、一口にフリーアナウンサーと言ってもその活動形態は様々である。逆に、フリーアナウンサーとして活動後に放送局の中途採用に応募し局アナに転身する者[注釈 3]もある。

活動中のフリーアナウンサー

※ かっこ書きは、前所属の放送局

男性

女性

引退・転職したフリーアナウンサー

男性
女性

故人

放送局在職中に死去した人などは除く。

男性
女性

主なフリーアナウンサー事務所

脚注

注記

  1. ^ ボイスワークスに所属の上で、2018年4月から2020年3月末までテレビ埼玉の契約アナウンサーとして活動した山崎彩紗など。
  2. ^ フットメディアとの専属契約を終了して活動を継続している野村明弘など。
  3. ^ 山口放送の局アナからフリーに転身後、日本海テレビジョン放送の局アナとなった福谷貞夫など。

出典

  1. ^ フリーアナウンサーとは?”. コトバンク(デジタル大辞泉). 2025年6月20日閲覧。
  2. ^ 局アナとは?”. コトバンク(デジタル大辞泉). 2025年6月20日閲覧。
  3. ^ アナウンサー、キャスターになるには”. マナビジョン. ベネッセコーポレーション. 2025年6月20日閲覧。
  4. ^ a b c 局アナウンサーとフリーアナウンサーの資格・必要なスキルの違い”. キャリアガーデン. ノードプレース. 2025年6月20日閲覧。
  5. ^ アナウンサー、キャスターの仕事の内容”. マナビジョン. ベネッセコーポレーション. 2025年6月20日閲覧。

関連項目


フリーアナウンサー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 14:47 UTC 版)

