大航海時代Online El Oriente

大航海時代Online

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/04 19:02 UTC 版)

El Oriente

El Oriente』(エル・オリエンテ。スペイン語で「東方の世界」の意味)は、2009年12月15日に実装が開始された拡張パック第3弾。Chapter1は日本が中心となる『Zipang』、2010年4月27日に台湾が中心となる『Ilha Formosa』(ポルトガル語で「美しい島」の意味)、7月13日に朝鮮半島が中心となるChapter3『The Morning Calm』(朝凪(あさなぎ))、10月5日に中国が中心となる『The Land of the Dragons』(龍の大地)が実装された。

特徴

  • 東アジアを地域ごとに実装。伊達政宗鄭成功などの著名な人物が文化圏の代表として登場。
  • 南蛮貿易という新たな交易形態の導入。
  • 副官に船を持たせることが可能に。
  • 甲板戦実装とそれに伴う陸上戦のリニューアル。
  • フリースタイル特殊造船による船のカスタマイズの強化。
  • 遺跡ダンジョンという新たな冒険の舞台の登場。
  • メモリアルアルバムというコレクション要素の追加。
  • フリースタイル特殊造船による船の強化に対応した戦闘バランスの調整。
  • 商会や商館の機能強化と商館入れ替え戦による商館所有権の流動化の促進。

