LiRuとは? わかりやすく解説

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李儒Li Ru

リジュ

(?~?)
侍中

字は文優。馮翊郡郃陽の人《曹全碑》。

光和七年一八四)、妖賊の張角挙兵して諸州で混乱起こすと、(郃陽の)県民郭家らがこれに応じて反逆をなし、県城役所焼き払って民衆不安に陥れた。そこで聖主曹全郃陽県令任じて鎮圧に当たらせたが、曹全賊軍滅ぼして根源絶ち、さらに県の名士たちを訪ねたり起用したりした。中平二年(一八五)十月、県出身博士李儒は、その領民として商量司馬集らとともに善政讃える碑を立てた曹全碑》。

李儒の名は碑文中に現れる学者たちの筆頭挙げられ碑陰寄進者一覧にも名を連ねている。この碑文そのものが李儒によって書かれ可能性もあるのではないか

のちに董卓朝政握り、帝を廃して弘農王下した初平元年一九〇)正月、李儒は弘農王郎中令任じられていたが、董卓の命により弘農王に「このお服用なされば邪気払えまするぞ」と毒酒献じた。王は「我は病気ではない。これは我を殺そうしたものであろうと言って受け取ろうとしなかったが、李儒が力づく飲ませようとした。こうして王はやむなく飲み死んだ。弟の劉協董卓によって皇帝立てられていたが、兄王の死を聞いて玉座から崩れ落ち限りなく哀しんだ《後漢書皇后紀・後漢紀》。

ここで郎中令とあるのは弘農王国の官職漢室光禄勲相当する

董卓が死ぬと、代わって李傕実権握った。同三年十月李傕博士李儒を侍中推挙すると、帝は「李儒はかつて弘農王郎中令となり、我が兄に迫って弑逆した。まこと処罰加えるべき輩である」と詔勅下した。しかし李傕飽くまでも董卓仕業であって李儒の本意ではありませぬ。罪なき者処罰してはなりませぬ」と譲らなかった《後漢紀》。

この問答結末書かれていないが、李傕権勢から考えればその要求はまず間違いなく通ったものと思われる侍中は帝の側近くに控えてご下問答え役職なので、おそらく李傕彼に帝を監視させるつもりだったのかも知れない

参照】郭家 / 司馬集 / 商量 / 曹全 / 張角 / 董卓 / 李傕 / 劉協(帝) / 劉宏聖主) / 劉弁弘農王) / 弘農郡弘農国) / 郃陽県 / 馮翊郡 / 王 / 県令 / 侍中 / 博士 / 郎中令

【鏈接】《琴詩書画巣》漢碑原文 / 《京大石刻拓本資料文字拓本(漢)


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