郷土資料とコレクション
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「飯田市立図書館」の記事における「郷土資料とコレクション」の解説
詳細は飯田市立図書館「貴重資料の紹介」を参照。 歴史の長い中央図書館は数多くの貴重資料を保有し、2011年(平成23年)時点で約3万冊に上る。これらの貴重書は原則、一般公開するものという位置付けである。特に「堀家所蔵古書」(堀家蔵書)は飯田文庫として開館して以来所蔵する貴重書群であり、中央図書館の蔵書の中心的な存在である。特に太宰春台と福住清風の著書を求めて来館する研究者が多い。堀家所蔵古書のうち、日本文学関係の資料はほとんどが『国書総目録』に収録されており、国文学研究資料館がマイクロフィルムで保管している。以下にそのコレクションの一覧を示す。 コレクション名所蔵数(点)内容堀家所蔵古書 1,330 飯田藩主・堀氏の和漢書。儒教、国史、中国史関係が多い。 市岡家所蔵古書 1,194 伊那谷三代官の市岡家が保有した飯田関係文書。 村沢文庫 1,043 飯田市民・村沢氏が寄贈した郷土資料群。 平沢文書 8,300 下久堅の平沢氏所蔵の近世文書群。マイクロフィルム状態で保存。 飯田文書 243 旧飯田町・上飯田町関係の近世・近代文書。 森本資料 松尾の森本氏所蔵の政治活動資料。 日夏文庫 9,940 日夏耿之介の蔵書。文学関係が多い。 伊藤大八関係資料 伊藤大八宛の手紙類。中江兆民・原敬らからの直筆書簡がある。 青年運動史関係資料 『下伊那青年運動史』編纂の元となった資料群。 自由大学関係資料 「伊那自由大学」の講義ノート、テキスト、新聞記事等。 鉄斎資料 飯田鉄斎愛好会が寄贈した富岡鉄斎の図書、書、画、拓本。 宮澤文庫 1,283 生田村の宮澤氏寄贈の哲学・数学・天文書。 正木文庫 240 郷土史家・正木敬二のスクラップ帳、原稿、図書。 河竹文庫 71 河竹繁俊・登志夫父子の演劇・歌舞伎史の著作。 竹村浪の人文庫 1,222 講釈師・竹村浪の人の蔵書と講談の台本。 小林郊人文庫 5代目館長・小林郊人の俳句資料、郷土資料。 木下農業関係資料 飯田市民・木下氏寄贈の農業・園芸資料。 横田文子資料 作家・横田文子が創刊した雑誌と関係雑誌類。 古島文庫 757 農業史学者・古島敏雄の著書。古島の死後、東京大学から寄贈された。 松澤太郎文庫 2,200 元市長・松澤太郎の蔵書。河上肇、会津八一、夏目漱石、森鷗外らの全集等。 松尾亨庵史料 龍江の松尾氏寄贈の医学・漢学関係図書、原稿、写本等。 清内路煙草資料 657 清内路煙草製造者・原澤氏に関する文書・書簡。 永井辰雄氏収集資料 グラフィックデザイナー・永井辰雄の執筆論文と収集した郷土資料。 武部善人氏寄贈資料 経済史学者・武部善人執筆の産業経済書・歌集。 このほか、自由民権運動研究に多用される「深山自由新聞」、青年運動・社会運動研究に利用される「政治と青年」といった郷土で発行された新聞・雑誌をも多く所蔵する。2009年(平成21年)・2010年(平成22年)度には光学式文字読取装置(OCR)を用いて地方紙「南信州新聞」と「信州日報」をデジタル化し、記事検索を可能とした。地方紙は利用頻度が高く傷みやすいことからデジタル化が行われ、長野県の緊急雇用創出事業補助金が活用された。
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