新要素・追加機能

追加海域
  1. 日本(Chapter1)
  2. 台湾(Chapter2)
  3. 朝鮮(Chapter3)
  4. 中国(Chapter4)
南蛮貿易(Chapter1)
西洋等の交易品を東アジアの港にいる貿易商人に渡し、見返りとしてその港の特産品を手に入れるという新しい形態の交易。金銭による売買でなく物々交換ということが従来の交易と大きく異なる。東アジアの珍しい産物は、西洋はもちろん、近隣の文化圏でも非常な高値で売れる。Chapter1ではそばや醤油、Chapter2ではカラスミ、Chapter3では朝鮮人参等、アップデートごとに東アジアの各文化園の交易品が追加されている。
持ち込んだ品と現地の特産品の交換比率は一定ではなく、プレイヤーの売買行動や、戦争・祭り・疫病・水害・好景気・不景気といった街の状態によって刻々と変化する港の交易品の在庫状況と連動している。このため、持ち込んだ交易品がその港の在庫が多くて歓迎されなかったり、欲しかった特産品が不足していて少ししかもらえなかったりということが起こる。従って、在庫状況や街の状態をつかんで需要の高まっている交易品を持ち込み、在庫の多い特産品と交換すると効率よく交易することができる。また、東アジアの名産品は特定の文化圏でとりわけ高額で売れるため、同盟港の所在など売る港を考えて取引することも必要になってくる。
初め交易できる街は文化圏ごとに1港のみで、現地で需要の高い交易品で南蛮貿易をすると上がる「文化圏貢献度」の上昇によって増えていく。また、繰り返し交易していると、伊達政宗などの有力な人物からアイテムを授与されることがある。
副官船長(Chapter1)
副官を船長に任命して船を1隻任せることができる。副官船はプレイヤーの船に自動で追従し、戦闘では共に戦ってくれる。副官船にも交易品や物資を積めるため、今まで以上の大量輸送や長距離航海が可能になった。海上でも自分の船と副官の船を交換できるので、風向きで縦帆船と横帆船を入れ替えたり、戦闘直前に軍船に乗り換えるなど、状況の変化に合わせて船を使い分けることもできる。
実装当初は副官を船長に任命するには一定のレベルまで育てる必要があったが、Chapter3でレベル制限が撤廃され、信頼度を上げるだけで任命可能となった。ただし、副官の乗船条件はプレイヤーキャラクターと同じなので、大きな船に乗せるには副官を成長させる必要がある。
陸上戦のリニューアルと甲板戦(Chapter1)
甲板戦の導入に伴い、陸上戦のシステムが大幅に変更された。従来は立ち位置が固定されていたが、新陸上戦では戦闘エリア内を自由に動き回れるようになった。武器によって攻撃できる範囲が決められているため、射程圏内に相手を捉えたり敵の射程から逃れたりするために移動が必要になる。
また、テクニックという技が作られた。武器の威力を増加させる戦闘系テクニック、罠で広範囲を攻撃する冒険系テクニック、アイテム効果を強化する交易系テクニックの3種類があり、職業によって得意な系統が異なる。テクニックにはランクがあり、ゲージが溜まるほどより高ランクなテクニックが使用できる。テクニックはさまざまなNPCと戦うことで習得していくが、最高のテクニックは「奥義」と呼ばれ、日本の侍などから伝授される。
甲板戦は、船長同士で決闘して戦闘の決着をつけるというイメージのもとに実装されたシステム。洋上戦で提督同士の白兵戦が発生した時、一定の条件下で突入の号令を出すと始まる。1つの船の甲板に敵味方の全船長が集まり、陸上戦で戦う。戦闘システムや使用できるアイテム・テクニックなどは陸上戦と同じ。どちらかが全滅すると勝敗が決まり、一定時間内に終わらなければ引き分けとなる。Chapter1では対人戦限定だったが、Chapter2から一部のNPCとも戦えるようになった。
遺跡ダンジョン(Chapter1)
遺跡の地下を探検するという新たな冒険システム。内部は多くの階層に分かれており、宝箱や発見物が存在する。宝物を入手するにはその階の敵NPCを全て排除し、宝箱の罠を解除しなければならない。下の階層に行くほど敵NPCが強力になるため、深層を目指すには陸上戦のスキルを鍛え強力なテクニックを覚えアイテムを用意するといった準備や、艦隊を組んで協力し合うといった工夫が必要になる。東アジアの各地域やヨーロッパ周辺など、アップデートのたびに新たな遺跡ダンジョンが実装されている。
フリースタイル特殊造船(Chapter1)
船体・主帆・砲門・兵装などの部品を組み合わせる造船法。ジョイントビルドやオリジナルシップビルドでは通常造船した船に部品を使ってオプションスキルを付けたが、FS特殊造船では新造から部品を使い、その組み合わせによって船種や付加されるオプションスキルが決まる。このため、新造段階からオプションスキルが付くようになった。また、部品ごとに強化できる能力と数値の変化の範囲が決められており、それが性能に反映されるため、任意の能力を従来の船よりも大幅に強化できるようになった。造船スキルも強化され、造船時の船体容量の増減の幅が広がった。
ただし、FS特殊造船で強化した性能は最初から発揮されるわけではなく、長く乗ることで「操船熟練度」が上がってくると、次第に反映されていく仕組みになっている。
艦隊のメンターシステム(Chapter1)
上級者が初心者と艦隊を組む際、一時的にレベルやスキルランクを下げることで、対等な立場で支援できるようにするシステム。これにより、レベル差があると戦闘の獲得経験値が減少するといった問題を避けられることに加え、メンター中はボーナス経験値や名声の獲得、交易品売買時の関税の軽減といったメリットを受けることができる。
商会貿易(Chapter1)
商会がある街の商会管理局に交易品を納めると、商会の貿易船が東アジアの街へ運んで珍しい産物と交換してきてくれるというもの。月に一度、その成果が受け取れる。また、東アジアと往復している商会定期船を移動の足として利用できるようになった。
メモリアルアルバム(Chapter2)
釣り上げた魚や調理した料理等のアイテムが自動的に記録され、思い出として残るコレクション要素。多くのテーマが用意されており、1つのテーマを完成させるごとにアイテムがもらえる。アップデートのたびに新たなテーマが追加されている。
大海戦の改革(Chapter3)
戦闘結果がより大きくその海域の情勢に影響するようにルールが変更された。詳しくは「公式イベント」の項参照。
商館入れ替え戦(Chapter3)
毎月の商会コンペティションで最下位の商館持ち商会は商館を失うようになり、商館の所有権がより流動的になった。詳しくは『La Frontera』の「商会コンペティション」の項を参照のこと。
商会・商館機能の強化(Chapter4)
キャラクターの所属する商会がおかれている港では言語がなくても会話・書庫の閲覧ができるようになり、前月の商会コンペティションで上位だった商会の会員は商会所在港に自動回航できるようになった。また、商館で銀行の機能の一部が使えるようになり、商館持ち商会会員専用のレシピが利用可能になったり、出航所から直接商館に移動できる等商館の機能が強化された。同時に、地域によって公認商会の特典に変化を付け、特定の港の商会では運河の利用料が割引されるなど、商館機能に地域ごとの特色を持たせた。
大砲の強化(Chapter4)
フリースタイル特殊造船によって船の耐久度が上昇したため戦闘時間が長くなり、大海戦やBCなどに影響が現れていた。この対策として、16門砲のレシピや大砲強化アイテムを導入し、攻撃力の強化を図った。
ヨーロッパ交易の調整(Chapter4)
南蛮貿易の利益の巨大さのために東アジアにプレイヤーが集中する傾向にあるのを改善するため、南蛮交易品の東アジア近隣の文化圏での売却額を下げると共に、ヨーロッパの多くの都市に交易品を追加し、ヨーロッパの交易の活性化を図った。また、この追加をNotos・Euros・Zephyrosワールドで小国となっているネーデルラント・フランス・ヴェネツィア3国の領土に多く配分することで、国家バランスの改善をねらった。
その他
  • アパルタメントやドッグへの収納数が増えるアイテムの追加(Chapter2)
  • アパルタメントのアイテム(交易品以外)、ドッグの船、待機中の副官が全ての街から交換可能に(Chapter2)
  • プライベートファームの開発・管理が本拠地の銀行から実行可能に(Chapter2)
  • 親密度の高い酒場娘からプレゼントを貰えるようになった(Chapter2)
  • カスタムスロットに2ページ目が追加され、スキルのウインドウを開いたまま使用できるようになった(Chapter4)

