Y事件の捜査とは? わかりやすく解説

Y事件の捜査

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 07:44 UTC 版)

藤沢市母娘ら5人殺害事件」の記事における「Y事件の捜査」の解説

21時45分になって現場マンション4階住民踊り場通りかかったところ、右脇腹背中などを刺され血まみれになり、くり小刀2本が刺さった状態でうつ伏せ倒れ死亡している少年Y発見して兵庫県警110番通報した。これを受けて兵庫県警察捜査一課尼崎中央警察署(現:尼崎南警察署)は殺人事件として捜査開始し事件翌日1982年6月6日)2時には尼崎中央署内捜査本部設置した捜査本部による事件直後調べによれば遺体特徴は「20歳 - 25歳身長170cm - 175cmの男性だがマンション住民ではない」というものだったほか、22時ごろにマンション1階駐車場にいた住民捜査本部対し4・5階の階段付近言い争うような声が聞こえた直後3階付近から『110番して』と女性のような悲鳴聞こえ衣服血液付着した不審若い男階段駆け下りて自転車で北に逃げた」と証言した。そのため、尼崎中央署はその男身柄を追うため隣接各署に緊急手配した。 なお当時の『朝日新聞大阪朝刊は「事件直前1階にいた住民によれば階上から女性の『110番通報して』という悲鳴聞こえ直後不審な男2人組自転車相乗りして逃走したということだ事件現場状況から『被害者男性2人の男に追われ5階付近階段刺され降りる途中に力尽きた』と推測できる」と報道したほか、『神戸新聞朝刊も「事件発生時、現場近く不審若い男2人組がいた」と報道した。また目撃証言中には現場で2人口論し、Yらしい男がもう1人自首勧めていた」とするものもあった。 被害者Yが全身滅多刺しにされていたことから捜査本部は「強い恨みを持つ顔見知り人物による犯行」と推測して捜査進め兵庫医科大学にて遺体司法解剖した結果死因は右首の切り傷刺し傷による失血死死亡推定時刻遺体発見直前そのほか背中10か所、胸・腹部に数か所の切り傷」と判明した尼崎中央署は司法解剖結果判明する前に指紋照会行いその結果判明した犯罪歴を基に被害者少年Y身元洗い出し同日中に被害者身元を「東京都江東区森下三丁目在住、元ゲームセンター店員19歳少年Y」と発表した事件発生直後こそ少年Y尼崎市と全く接点がなかったために捜査難航したが、Yの身元判明したことを受け兵庫県警捜査員を東京派遣して交友関係などを調べ上げたところ、被疑者Fと被害者少年Y交友関係判明した上、藤沢捜査本部が以下の事実注目して尼崎中央捜査本部連絡取った首都圏新聞各紙数少ないY事件取り上げた東京新聞1982年6月7日夕刊記事掲載されていた「滅多刺しの手口が母娘3人殺事件酷似している点 被害者Yは尼崎土地勘こそなかったものの、母娘3人殺事件以前被疑者Fは「若い男とともに行動していたことから「被害者Yは被疑者Fと行動を共にしていた」と考えれば合点がいく実際に暴走族仲間藤沢捜査本部対し事件直前1982年5月下旬平塚市内で被疑者Fと一緒にいた」と証言した1982年6月10日藤沢署・尼崎中央署の双方捜査本部加えて警察庁幹部集結して1回目合同捜査会議開き兵庫県警はY事件起訴捜査全力を挙げる」「神奈川県警被疑者Fの身柄確保を最重点捜査する」ことが取り決められた。 Yを殺害した翌日1982年6月6日)、Fは国鉄名古屋駅西口サウナ仮眠し付近洋品店にて着替えスポーツウェア上下ランニングシャツ靴下などを購入したほか、返り血浴びていた衣服コインランドリー洗濯した上で2か所に分散して廃棄した。そして名古屋駅から2025分発の普通列車終点静岡駅23時42分着)に乗車し同日静岡県静岡市西島(現:静岡市駿河区西島)に宿泊した。その翌日6月7日)は所持金が3万円程度まで減少していたため、東京出て仕事探すことを決め東海道新幹線山手線乗り継いで池袋駅まで移動し、同駅付近ゲームセンター一夜過ごし、翌8日早朝には池袋駅西口公園ベンチで声をかけてきた手配師について行った。そして、同日からは埼玉県大宮市三橋(現:埼玉県さいたま市大宮区三橋)の建設工事現場宿舎偽名住み込み昼間群馬県前橋市内の建設現場で働くようになった。 Fは後述のように逮捕されるまで、飯場内を整然と片付け、いつでも退去できる状態にしていたほか、その間にも知人らと頻繁に電話などで連絡取っていたが、その内容中には東北地方方面に行くから金を貸してほしい」というものもあったため、捜査本部逮捕後に「東北方面逃亡企てた可能性がある」として家宅捜索知人からの事情聴取行ったまた、窃盗前歴があったFが金に困って盗みをせず、不慣れな飯場暮らしをしていた理由は「警察の目を極端に恐れていたため」とされている。

※この「Y事件の捜査」の解説は、「藤沢市母娘ら5人殺害事件」の解説の一部です。
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