4代目 GP/GJ系(2011年 - 2016年)
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「スバル・インプレッサ」の記事における「4代目 GP/GJ系(2011年 - 2016年)」の解説
4代目はフルモデルチェンジに併せて、5ドアハッチバックタイプは「5ドア」から「スポーツ」、4ドアセダンタイプは「アネシス」から「G4」にそれぞれサブネームが改められた。 先代とほぼ同等のボディサイズに、ホイールベースを25 mm拡大し、ドア構造が見直されて室内空間が広められたことで、肩および肘空間や後席足元にゆとりを持たせるとともに、Aピラー下端を200 mm前に出したことで視界確保を両立した。計器盤(インストルメントパネル)の高さを抑え、ドア窓肩部を低くし、フロントドアに三角窓を追加したことで視界や開放感を高めた。トランクスペースは、「G4」ではスペースそのものを拡大するとともに6:4分割式トランクスルー機能を採用し、「スポーツ」ではルーフ後端構造の見直しやパンク修理キットの採用で床面高を下げ、さらにサブトランクを追加した。 エンジンは2010年秋に新世代「BOXERエンジン(水平対向エンジン)」が採用され、1.6 L車はFB16型 (1.6 L) を搭載した。3代目から100 cc拡大した排気量分をトルク向上に使用した。先代2.0 L車と遜色ない加速を実現するとともに、1.5 L車と比較して約20%の燃費向上も実現した。2.0 L車はフォレスターに採用のFB20型に置換。従来型に比べ、約27%の燃費向上を実現するとともに、中速領域のトルクも向上したことで、2.5 L車並のアクセルを軽く踏み込むだけでも素早い加速が感じられる応答性の良さを実現した。トランスミッションは時代遅れであった4ATから、既にレガシィやエクシーガ等で採用しているチェーン式CVT「リニアトロニック」で、パーツやレイアウトを最適化した改良型を搭載した。2.0 L車にはパドルシフト式6速マニュアルモードも備える。さらにリニアトロニック車(『1.6i』を除く)にはアイドリングストップシステムも搭載した。飛び込み式スターターにタンデムソレノイドを搭載したことでアイドリングストップが作動してエンジンが完全に止まる前でも再始動を可能にした。1.6 L車の四輪駆動車・5MT車と「1.6i」の前輪駆動車を除く全グレードで「平成22年度燃費基準+25%」を達成した。 ボディに超高張力鋼板を採用し、骨格を見直したことで全方向において高い衝突安全性を実現した。さらに、「2.0i」および「2.0i-S」にはレガシィに採用されている「EyeSight (ver.2)」搭載グレードを設定した。衝突被害軽減ブレーキを搭載した。この「EyeSight」は2014年11月のマイナーチェンジでスバル・レヴォーグから順次導入されている「EyeSight (ver.3)」に更新されている。 2015年6月には、スポーツにスバルのハイブリッド車としてはXV HYBRID以来2車種目となる「SPORT HYBRID」を発表した。シンメトリカルAWD車の構造を基に、モーターアシストによる加速性能と低燃費を両立した独自のAWDハイブリッドシステムを採用した。ハイブリッドシステム用バッテリーは制御変更を行うことで回生頻度を向上させ、積極的にバッテリーを使用することで燃費向上を図り、トランスミッションは既存のリニアトロニックにハイブリッド用の駆動モーターを一体化した専用品を採用することでフリクションを低減し、トルクコンバーターの流体特性を変更することで「平成32年度燃費基準+10%」を達成。一方でインバーターやDCコンバーターなどの高電圧部品とバッテリーをワンユニット化して荷室下に収めることで荷室はフラットとした。併せて、摩擦を抑えて初期応答性を高めたダンパーの採用や足回りセッティングを最適化、タイヤはガソリン車の205/50R17から幅広の215/50R17に変更され、遮音材や吸音材の最適部位への設定・強化や専用の液体封入エンジンマウント採用により振動や騒音を低減した。EyeSightはver.2が採用されているが、全車速追従機能付クルーズコントロール作動時にEV走行と回生ブレーキを最大限活用することで実用燃費の向上を図るECOクルーズコントロールを備えた。また、HYBRID専用装備として、フロントやサイドシルスポイラーに専用品を採用。ルーフエンドスポイラーとリアコンビランプはLEDを採用。内装には青色加飾のアクセントが加えられた。 また、3代目にラインナップされていた派生モデルのXVは2012年9月25日に、WRX STI、WRX STI A-Lineはボディタイプを4ドアセダンのみに集約の上2014年8月25日に、順次モデルチェンジされたが、車種名を「SUBARU XV」および「WRX STI・WRX S4」に改め、「インプレッサ」シリーズから独立した車種となった。詳細は別項「スバル・XV」「スバル・WRX」を参照のこと。 なお、G4には桐生工業が手掛けた教習車仕様が存在する。
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