オープニングムービーにおける「朝鮮海」表記問題

2009年12月14日、『El Oriente』のアップデートプログラムをダウンロードしたプレイヤーの間で、オープニングムービーに使われている世界地図の日本海付近に「MER DE COREE(フランス語で「朝鮮海」)」と読める文字が記載されていることが話題となった。この文字の表示は一瞬でしかもぼやけており、待ち構えて目を凝らしても全部の文字を読み取ることはかなり難しいが、公式サイトのBBSにはプレイヤーの抗議が殺到した[12]

この背景として、2005年6月17日に「大航海時代 Onlineに追加されるアジア地域の地図に、韓国関連の内容を正確に反映することで制作会社のコーエーと合意した」との報道が、2009年8月13日には「オンラインゲーム強国韓国、日本‘コーエー’の歴史観を正した!」という報道があったこと[13] が指摘されており、その後2009年12月1日には、「歴史と関連した論議が発生しないよう事前に遮断する方針」というニュースが流れていた[14]

2010年1月4日、産経新聞がコーエーとのインタビューで「修正は予定していない」と述べたと報じた[15]

2010年1月6日、公式サイトに「5周年記念特別アップデート」の告知が掲載され、その一つとして「オープニングムービーの刷新」が挙げられたが、2月12日、産経新聞やJCASTニュースは、インタビューに対して「古地図を使わない全く新しいムービーにする」と回答したと報じた[16][17]

2010年3月9日のアップデートで、予告通り地図を使わないオープニングムービーに変更された。

これらの騒動の背景には日本海呼称問題があり、上記の産経新聞の記事の中でも「日本政府の見解と異なる表記を使用したことに識者からも批判の声が上がっている」などと報じられた。しかし、日本海呼称問題を受けて外務省が作成したパンフレット「日本海」[18] では、日本海という呼称は「18世紀終わりから19世紀初めにかけてヨーロッパにおいてまず確立したもの」であり、「17世紀から18世紀にかけて、アジア大陸北東部や日本列島の形状が正しく認識されていなかったこともあり、この海域には中国海(Sea of China)、東洋海(Oriental Sea or Ocean)、朝鮮海(Sea of Korea)、日本海(Sea of Japan)など様々な名称が使われていた。」とされている。なお、上記報道では「MER DE COREE」は主に18世紀にフランスで制作された世界地図で確認されている表現[12] としているが、これについてコーエーは「現存する古地図をそのまま利用した。」と返答している。


