制御伝送装置
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/23 02:02 UTC 版)
「鉄道車両のモニタ装置」の記事における「制御伝送装置」の解説
1988年には営団03系電車で初めてモニタ情報の表示だけではなく、マスター・コントローラーを通じた力行やブレーキなどの運転操作も直列伝送で送信する「制御伝送装置」として、三菱電機製のTIS(Train-control Information Management System・車両制御情報管理装置)が搭載されてその後の標準装備となったほか、JRでも1992年以降同様の装置をJR東日本209系電車などが搭載したほか、大手私鉄でもTISが1999年の東急3000系電車 (2代)などから搭載され始めるなど、車両の各種制御伝送情報系統を統合しシステム化することにより、電気配線の大幅な削減による軽量化、メンテナンスの省力化に寄与している。 その後の発展型はTIMS (Train Integrated Management System) などとも称されているほか、日立製作所製の制御伝送装置がATIという名称で東京メトロの07系(ただし、営団名称のためTISと呼ぶ)や西武20000系電車などに搭載されている。並行して表示・操作デバイスもPDPからLCDに進化、制御引き通し線を従来の銅線から光ケーブルとした車両も現れている。ユニークなものでは東日本旅客鉄道(JR東日本)相模線用の205系に汎用パソコン (NEC FC-9800) を使用したシステム(MON5型)も存在した(現在はMONを改良したものに更新(MON3型))。なお、TIMSは基幹伝送路にアークネットを、機器接続伝送路にRS485を採用していたが伝達速度の低さ(10Mbps)から伝送容量が限界に達しつつあることからイーサネット(ethernet)にて各伝送路の容量拡大・速度向上を図ったINTEROSが発展形として登場した。
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