ペネデス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/11/05 03:01 UTC 版)
「カタルーニャのワイン」の記事における「ペネデス」の解説
詳細は「ペネデス (DO)」を参照 ペネデス地域はカタルーニャ州でもっとも面積が広く、もっともワイン生産量の多いワイン産地である。ペネデス地域はカバが生まれた土地である。ワイン生産の長い歴史を有しており、バルセロナへの距離の近さは輸出市場での利点となった。19世紀後半にはスペインで初めて大規模な商業ワイン生産を実現した産地のひとつであり、特にフィロキセラの流行に苦しんでいたフランスへの輸出を行った。1960年代から1970年代にはペネデス地域がスペインのワイン産業における技術革新を牽引し、温度制御機能を有するステンレス鋼発酵タンクを初めて導入した産地となった。また栽培する品種を増やし、カベルネ・ソーヴィニヨン種、シャルドネ種、ゲヴュルツトラミネール種、メルロー種、ピノ・ノワール種、リースリング種、ソーヴィニヨン・ブラン種などの品種のクローンセレクションによって株の改良を行った。 ペネデス地域は3ゾーンに分割できる。低地のバッジ・パナデス、海岸部と山岳部の中間に位置するメディオ・パナデス、高地のアルト・パナデスである。もっとも温暖なバッジ・パナデスはアル・ベンドレイの町を中心としており、コスタ・ダウラーダの海岸線に面して広がっている。マルバシーア(英語版)種やモスカテイ・アレシャンドリア種を用いた酒精強化ワインで知られるが、カリニェナ種、ガルナッチャ種、モナストレル種を用いた赤のスティルワインの評価も高まっている。 メディオ・パナデスは標高約490m(1,600ft)の幅の広い谷に位置し、中心となるビラフランカ・ダル・パナデスの町にはミゲル・トーレス社の大規模なワイナリーが存在する。一方で、カバの大手生産者であるフレシネ社やコドルニウ社のワイナリーはビラフランカ・デル・パナデスの近隣のサン・サドゥルニ・ダノヤに存在する。メディオ・パナデスはペネデス (DO)の総生産量の約60%を占め、主にマカベオ種とチャレッロ種を栽培している。伝統的にカバの生産にはマカベオ種、パレリャーダ種、チャレッロ種が用いられるが、シャルドネ種、ピノ・ノワール種の使用も増加している。メディオ・パナデスではカベルネ・ソーヴィニヨン種や、テンプラニーリョ種のこの地域での呼称であるウイ・ダ・リャブラ種を用いた赤のスティルワインの生産量も増加している。 アルト・パナデスは中央盆地を囲む山脈の麓に位置し、ペネデス地域でもっとも冷涼な地域である。アルト・ペネデスでは主に白ブドウのパレリャーダ種が栽培されている。
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