情報系統(INTEL)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/01/18 08:46 UTC 版)
「アメリカ海軍のC4Iシステム」の記事における「情報系統(INTEL)」の解説
統合同軸報送信サービス (IBS: Integrated Broadcast Service)INTEL系列の活動の中枢となる情報システムである。偵察衛星や早期警戒衛星、海洋監視衛星やRC-135偵察機などからの情報、さらには下記の各INTEL系C4Iシステムが生成したインテリジェンスが、一方的配信の形で、各級部隊指揮官に送信される。様々な情報源が使用されていることから、「探知・Cueingの精度」から「Targettingの精度」に至るまで、様々な精度の情報が流通している。 統合インテリジェンス・センター(JIC: Joint Intelligence Center)各統合軍管理のもとで運営される、アメリカ四軍(陸海空+海兵隊)共同の情報機関であり、世界的レベルで入手可能なすべての情報を融合(All-Source Fusion)し、各級部隊指揮官が利用可能なインテリジェンスに加工する。具体的には海上、海中、陸上、宇宙の高関心目標に対するニア・リアル・タイムでの監視情報の配布や、情報の管理、さらには、これらに関する長期評価および脅威見積もりを実施する。なお、戦闘群レベルで同様の任務を行なうため、空母艦上には空母インテリジェンス・センター(CVIC)が設置されている。 空母インテリジェンス・センター(CVIC: Carrier Intelligence Center)補充インテリジェンス表示区画(SUPPLOT: Supplementary Plot)OPS系列におけるTFCCに相当する、各戦闘群のINTEL関連活動の中枢となる区画である。システム上はCVICの一部であるが、多くの場合、物理的にはCVICとは分離して設置される。戦闘群司令官に対し、部隊の内外を問わず収集された情報およびインテリジェンスを総合し、共通インテリジェンス状況図(CIP: Common Intelligence Picture)として提供する。 艦情報解析区画(SSES: Ship’s Signals Exploitation Space)水平線外の敵の電子的な活動を捉え、解析する区画である。部隊指揮官に対し、部隊保有のアクティブ・センサーの覆域外の敵に関する情報を提供するもので、タイコンデロガ級ミサイル巡洋艦にも設置されている。各艦装備のESMシステムのほか、下記のシステムを含む。戦闘群パッシブ水平線拡大システム(AN/ULQ-20 BGPHES: Battle Group Passive Horizon Extension System)BGPHESは、米海軍の空母打撃群のパッシブ電子戦による覆域を水平線外に拡大するシステムで、航空母艦装備の艦上サブシステムと、航空機装備のセンサー・アンテナ群によって構成される。空中プラットフォームとしては、当初は空母搭載のES-3A 電子戦機を使用していたが、ES-3Aの退役の進行とともに、空軍機が使用されることとなった。1997年秋からはU-2 偵察機が使用されたが、2007年にはU-2が退役したため、E-8C ジョイントスターズに引き継がれることとなった。
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