陰魄
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/27 04:17 UTC 版)
陰性の想いで現世に留まった霊は、陰魄(いんはく)と呼ばれる。魂のエネルギーを求めて他者を襲う、俗に言う悪霊である。カナゴモリのように人工的に生み出される個体もいる。陽魂と同じように生者からは接触できないが、陰魄が触りたいと思えば陰魄から生者に触ることができる。そのため、陰魄による被害は陽魂のみならず生者に対してもおよぶ。 人間願望(アニマ) 人間への憧れや嫉妬から力を得た動物の陰魄。人間社会の飛躍的な発展により、近年になって現れ始めた。その姿は動物的な部分こそ残っているものの、共通して人型に近く、人間のように二足歩行を行い、人語を理解する。 妖(あやかし) 高い霊威を持ち、強大な身体特徴や特殊能力を持っている動物の総称である。 パラノイドサーカス キヨイが率いる妖の陰魄グループ。人類滅亡を目的としており、「無縁断世」の力を持つ桶川母子を狙う。
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陰魄
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流仙蟲(ルセンチュウ) 動物の怨みや憎しみの情念が集まり形を成した霊の一種。イルカもしくは金魚のような姿をしている。人間の魂を食う霊としてほぼ退治されていたが、封印だけして放置されていた一匹が、森で迷っていた幼い頃の姫乃に出会い、帰り道を教える代わりに封印が解けた10年後に魂をもらいに行くと一方的に持ちかける。その後自由になり、姫乃を追って東京に現れるが明神に阻まれ、最後は「剄櫻」で倒された。 姫乃らと共に「こち亀」に出演した事もある。 カンテラ法師 自分より力の弱い霊魂を狩り、カンテラの灯りとして取り込む陰魄。手に持ったカンテラから炎を放ったり、カンテラで殴打するなどして攻撃する。性格は非常に執念深く邪悪で、卑屈である。樹海に住んでおり、通りがかったエージに因縁をつけた。反撃されて手傷を負ったことに腹を立て、エージや姫乃を襲うが、エージの「ゴーストバスター・ストライク」と明神の「剄蘭」の連携で撃退された。 アズミの母 アズミとともに交通事故死した。離れ離れになったアズミを探し回るうち、娘を求める気持ちが強すぎて陰魄になりかける。その思いの現れとして、背中から巨大な腕が生えている。銭湯の煙突に居座っていたところで明神らと接触し、アズミとも再会を果たす。意識が暴走していたが明神の「剄楓」で陰魄となっていた背中の腕を切りとられ、自我を取り戻したが、これにより現世に留まる強い力を失う。幼いまま命を落とした娘にもっと世界を見てほしかった、遊んでほしかったと願い、アズミを明神に託して成仏する。 ハセ トカゲの陰魄。本来の顔を隠し、代わりにコモンの顔を模倣した顔を持っている。ほかの魂を吸収することで力を増大させることができる。かつて明神師弟と戦い、先代明神を殺害してその魂を奪った。それにより先代明神の技が使える唯一の陰魄になった。 陰魄となった後、古い集落に居た時にコモンと出会い、彼に言われるがままに陽魂を狩っていた。やがて力と知恵をつけてコモンを襲撃するが敗北し、逃亡の後にキヌマと出会う。弱者をいたぶり自らの力を増すことに酔うが、変遷を続ける自らの正体や陰魄の在り方について考察し弁論を振るうちに、哲学的な一面も持つようになる。明神生存の噂を聞きつけてうたかた荘に来訪し、明神と2回対戦。自分の技だけでなく先代明神の技も使い明神達を苦しめるが、最後は成長した明神に敗れて逃走した。キヌマの手で上半身のみ復活するが、コモンと再会した直後にその場で消滅した。 ノミ&カンナ 林の中の廃寺に棲みついていた二匹組の陰鬼(オンキ)と呼ばれる陰魄。場に澱んだ邪気を集めて巨大な鐘状の陰魄・カナゴモリを作り上げ、人間を襲っていた。その事件の調査を十味に依頼された明神と、犯人ではないかとの疑いを晴らそうとしたガクと戦う。明神にカナゴモリを倒され、自分たちもガクの一撃で二匹まとめて消え失せた。 幽灯大師観照(ゆうとうだいし かんてら) 鳥籠のような物に乗った、巨大な僧形の霊。顔全体を隠す頭巾を被っている。人間願望との戦いの直後、姫乃を母・雪乃の元へ連れて行こうと現れた。コモンの放った大量の焔狐を強大な炎の中に吸収する。その正体は、元案内屋・壊神。パラノイドサーカスを利用して人間世界を滅ぼそうとする。 活岩の獅子(かつがんのしし) パラノイドサーカスになるはずだった幼い陰魄。異天空間を発動して雪乃を幽閉している。実は7年前に雪乃に手なづけられ、パラノイドサーカスへの協力を拒んだ彼女の意思によって異天空間を発動、ともどもそこに閉じこもっている。 本体は顔面の半分を占めるほど巨大な一つ目を持った獅子の姿で、異天空間は自身をそのまま岩と化して巨大化させたような風貌。眼球の部分が異天空間の本体で、獅子自身と雪乃はそこに篭っている。 明神の24歳の誕生日には、彼を祝うためうたかた荘を訪れたが、家より巨大な異天空間を展開したままだった。
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