《舎人》の正しい読み方
「舎人」の正しい読み方
舎人はの正しい読み方は「とねり」もしくは「しゃじん」である。ただし「しゃじん」の読み方は限定的で、「とねり」と読む場面の方が多いだろう。いずれにせよ「しゃひと」とは読まない。「舎人」の意味解説
舎人とは、古代において天皇や皇族のそばで護衛や雑用に従事した者のことである。ヤマト王権時代には既に存在していた。天武天皇の時代、673年に本格的な整備が行われ大舎人(おおどねり)の制が成立した。また、舎人は地名でもある。東京、愛知、鳥取、島根、佐賀などに見られ、現存する中で最も有名なのは東京都足立区の舎人だろう。東京都荒川区と足立区を結ぶ、日暮里・舎人ライナーという鉄道路線もある。宮廷に仕える舎人が多く住んでいた、舎人の苗字を持つ一族の土地だった、など由来は諸説ある。舎人は苗字の一つでもあり、地名から生まれた可能性もある。舎人の姓をもつ人は、東京、愛知、静岡、埼玉に多い。なぜ「舎人」と読むのか・理由
役職としての舎人を「とねり」と読む理由には「とのいり(殿入り)」「とのはべり(殿侍)」が縮められたという説がある。地名の場合は土地の形からきている可能性もある。「とね(小石の多い痩せた地)」と「いり(谷の奥)」が合わさって「とねり」となったという説だ。その他、聖徳太子が身分を隠して旅をした際に唯一正体を見破った舎人がいた地をとねりと呼ぶようになった、など諸説ある。単に役職としての召使の意味を表すか、舎人を音読みする場合に「しゃじん」と読むこともある。地名や人名の場合には間違いとなるため注意が必要である。「舎人」の類語・用例・例文
「東国からは多くの舎人が輩出され、国家の軍事力の基礎を支えた」「大海人皇子は少数の舎人とともに挙兵し戦いに勝利した」など、古代の役職名を示すため歴史に触れるような文脈で使用されることが多い。「舎人は山手線も近く、静かで住みやすい街です」「舎人さんなら先ほど退勤しました」など、地名や人名なら普通の名詞として使用できる。歴史に触れる内容になる場合は、役職の意味と区別できるよう配慮が必要である。「舎人」の英語用例・例文
役職や地名などいろいろな意味をもつが、いずれにしても「toneri」となる。ただし「The prince fought with few servants.(王子は少数の舎人とともに戦った)」のように役職を示す場合には「servant」「valethorse」「boyfootman」などを使用しても良い。詳しく説明する場合にはsomeone who works in close proximity with the emperor or imperial family. といった表現も考えられる。「Toneri is quiet and is a livable town.(舎人は静かで住みやすい街です)」のように、地名や人名を表す場合には、固有名詞のため他の言葉に置き換えることはできない。- 《舎人》の正しい読み方のページへのリンク