過去に製造を行っていた主な企業
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 01:36 UTC 版)
「ハードディスクドライブ」の記事における「過去に製造を行っていた主な企業」の解説
コナー (Conner Peripherals) HDD等に用いられるIDEインタフェースをコンパック (Compaq) と共に開発したことでも知られる。1996年にシーゲイトに買収された。なお、Conner Technologyは、その後に設立された別企業。 トライジェム(英語版) (TriGem Computer) 2000年前後に3.5インチHDDの製造を行なっていた時期があった。 クアンタム (Quantum Corporation) 1990年代は世界シェア2位に君臨していた有力メーカー。日本製のHDDもあった。パソコン向けにはLPSやFireballなどの、サーバ向けにはAtlasやVikingなどのブランドがあった。HDD部門が2001年にマックストアと合併され、HDD事業から撤退。一部のブランドはマックストアに承継された。ストレージ関連企業としては存続している。 マイクロポリス(英語版) (Micropolis) マックストア (Maxtor) 業界のリーダー的な地位にあった有力メーカー。シェア拡大を目指してQuantum社を買収したが、2005年にシーゲイトに買収された。ATA100の次世代としてATA133規格の策定を主導し、シーゲイト、ウェスタンデジタルやサムスン電子に採用された(日立グローバルストレージテクノロジーズ (HGST) には当初採用されなかったが、SATA規格HDD登場後に採用され、最終的にほぼ全社に渡って採用された)。 ただしシリアルATAへの普及を目指すインテルには支持されずインテルはATA133をサポートしていなかったため、ATA133として動作させたい場合はVIAなどの他社製互換チップセットを搭載したマザーボード(もしくは拡張カード)を使う必要があった。 IBM 1956年発売のRAMAC350 DiskStorageからHDDの歴史が始まったと言われる老舗メーカー。長らくHDD技術の先導役を務め、一般的なアルミニウム合金以外では、唯一実用化されたガラス製プラッタを用いたHDDを開発したことでも知られる(イメージに反し、耐衝撃性ではアルミ合金より優れていた)。2003年にHDD事業部門ごと日立製作所に売却し日立グローバルストレージテクノロジーズとなった(詳細は IBMのディスク記憶装置 を参照)。 エプソン SCSIハードディスクドライブメーカーとして、日本製パソコン内蔵用にOEM提供していた。日本のパソコン市場がPC/AT互換機により一掃されてしまったことにより(パソコン向けSCSIドライブ市場の実質消滅・大容量化に追従できず)、ハードディスクドライブ事業から(後にフロッピーディスクドライブ事業からも)撤退。後に親会社の諏訪精工舎と合併しセイコーエプソンとなる。 日本ビクター 1990年前後より2.5インチHDD等小型HDDを生産していた。HDD事業撤退後もプラッタ用モーターの製造販売をJVCブランドで行っていたが、2008年に事業を会社分割し、売却された。 パナソニック四国エレクトロニクス(旧松下寿電子工業、現パナソニック ヘルスケア)→パナソニック システムネットワークス 1994年から2002年まではQuantum社のOEM生産を一手に担っていた量産メーカー。2001年にQuantumがHDD事業から撤退した為HDDの生産が一時途絶したが、2003年に東芝と技術提携し、2013年9月現在は東芝ブランドの2.5インチや1.8インチなど小型HDDの生産を行っている。ライナーの技術開発に優れており、メーカ各社にライナーのレシピをライセンス提供している。自社ブランドのハードディスクドライブは製造していない。 富士通 サーバ向け3.5インチ型とモバイル向け2.5インチ型のメーカー。2001年まではデスクトップ向け3.5インチ型も製造しており、当時日本で唯一の総合HDDメーカーだった。しかし激しい価格競争で採算性が悪化したデスクトップ向け3.5インチ型 (IDE) から撤退、採算が良く成長市場であるサーバー向け (SCSI) とモバイル向け2.5インチに特化した。このため、当時は富士通がHDD事業から撤退したとの誤解も見られたが、2005年の時点でもサーバー向け3.5インチとモバイル向け2.5インチで、それぞれ20%台のシェアを保持する日本最大のHDDメーカであった。また、主要部品である磁気ヘッド、プラッタ(ディスク)を自社で製造する数少ないメーカーでもあった。21世紀になってから激化した価格競争による経営の悪化を受けて、2009年にHDD事業を東芝へ譲渡し、HDDメディア部門を昭和電工に譲渡し、事業撤退を表明。 サムスン電子 (Samsung Electronics) ハードディスク分野では2001年頃から台頭してきたが、過去には、製品として1992年頃にIDEのHDDを出荷していたことがあった。ヘッドやプラッタなどの基幹部品を外部からの購入に依存していた。3.5インチ型と2.5インチ型の製品価格が安く、ウェスタン・デジタル等のローエンド製品と競合していた。トータルのシェアは高くなかったが、外付けHDD製品では比較的多く使われており、日本ではアイ・オー・データ機器やバッファローなどで採用されていた。また、エプソンダイレクトなど一部のノートPC等で採用されていた。2011年4月19日、サムスン電子はHDD事業をシーゲイト・テクノロジーに売却することで合意したことを発表し、同年12月19日に売却完了し事業撤退。 NEC 1990年代半ば頃まで自社でHDDを製造していた。その後、自社での製造から撤退し、IBMなど、他社から仕入れたHDDにNECのラベルを貼って販売していたが、最終的には2000年代の初頭頃に撤退した。 JTS アメリカのカリフォルニア州にあったHDDメーカーで、1990年代後半頃に製造していた時期がある。インド産。 他にも、富士電機、アルプス電気、クボタなども製造していたが、1990年代中ごろには撤退している。
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