日本のアナウンサー」の記事における「フリーアナウンサー」の解説

詳細は「フリーアナウンサー」を参照 この場合の「フリー」は、放送局直接雇用関係がないことを指す。完全なフリーランスでなく、人材派遣事務所芸能事務所などに所属している者もこう呼ばれる局アナとフリーアナウンサーの仕事内容実質的な違いはないが、雇用形態大きな差がある。局アナ社員職員としての給与仕事供与労働三権保証されている代わりに社命である業務異動基本的に断れない。勤務地大きく変わることはないが、別の分野担当させられる要は局アナは「会社員」(NHKのみ「団体職員」)であり、その権利同時に組織一員としての義務負い、局の方針反することはできない一方、フリーアナウンサーは、雇用契約契約書形式内容異なり仕事内容明記限定された形で契約書署名する(つまりその特定の仕事限定端的に言えば特定の番組限定出演する契約を結ぶ)。仕事契約は、事務所知り合い紹介オーディションなどを通じ自ら競争勝ち抜いて獲得する必要があるが、別の角度から言えば嫌な仕事に関して契約を結ばなければよいので「仕事の内容を選ぶことができる」とも言える逆に言うと、仕事内容契約相手の局は選べるかわりに、どの局からも相手にしてもらえず、全く仕事が無い状態になり無収入になってしまう可能性もある、とも言える。つまりテレビ局の側にも、多数のフリーアナウンサーの中から自局に都合いい人を選ぶ自由があり、契約結ばない自由がある。 フリーになる人の動機はさまざまであるそもそも最初からフリーアナウンサーとして活動している人々かなりの数いる。別業種からの転職者もいる。局アナがその局の番組出演して獲得した知名度活用して(その知名度他局高く売れるあいだに、と)フリーになる場合もあり、その場合、単純に高収入可能性があることに惹かれてそれを選ぶ人もいる。「自分試したい仕事の幅を広げたい」という理由挙げる人、つまり他局フリーでならばもっと違う仕事実力発揮できるはず、と感じるから(あるいは、そういう建前で)フリーを選ぶ人もいる。もっと違う理由で、たとえばテレビ局報道らしい報道行っておらず権力者におもねったような腐った報道をするばかりで、おまけにテレビ局プロデューサースタッフアナウンサーに対してセクハラ連発していて、そういう問題だらけのテレビ局うんざりして別の局で仕事をするためにフリーになる場合もある。 フリーになった後の報酬の額は、一種の「運」や、自身アナウンサーとして実力自身世渡り術、そして外部の諸要因という大きな要素群など、さまざまな要因影響する成功できる思って退社してフリーになった途端に病気罹ってしまい、無収入になってしまう場合もある。自分には実力があると信じ高収入得られる期待してフリーになっても、ふたを開けてみたら収入大幅減となってしまい、後になって自己評価他者評価大きな乖離があったことに気付かされる場合もある。運にも恵まれ外部要因にも恵まれ、かつアナウンサー実力もあり、世渡り術にもたけている場合は、フリーアナウンサーになることで局アナよりも高額収入得られる例もある。(ただしフリーアナウンサーは各種手当福利厚生もなく、業務必需品自分揃える必要があり、実は単純に額面通りの差だけ豊かになるわけではない正社員というのは、"見えない"形で様々な報酬得られており、フリーになるとそれが消滅する、という面はある。)。仕事ミス対す批判視聴率評価は、局アナウンサー以上にシビアであるとされる。(野球チームが雇う「助っ人外人」のように)即戦力扱い実際に視聴率という結果出た場合は「便利なコマ」として扱かってもらえて高報酬払ってもらえる可能性が高いが、一旦、何かの拍子視聴率低迷などという現象起きると、実力不足などと判断され、(「もはや用なし、と判断され助っ人外人」のように)番組プロデューサーから簡単に見切られがちで、つまり一種の「使い捨てコマ扱いで、単純に契約解除となり、局アナ正社員のようなセーフティネット」は無く(他番組仕事あてがってもらえるわけでもなく、他部門所属する形で給料支払ってくれるわけもなく)、仕事無くなり収入になってしまう可能性かなりある。つまり局アナからフリーアナウンサーになることは、わかりやすく言うと一種の《賭け》であり、博打(ばくち)を行うような状態、「イチバチか」の状態になる。そんなわけでフリーになると決め辞表提出した時は平気だったのに、いざ退社時期迫って自身境遇変化することをひしひしと感じ始めると悪夢見たり、辞めてしまった後になっても、辞表出したこととか辞めたこととか全部ナシならないかな…と思ったり、もう今さらしょうがない、と思うなどして、長期間気持揺れ続ける人もいる。 なお、局アナ所属局を退職してフリーアナウンサーに転身する場合古巣局への義理立ての意味もあり、フリー転身直後一定期間他局への出演控えるという慣例がある。明確に一定期間他局出演しない古巣局と取り決めを持つ場合もある。系列局制作番組企業コマーシャルへの出演フリー転身直後でも可能の場合あり。 その一方で大塚範一小倉智昭露木茂羽鳥慎一のようにフリー転身翌月から他局レギュラー番組を持つという例外もある。特に羽鳥日本テレビ退職数日後テレビ朝日レギュラーでの冠番組開始させた。この時は日本テレビ・テレビ朝日両社上層部との話し合いがあったという。羽鳥のこの離れ業フリー転身後の身でも他局からの仕事請けやすくなったという向きもある。また、一時期三雲孝江小宮悦子高島彩ラジオ局元アナウンサーどのようにフリー転身後も他局ではほとんど仕事をせず、古巣局制作番組しかほぼ出演しないという人物存在するNHKアナウンサーフリーとなる場合初めのうちは民放局専属契約を結び、軌道に乗った完全フリーに、という傾向が多い。羽佐間正雄久保純子のようにNHK退職直後NHK専属契約した人物もいる。ただし、専属契約となる形でのフリーだけではなく在京キー局在阪準キー局への移籍というパターンもある。

※この「フリーアナウンサー」の解説は、「日本のアナウンサー」の解説の一部です。
「フリーアナウンサー」を含む「日本のアナウンサー」の記事については、「日本のアナウンサー」の概要を参照ください。

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