鉄道車両の運転席運転台とは? わかりやすく解説

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鉄道車両の運転席・運転台

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/11 04:58 UTC 版)

操縦席」の記事における「鉄道車両の運転席・運転台」の解説

旧式路面電車には運転士のための腰掛けがついていないものがあり(つまり運転中立ちっ放し。人によっては腰掛けがあっても停車直前から発進直後まで起立して運転する)、現在でも運転台というのはその名残である。 鉄道車両では運転席設置した車両を「Tc」「Mc」など controllerコントローラー)の頭文字である「c」付けて表す。近畿日本鉄道では「cM」という表記(「Tc」「Mcというと簡易運転台付き車両のことを表すため)、東京メトロつくばエクスプレスでは「CM」「CT」を使う。 車両両端運転台があることを「両運転台」といい「cMc」と表記される車両片端にだけある場合は「片運転台」という。また、かつての蒸気機関車などに代表されるように2名以上で操縦をする場合には「助手席」「助士席」という座席設置されることがあり、近年のように1名での操縦基本となっている場合でも座席設置存置)されていたり、また実際の席の有無関わらず助士席側」などといった用語に名残見られたりする。当初から運転士1人乗務で「助士」という概念がない電鉄系の私鉄では、操縦装置がある側を「運転士台(M台)」、ない側を「車掌台(C台)」などと呼ぶ例もある。 また運転台部分貫通扉設けられている場合貫通型ない場合非貫通型と呼ぶ。また、転室客席と完全に仕切られていない物を半室式と言い独立した部屋となっている物を全室式と言う貫通型全室式運転台でも、編成中間入った場合には「助士席側」の仕切り折りたたみ運転席のある部分除いて客室とできる構造のものもあった(国鉄クハ111形初期車営団300形400形など)。 運転台には、運転士車両状況を知るための情報装置として、計器表示灯設置されている。とくに重要な計器1つ速度計であり、信号機ポイント曲線での速度制限確認ダイヤ正確に守る定刻性や安全面考慮して正面の1番見やすい位置設置されており、丸形が多いが稀に横形のものがある。最近車両では、正面設置され液晶ディスプレイに他の情報計器ともに表示されている。速度計速度車軸小型発電機取付けて、車輪回転数計測した後に速度変換して表示するが、その計測には、発生電圧周波数計測するものや駆動装置歯車磁気誘導カウントして計測するものがある。また、鉄道車両では定期的に車輪研削するため、車輪直径補正が必要となり、それに応じて補正できる仕組みとなっている。 古い時代鉄道車両では必ずしも速度計が最重視されていたわけではなく空気ブレーキの状態(元空気溜め直通管、釣り合い空気溜めブレーキ管、補助空気溜め。ブレーキシリンダーなどの圧力)を示す圧力計蒸気機関車ではボイラー水位計蒸気圧計、電気機関車では電流計電圧計が、それぞれ運転士機関士)から見やすい位置置かれていた。初期電車では速度計設置されていない例も多く旧式機関車では後付け運転席から遠い位置速度計設置され場合もあった。 表示灯としては、状況表示故障表示があり、前者車両各部空気タンク空気溜め呼んでいる)や空気ブレーキのブレーキシリンダー内の空気圧表示する圧力計架線電圧電流制御回路電圧表示する電圧計電流計ドアの開閉状況確認するための表示灯戸締め知らせ灯と呼んでいる)、後者では主回路での異常な電圧電流補助電源装置故障などの表示があり、表示灯光源としては、初期の頃電球使用されていたが、その後LED発光ダイオード)が使用されており、球切れによる誤認(不点灯)や交換不要となっている。最近車両では、各車両状況故障表示運転台設置され液晶ディスプレイモニター表示して、それにより対応を行うことができるようになっている電車列車では腰掛下りていると運転室ドア支えて開けられなくなる(列車ドア全て内開き)ので、運転士交代の際は座面格納し助士側に下がってから交代要員により開けてもらって入れ替わる

※この「鉄道車両の運転席・運転台」の解説は、「操縦席」の解説の一部です。
「鉄道車両の運転席・運転台」を含む「操縦席」の記事については、「操縦席」の概要を参照ください。

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