中国地方
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/02 06:40 UTC 版)
中国地方のデータ | |
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5県の合計 | |
国 | 日本 |
面積 | 31,920.98km2 |
推計人口 |
7,026,062人 (2024年3月1日) |
人口密度 |
220.1人/km2 (2024年3月1日) |
位置 | |
概要
名前の由来
「中国」地方という呼称の由来ははっきりしていない。日本神話に、葦原中国(あしはらのなかつくに)または豊葦原中国(とよあしはらのなかつくに)が日本全体の名称として登場している。一説には古代、畿内を中心に令制国を「近国」「中国」「遠国」に区別したとき、この地方のほとんどが「中国」に相当したからだとされている[1]。
明治時代の内村鑑三は広島人と山口人を「中国人」と呼んだ。一方現在混同しやすい大陸中国のことは、仏教界では古代インドが中国を称した「チーナ」の漢語訳「支那」「震旦」「真丹」を用いており、日本の仏教界でもこれらの用語を用いてきた。仏教界以外では、「唐土(もろこし)」の用語も用いられていた。江戸時代中期に西欧での呼称Sinae(ラテン語)の当て字として仏教界で用いられてきた「支那」が発見され、明治期以降、歴代の王朝名とは別に、地域的呼称、通時代・王朝的汎称として大陸中国を「支那」と言い換えることが行われ、日本人にとっての「中国」は日本の「中国地方」の意味合いが強まった。
文献上の早い例は、南朝 : 正平4年/北朝 : 貞和5年(1349年)に足利直冬が備中、備後、安芸、周防、長門、出雲、伯耆、因幡の8カ国を成敗する「中国探題」として見られる(「師守記」「太平記」)こと、翌1350年に高師泰が足利直冬討伐に「発向中国(ちゅうごくにはっこうす)」(「祇園執行日記」)、1354年に将軍義詮が細川頼有に「中国凶徒退治」を命じた(「永青文庫文書」)こと等。南北朝時代中頃には中央の支配者層に、現在の中国地方(時には四国を含めた範囲)がほぼ「中国」として認識されていた。また、中央政治権力にとって敵方地、あるいは敵方との拮抗地域であった[2]。天正10年(1582年)には、豊臣秀吉による中国大返しと称された軍団大移動もあった。とはいえ、この当時の「中国」の呼称は俗称に過ぎず、日本の八地方制度の1つとして「中国地方」とされるのは大正時代以降である。大陸において「中国」と称する国(中華民国)が成立した明治末期において、日本では府県は「行政上の区画」とされており、地方区分は、当時「地理上の区画」と呼ばれた令制国の区分をもとに、五畿八道が使用されていた。
また、旅行業などを中心に、日本海側の称である山陰と瀬戸内海側の称である山陽を合わせて山陰山陽地方(さんいんさんようちほう)の呼称を用いることもある。「陰陽」(いんよう)と称する事例もあり[3]、特に山陰と山陽を結ぶ交通手段については、古くから「陰陽連絡」という語句が用いられている[注釈 1]。
東国に対して西国(さいごく)と呼ぶこともあり、現代では例外的となっているが、かつては多用されていた呼称である。また、より広域的に四国地方と合わせて、中国・四国地方(中四国)と呼ぶこともある。また、国の中国とは関係ない。
地理
気候
中国地方の気候は山陰と山陽で大きく異なる。内陸部は緯度の割に寒冷なのが特徴で、東北地方の同標高の地点より低い気温を観測する場合もある。山陰は日本海側気候で、冬には雪が多い。鳥取県全域・島根県内陸部・岡山県北部の一部・広島県北部の一部は豪雪地帯となっている。一方、山陽は瀬戸内海式気候で年間を通して雨が少ないが、山口県・広島県など西部では梅雨に暖湿流の影響を受けやすく大雨となることがある。
地形
脊梁山脈である中国山地が、山口県東部から島根県南部・広島県北部を抜けて鳥取県南部・岡山県北部まで延びる。最高峰は鳥取県の大山で1729m。
山地
河川
平野
盆地
島嶼
- 日本海側
- 太平洋側
注釈
- ^ 大阪朝日新聞広島山口版の1918年12月17日付けで、記事見出しが「陰陽連絡鉄道」となっている他、バスジャパン・ハンドブック5『中国ジェイアールバス』p18-19、p24、p27、p29、p33、鈴木文彦『高速バス大百科』(1989年・中央書院)p81など、用例多数。
- ^ 2012年度から学校法人から公立大学法人に移行
- ^ 2016年度より設置者が学校法人東京理科大学から公立大学法人山陽小野田市立山口東京理科大学となり、公立大学に移行した
- ^ 近畿大学広島キャンパス(広島県東広島市)にある。本部は大阪府東大阪市。
- ^ 2009年9月に遊覧飛行用の空港であった北海道弟子屈町の弟子屈飛行場が廃止になった例はある。
出典
- ^ 中国地方 - Yahoo!百科事典[リンク切れ]
- ^ 岸田裕之執筆「中国」の項、『日本史大事典4』平凡社、1993年
- ^ 島根県HP の二ツ山城跡の記述の中
- ^ 『日本地名大百科』、小学館、1996年、p.730 ISBN 4-09-523101-7
- ^ 『女子日本地理教科書. 明治34年2月』 - 国立国会図書館デジタルコレクション
- ^ “年齢(5歳階級),男女別人口,年齢別割合,平均年齢及び年齢中位数”. 総務省. 2021年10月21日閲覧。
- ^ 平成19年度県民経済計算 Archived 2010年12月20日, at the Wayback Machine.
- ^ World Economic Outlook Database
- ^ 経済産業省・工業統計調査
- ^ 2012年(平成24年)11月15日に広島西飛行場としての供用廃止。(国土交通省告示1143号) 同日より広島ヘリポートとして供用開始。(国土交通省告示1144号)
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