AKSによる訴訟
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2019年4月26日、AKSは山口に対する暴行容疑で逮捕された男性ファン2人を相手取り、「事件によりNGT48の芸能活動が休止した」として、3000万円(被害額およそ1億円のうち)の損害賠償を求めて新潟地方裁判所に提訴。7月10日には第1回口頭弁論が新潟地裁で開かれた。被告側は弁護士を含め欠席したが、請求の棄却を求めており、争う構えを示した。訴状では、事件当日に山口とAKS関係者が男性2人と話した「他のメンバーさんとかとぶっちゃけ言ったら会ったりとかしていて、一緒に遊んだりとかちょっとご飯食べたりとか昔からしていて。その延長線で話していて、山口さんと話したいみたいな僕たちの間でなって、話したいなってなったんで、今まで関わってきたメンバーさんとかとちょっとどういうふうにやったらいいかなみたいに話してて」などの内容が掲載され、男性2人はマンションに出入りできる状況にあり、「一部メンバーとは以前から一緒に食事や遊んだりするなど交流を持っていたこと」などのつながりを運営側は認めた上で処分するほどの程度ではなかったとして明かしている。陳述書によると、被告の一人は握手会で80万円もの大金を使うほどの山口のファンで、3年前の握手会で「プレゼントを贈りたいから住所を教えて欲しい」と尋ねて、山口からマンションの住所と部屋番号を教えてもらったと述べており、事件直後に現場に駆けつけたAKSスタッフを交えた公園でのやり取りの際に「つながり」があるという、NGT48メンバー8人の名前を挙げたことについては、とっさについた嘘だったと主張している。被告は、準備書面では以前から山口の熱心なファンで太客であり、 17年に開催された握手会で山口に「運営(会社)を介さずにプレゼントを贈りたい」と、山口本人から自宅マンションの部屋番号や携帯番号を教えてもらったとしている。その後、被告男性が山口と同じマンションに転居。握手会で山口から「自室の乾燥機の性能が悪い」と打ち明けられ、「(マンションの)住民用の乾燥機を使えばいい」と返すなど、住民同士であることを認識するやりとりがあったと説明。ただし、山口とは食事に行ったり、部屋に入るなどの交流はなかったとしている。一方、山口が他メンバーから被告男性との私的交流を指摘されたことで、17年秋ごろには男性からの携帯のダイレクトメッセージ(DM)に返信しなくなったという。理由を聞くため被告男性は約800枚の握手券を購入。18年10月と11月にそれぞれ400枚の握手券を使い山口と接触。拒絶はされず、2回で計8,000秒(約2時間13分)会話したという。事件当日の昨年12月8日、被告男性が山口の自宅前で待っていたのは、関係修復を目的に話し合うためで、山口側が主張する暴行の事実はなかったとしている。被告側はこのつながりの証拠として、近親者や親しい人以外は知らないはずの山口の携帯番号を知っているとして、実際の番号を提示している。これに対して山口が現在所属する研音は「そのような事実はございません」と男性側の主張を否定している。 劇場公演を再開する前日の2019年8月17日、AKSは保護者説明会を行ったが、吉成夏子社長は山口真帆が卒業公演の際、吉成社長から「不起訴であれば事件じゃない」と言われパワハラを受けた、と明かしたことについて、「そのような事実は一切ない」と否定した。山口は暴行事件をSHOWROOMで告発した際も、その後のSNSでも、一貫して「犯人と繋がっているメンバーがいる」と主張しているが、吉成社長との面談でも同様の証言をしたという。その証拠も持っていると言い、吉成社長に対して「事件に関わった4人を解雇してほしい」と主張していたが、吉成社長からメンバーと犯人が繋がっている証拠の提出を求められると、「隠蔽されるから証拠は出せない」と頑なに拒んだという。今年3月に発表された第三者委員会の調査報告でもメンバーが事件に関与しているという事実は認められず、証拠もないのにメンバーを解雇することはできないことから、運営は山口の言うメンバー4人を解雇できなかったとしている。研音は「メンバーと犯人たちがつながっている証拠を持っている」といった内容について「吉成社長に直接そのような話をした事実はございません」と否定している。 2020年4月1日、AKSは「Vernalossom(ヴァーナロッサム)」に社名を変更、NGT48の運営を新設会社「株式会社Flora(フローラ)」に事業譲渡した。 2020年4月8日、事件当時の山口の承諾を得ずに自宅を訪問し、少なくともドアを引っ張り合うという形で暴行したということ、暴行事件直後に山口らから問い詰められた際、他のメンバーから山口の部屋番号を聞いたり、そそのかされて部屋に行ったなどと事実に反する発言をし、そうした録音テープが流出して誤解を招く結果になったこと、NGT48の他のメンバーは本件に一切関与していなかったということ、本件事件に関して帰宅時間を推測できるような発言をしたメンバーに対し、自宅に行くということを告げずにバスに乗っているか聞いただけで、当該メンバーは事件について何も知らなかったということを男性2人が認めたうえで、ヴァーナロッサムと男性2人の間で和解が成立した。裁判では、確たる客観的な証拠も出てきていない中で、ヴァーナロッサムは男性2らを証人尋問することもなく、公開の判決に至らないままメンバーへの負担を理由に和解している。男性による山口への暴行に関しては裁判所からの事実認定を得られず、男性2人が主張していた山口と自身たちの私的交流についても事実関係があいまいなままで、AKS・ヴァーナロッサムが裁判の意義として挙げていた「真実の追究」は不十分なまま終わった。前述にあるようにAKS・ヴァーナロッサム代理人弁護士によると男性側に山口についての主張の「証拠を出してくださいと言っていたが、出てこなかった」と中日スポーツの取材に答えている。第三者委員会報告書では、録音データの中で男性は揉み合い押し合いになったと供述しており、また、捜査機関の捜査結果として、警察は態様はともかくとして男性らによる山口に対する暴行の事実は認定されているものと思われると記載されている[要出典]。 2020年7月21日、「今後の活動に関する発表会」において、この時点でのNGT48運営会社・Flora代表であり、事件時にもAKSのスタッフであった岡田剛は、事件時の運営の未熟さを反省。山口を始めとする卒業メンバーに対して「対応が悪かった」と謝罪した。
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