  1. ^ 世界一周航路がついに開通 拡張パック第2弾「大航海時代 Online 〜Cruz del Sur〜」の発表会の模様をレポート”. 4Gamer.net (2007年7月17日). 2011年5月19日閲覧。
  2. ^ 開発側は、対人戦闘のないNonPvPサーバ(PvPとはPlayer versus Playerの略)を追加する気は全くないとインタビューで断言している。しかし、『Cruz del Sur』の発表会で多かった質問としてNonPvPサーバについて言及があるなど、プレイヤーの一部には導入を希望する声も存在した。これに対し、開発側は『Tierra Americana』のChapter3でプレイヤー海賊について大幅な制度の変更を行って制限を強化すると共に、プレイヤー海賊との間で襲撃・被襲撃を不可能にする有料オプションサービスを導入した。
  3. ^ コーエー、「大航海時代 Online」PS3版発売決定”. GAME Watch (2008年10月9日). 2011年5月19日閲覧。
  4. ^ 大航海時代 Online ベンチマークプログラム - DirectX 9.0c以上
  5. ^ 韓国はCJインターネット、中国は盛宣鳴数字科技(北京)有限公司→中栄巡遊、台湾、香港、マカオはSoftstar→Cayenne Entertainment Technology。
  6. ^ ゲーム内通貨をリアルマネートレーディングで販売する人たちは、この方法で香辛料や宝石を大量に仕入れてプレイヤーに売り、ゲーム内通貨を手に入れていると言われている。
  7. ^ 『大航海時代 Online』サービス終了に関するお知らせ”. ハンゲーム (2013年11月15日). 2014年5月25日閲覧。
  8. ^ ワールド統合について”. コーエーテクモゲームス (2014年2月25日). 2014年2月25日閲覧。
  9. ^ ワールド統合について”. コーエーテクモゲームス (2014年3月19日). 2014年3月19日閲覧。
  10. ^ 日本国内でのサービスについては、各キャラクタはワールドと呼ばれるEuros/Zephyros/Notos/Boreasの4つのサーバ(ワールド)で管理されているが、利用者による集計が可能な商会所属のキャラクタ数による統計では、最盛期には1ワールドあたり16000程度のキャラクタが登録されていたが、「Grand Atlas」の開始時には1ワールドあたり8000程度のキャラクタに減少している。2014年5月下旬にAstraios/Eosの2つのワールドを統合して規模を縮小した結果、統合時には1ワールドあたり15000程度のキャラクタが登録されている。
  11. ^ サービス開始のお知らせ”. 『大航海時代 Online』開発チーム Delfin (2016年9月27日). 2016年9月27日閲覧。
  12. ^ a b コーエー人気ゲームに「朝鮮海」 修正を求める声が殺到”. J-CASTニュース (2009年12月16日). 2011年5月19日閲覧。
  13. ^ [1]
  14. ^ [2]
  15. ^ “ネトゲ「大航海時代」で日本海を「朝鮮海」と表記 ユーザーの批判殺到 (1/2ページ)”. MSN産経ニュース. (2010年1月4日). オリジナルの2010年1月7日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20100107090447/http://sankei.jp.msn.com/life/education/100104/edc1001042223002-n1.htm 
  16. ^ コーエー「朝鮮海」表記修正へ 「古地図使わないものに」”. J-CASTニュース (2010年2月12日). 2011年5月19日閲覧。
  17. ^ “「朝鮮海」表記のオープニングムービー修正へ ネトゲ「大航海時代」”. MSN産経ニュース. (2010年2月12日). オリジナルの2010年2月13日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20100213092709/http://sankei.jp.msn.com/life/education/100212/edc1002120012000-n1.htm 
  18. ^ パンフレット「日本海」”. 外務省. 2011年5月19日閲覧。
  19. ^ チームDelfin(大航海On公式)さんのツイート”. チームDelfin(大航海On公式). 2017年8月31日閲覧。
  20. ^ 宮部みゆきの「ドリームバスター」と「大航海時代 Online」がコラボ”. ITMedia (2006年2月24日). 2011年5月19日閲覧。
  21. ^ 大航海時代 Online、サントリーの飲料水「BINGO BONGO」のゲーム内広告をスタート”. RBB TODAY (2007年3月22日). 2011年5月19日閲覧。
  22. ^ 東大、「オンラインゲームの教育目的利用のための研究」報告会を開催。歴史授業に「大航海時代 Online」を採用した実証実験がスタート”. GAME Watch (2006年8月29日). 2011年5月19日閲覧。






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