テロワール【(フランス)terroir】
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テロワール
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/11/15 06:07 UTC 版)

テロワール(terroir)とは、もともとは「土地」を意味するフランス語terreから派生した言葉で、ワイン、コーヒー、茶などの品種における、生育地の地理、地勢、気候による特徴を指す語である。
同じ地域の農地は土壌、気候、地形、農業技術が共通するため、作物にその土地特有の性格を与える[1]。
日本語では「テロワール」と片仮名転写してそのまま用いられているが、その作物における「生育環境」「産地特性」とでもいうことができる。英語では、フランス語起源の外来語であるためしばしばイタリック体で書かれる。
起源
何世紀にもわたって、フランスのワインメーカーは、異なる地域のブドウ園、または同じブドウ園の異なる区画のワインの違いを観察し、作る場所の独特の環境を示す用語として、テロワールの概念を形成していった[2]。
このような考えは古くからあり、古代ギリシャ人も作られた地域をスタンプアンフォラで差別化することが行われていた。何世紀にもわたって、ベネディクト会とシトー会の学識と経験を持った人々が、ブルゴーニュ地方の多くのブドウを栽培している。このような広大な土地を保有する修道士たちは、様々な土地が及ぼす生産されたワインへの影響を観察することが可能であった[3]。伝説によれば、修道士は「土を味見する」ことまでした。長い年月をかけたそれらの研究の結果、テロワールの概念が確立した[4]。
要素
ワインの専門家による正確な定義付けはなされていないが、人間の制御を超えた自然の要素について特に気にしている。テロワールの要素としてよく記述されるものとしては、
- 気候
- 土壌の質
- 地形学
- そばで育っている植物(コンパニオンプランツなど)
が挙げられる[5]。
国内テロワール確立例
出典
- ^ Tanzer, Stephen. “What is terroir?”. Stephen Tanzer's Winophilia. 23 July 2015閲覧。
- ^ E. McCarthy & M. Ewing-Mulligan "French Wine for Dummies" pg 22 Wiley Publishing 2001 ISBN 0-7645-5354-2
- ^ MacNeil, Karen (2015). “Burgundy”. The Wine Bible (2, revised ed.). New York: Workman Publishing Company. p. 199. ISBN 9780761187158 2016年6月29日閲覧。
- ^ K. MacNeil The Wine Bible pg 190 Workman Publishing 2001 ISBN 1-56305-434-5
- ^ J. Robinson (ed) "The Oxford Companion to Wine" Third Edition pg 693-695 Oxford University Press 2006 ISBN 0-19-860990-6
関連項目
- 葡萄園#テロワール(Terroir) - 葡萄栽培におけるテロワール
- エコリージョン
- アペラシオン・ドリジーヌ・コントロレ - AOC
- 里山
テロワール
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/01/13 09:41 UTC 版)
ペネデス地域は概して地中海性気候であり、夏季は酷暑となり、冬季も温暖である。スペインの他地方と比べて降水量が多く、年間を通じて強い風が吹くことはない。しかしペネデス地域は山がちな地域であり、海抜に近い海岸部と標高800mを超える山岳部の間には細かな気候の差が生じる。この地域の農民は標高の高い内陸部の開墾を続け、少しでも大陸性気候の恩恵を受けようと努力している。海岸部は暑く乾燥するが、高地はより降霜回数が多い傾向があり、年降水量が900mm以上となる場所もある。概して温和な気候であり、降水量はブドウ栽培に理想的な量である。ペネデス地域はブドウ栽培に適した石灰質の土壌である。
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