《腫瘤》の正しい読み方
「腫瘤」の正しい読み方
「腫瘤」の正しい読み方は「しゅりゅう」の他、「しこり」とも読むことが出来る。「腫瘤」の意味解説
「腫瘤」とは、「瘤(こぶ)」や「できもの」、「はれもの」などの、体内や体表に現れた塊のことを指したものの総称である。「腫瘤」が出来る原因は、血液の流れが悪くなることで、血液中の老廃物や赤血球が上手く流れずに蓄積し、それが固まることで腫瘤が出来ると言われている。「腫瘤」は発症する原因によって、痛みの有無や、腫瘤の大きさなどの症状が異なり、さらに良性の腫瘤と悪性の腫瘤に分けることが出来る。「良性腫瘤」の代表的なものとして「イボ」や「脂肪腫」「粉瘤」「リンパ管腫」「脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)」などが挙げられる。「イボ」が出来る主な原因は、皮膚の傷にヒトパピローマウイルス(HPV)が入り込み、感染することで発症するとされる。症状としては、皮膚の一部が盛り上がり、小さなできものが出来るなど、見た目に現れて判断出来る症状である。「脂肪腫」とは基本的に痛みなどの症状がなく、発症する明確な原因は現在明らかになっていない。しかし、脂肪腫を発症する原因として、ストレスや肥満、喫煙、遺伝などの可能性が考えられている。
「粉瘤」とは外傷などによって皮膚の下に袋状の構造物ができ、その袋の中に皮脂や垢が蓄積することによって発症する。粉瘤は病状が進行すると、赤みや痛みなどの症状が現れ、化膿して膿が溜まることもある。「リンパ管腫」とは病変のある体の部位によって症状が異なる。明確な原因は解明されていないが、胎児期のリンパ管が形成される時に異常が起こることで発症するとされる。「脂漏性角化症」は老人性イボとも呼ばれ、主な症状は痒みなどである。原因は、長い期間紫外線を浴びたことや、加齢による皮膚の老化が考えられている。
「悪性腫瘤」で代表的なものとして「乳がん」「肉腫」「リンパ腫」などが挙げられる。「乳がん」は乳房のしこりや、乳房が左右非対称になるなどの症状が現れ、原因はエストロゲンの過剰分泌や遺伝の他、肥満や喫煙などの生活習慣に関わることが要因となって発症することが多い。「肉腫」とは、発生する場所によって症状が異なるものの、主に痛みや腫れ、しこりなどの症状が現れる。原因は現在明らかになっていないが、遺伝子の異常が発症の原因になっていると考えられている。「リンパ腫」は初期段階では痛みがなく、しこりの症状が現れるが、病状が進行すると腫れやしこりが全身に広がり、発熱などの症状も見られるようになる。「リンパ腫」の原因は、現在ほとんど明らかになっていないが、ウイルス感染や遺伝子の異常が考えられている。
なぜ「腫瘤」と読むのか・理由
「腫瘤」と読まれるようになった語源は現在では確認出来ないが、そう読まれるようになった理由としては、「腫瘤」の発症の仕方や症状が関係していると考えられる。また、「腫瘤」の「腫」には「はれもの」などの意味があり、「瘤」とは病気や打撲などによって皮膚が盛り上がる「こぶ」を意味する言葉である。何らかの原因で体表や体内に塊が発生する「腫瘤」の症状から、その名称が付き、「しゅりゅう」「しこり」と読まれるようになったのではないかと考えられる。「腫瘤」の類語・用例・例文
「腫瘤」の類語として「痼(しこり)」や「瘤(こぶ)」などが挙げられる。用例・例文として「私は数週間前に腫瘤を発症した。」、「腫瘤の原因は様々である。」などと使用することが出来る。「腫瘤」の英語用例・例文
「腫瘤(しゅりゅう)」は英語で「Tumor(テューモア)」と言い表すことが出来る。また、類義語の「しこり」は「Mass(マス)」などと表すことができ、「塊」などの意味がある。用例・例文として「Tumors can be classified as benign or malignant.(腫瘤は良性と悪性に分類出来る。)」、「The mass should be treated in the hospital.(腫瘤は病院に行って治療する必要がある。)」などが挙げられる。《腫瘤》の正しい読み方
「腫瘤」の正しい読み方
「腫瘤」の読み方は「しゅりゅう」である。「腫瘍(しゅよう)」と読み違えやすい。「腫瘤」の意味解説
「腫瘤」は、医学・医療の分野において、いわゆる「はれもの」や「こぶ」を指す用語である。「腫」は、皮膚の炎症などでできたはれものを指す字。「水腫」「浮腫」のように「むくみ」を指す字としても用いられる。音読みで「シュ」、訓読みでは「は-れる」「は-らす」と読む。
「瘤」は「こぶ」を指す字。皮膚を打ちつけるなどした結果、その部分が局所的に盛り上がったような状態のことである。音読みで「リュウ」、訓読みで「こぶ」と読む。
腫瘤は、初期には肉眼ではわかりづらく、触ってみると塊のような感覚がある。次第に大きくなってくると高く盛り上がってきて、肉眼でもわかるようになる。体内外でこのような塊の状態が確認された場合、いかなる原因でも腫瘤とされる。
なぜ「腫瘤」と読むのか・理由
「腫瘤」を「しゅりゅう」と読むのは、素直な音読みである。医学の分野で扱われる用語は、基本的に音読みされる。いわゆる切り傷も、医学的には「切創(せっそう)」あるいは「創傷(そうしょう)」と呼ばれる。
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