どうりょく‐そうち〔‐サウチ〕【動力装置】
読み方:どうりょくそうち
動力装置
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 09:40 UTC 版)
「JR東日本E217系電車」の記事における「動力装置」の解説
[[:File:E217Accelerate.ogg|モーターの磁励音]] この音声や映像がうまく視聴できない場合は、Help:音声・動画の再生をご覧ください。 走行機器類、台車などの基本的な機器構成は209系車両をベースとしている。 制御装置と主電動機には、209系と同じ三菱電機製のGTOサイリスタ素子によるVVVFインバータ制御装置(1C4M2群制御)と出力 95 kW のかご形三相誘導電動機(MT68形、7次車以降及び機器更新車はMT73形)を採用しているが、運用条件である最高速度 120 km/h を達成するため、歯数比は 97:16(= 1:6.0625、209系は 99:14≒7.07)とされ、起動加速度は 2.0 km/h/s(209系は 2.5 km/h/s)に抑えられている。その後に登場したE231系は歯数比 99:14(≒ 1:7.07)とされたが、主電動機を許容最高回転数の高いMT73形へ変更することで120 km/h 運転を可能とした。2次車からは定速運転機能を付加した。 本系列では基本編成の11両 (4M7T) と付属編成4両 (2M2T) ではMT比が異なるため、加速性能を合わせるために主電動機の負担率は両者で異なる。また、15両編成を組成した際にも性能を合わせるためにVVVFインバータ装置内に設定スイッチを設けており、各ユニット間での出力を切り換えるシステムを備えている。 台車も209系とほぼ同一構造の軸梁式ボルスタレス台車のDT61/TR246系を採用している。総武快速線などで 120 km/h の高速運転を行うため、量産先行車には新製当初ヨーダンパが装備されたが、走行試験の結果、グリーン車を除き以後の車両への装備は行われず、量産先行車からも撤去されている。 補助電源装置についても209系と同じGTO素子を使用した東洋電機製造製の静止形インバータ装置(SIV)を搭載しており、最大で6両まで給電可能な 210 kVA 容量を持つ。空気圧縮機はクノールブレムゼ社製のスクリュー式コンプレッサが搭載されている。 SC41B形VVVFインバータ装置 SC37A形静止形インバータ装置 ブレーキ装置は回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキで、直通予備ブレーキ、耐雪ブレーキを装備している。車両間の力行、ブレーキ指令等の伝送には「制御伝送装置 (MON) 」経由によるデジタル指令方式としている。また、車輪の滑走を防止するための滑走防止装置を設置している。 集電装置は209系と同じPS28A形菱形パンタグラフが採用されている。狭小トンネル対策が採られていないため、中央本線高尾駅以西への乗り入れはできない。 保安装置にはATS-PとATS-SNを採用している。そのほかに東京地下トンネル区間用としてATC-5を搭載していたが、同区間は2004年2月にATS-Pに切り換えられ、ATC装置は使用停止となっている。 なお、機器更新に伴い、2012年7月をもって落成時からのオリジナルのGTOサイリスタ素子を備える制御装置の車両は消滅した(更新後の制御装置は後述)。
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