2000番台・2100番台
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「JR東日本209系電車」の記事における「2000番台・2100番台」の解説
2100番台(C421編成 2021年1月9日) LED式行先表示装置 運用線区 (2021年3月13日現在):内房線 … (千葉) - 蘇我 - 木更津 - 安房鴨川 (全線) 外房線 … 千葉 - 蘇我 - 上総一ノ宮 - 安房鴨川(全線) 東金線 … (千葉) - 大網 - 成東(全線) 総武本線 … 千葉 - 佐倉 - 銚子 成田線 … (千葉) - 佐倉 - 成田 - 松岸 - (銚子)空港支線…(千葉) - 佐倉 - 成田 - 成田空港 運用期間:2009年 - 車体の帯の色:■黄色、■青色 配置:幕張車両センター 投入車両数:4両編成42本:168両 6両編成26本:156両 千葉支社管内で運用されている113系・211系置き換え用に導入された車両で、10両編成を組成していた0番台を4両編成または6両編成に組成変更したものである。帯色は同支社管内の211系に準じた黄色と青色(■■)の房総色である。 ドアエンジン方式の差異から、空気式ドアエンジン装備車(種車が0番台1・2次車)は2000番台、電気式ドアエンジン装備車(種車が0番台3次車以降)は2100番台に区分されている。 6両編成については、元々の10両編成からサハ4両が単純に取り除かれたものであるが、4両編成については他の編成の先頭車と電動車(中間車)から再組成したものも存在する。そのため、4両編成の先頭車の一部には2000番台の空気式ドアエンジン車両と川崎重工業製車両(空気式・電気式の両方)が含まれる。なお川崎重工業製の中間車は車体構造の都合で転用対象外となった。 外観では行先表示器のLED化、排障器(スカート)を強化型へ交換、併結運転のため、全ての先頭車に電気連結器と自動解結装置が搭載されている。また、2000番台の先頭車には蓄電池と整流装置が搭載されていなかったため、廃車となったモハ208形から流用された。 車内は先頭車両の客用ドア間の座席をセミクロスシートへ改造、「ドア3/4閉スイッチ」の設置、2号車に組成されるモハ208形への車椅子対応の大形トイレ(真空式)設置も行われている。さらにトイレ設置に伴い窓が埋められ、床下には汚物処理装置も搭載された。車内非常通報装置は警報式から乗務員と相互に通話が可能な通話式へと変更した。次に述べる機器更新などにより、特にトイレが取り付けられたモハ208形の自重は改造前の 29.9 t から 31.5 t に増加した。 このほか、転用改造に合わせてE217系と同じく主要機器の更新工事(機器更新)を実施した。内容としてはVVVFインバータ装置と補助電源装置(静止形インバータ)は、制御素子としてGTOサイリスタを用いたものからIGBTを用いた SC88A および SC92 に、制御伝送装置は MON19 に変更している。さらに、ブレーキ制御装置や戸閉制御装置など主要機器についても更新され、ATS-P装置や補助電源装置に関しては二重化により冗長性が確保されている。 ← 安房鴨川・銚子 千葉 → 6両編成号車6 5 4 3 2 1 形式 クハ209(Tc) ◇モハ209(M) モハ208(M') ◇モハ209(M) モハ208(M') クハ208(Tc') 車両重量(t)26.9 28.6 29.9 28.6 31.5 26.9 搭載機器 VVVF SIV,CP VVVF SIV,CP 4両編成号車4 3 2 1 形式 クハ209(Tc) ◇モハ209(M) モハ208(M') クハ208(Tc') 車両重量(t)26.927.0 28.6 31.5 26.926.2 搭載機器 VVVF SIV,CP 車両重量の欄の■の網掛は2000番台(空気式ドアエンジン装備車〈種車が0番台1・2次車〉)の重量、■の網掛は2100番台(電気式ドアエンジン装備車〈種車が0番台3次車以降〉)の重量。 2009年(平成21年)10月1日から営業運転を開始した。営業運転開始後しばらくの間は途中で増結や分割を行わない運用に充てられた。2010年12月4日のダイヤ改正では、総武本線・成田線などでも4両編成単独での運用を開始した。 また、当番台は先頭車のセミクロスシート化や中間車へのトイレの設置など、改造規模が大きいため、1編成当たりの改造工期は4両編成で約2か月、6両編成で約2か月半を要した。このため、車両の捻出間隔と比べて改造完了時期が追いつかないため、改造待ち編成の保管場所として長野・郡山・秋田の各総合車両センター、仙台・青森の各車両センター、高萩駅・直江津駅を中心に、JR東日本エリア全域にわたり疎開留置させたが、青森車両センターなど、使用中止となっていた線路を補修修理のうえ復活させた箇所もある。また保管場所は回送ロスを少なくするため、改造場所となるべく近いところとしていた。改造は2013年(平成25年)3月5日に出場したC618編成を最後に終了した。 房総・鹿島エリア全体で運用されているが、内房線・外房線の末端区間や鹿島線では2021年3月13日より、ワンマン運転に対応したE131系電車に置き換えられ、鹿島線では定期運用を終了した。またこの日のダイヤ改正で内房線・外房線での運用が東金線が関連するものを除き8両編成に統一されたため、2021年2月から3月にかけて6両編成のうち6本が4両編成に組成変更された。余剰となった電動車ユニットと6両編成3本は4月から5月にかけて廃車された。 6両編成2本は4両化の上伊豆急行に譲渡され、2022年4月30日より3000系として伊豆急行線にて運行を開始した。 運転台 先頭車両の内装 中間車両の内装 先頭車両のボックス席 新設された、先頭車両の貫通扉 新設されたバリアフリー対応トイレ 新設されたトイレの内部(モハ208-2138) マリC409編成(空気式、電気式ドアエンジン混在編成)の編成札 モハ208のトイレ設置に伴い窓埋めされた部分(左側) ドア3/4閉スイッチによるドアカットの例(2012年4月7日 銚子駅)
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