走るとは?

わし・る【走る】

[動ラ四]

「はしる」に同じ。

東西に急ぎ南北に—・る」〈徒然七四

世俗のことにあくせくする

「身を知り、世を知れれば、願はず—・らず」〈方丈記

金を貸し金利をかせぐ。

今少しのことを—・りて」〈浮・色三味線・一〉


はし・る【走る/奔る/×趨る】

[動ラ五(四)

足をすばやく動かして移動する。駆ける。「ゴールめざして—・る」「通りを—・って渡る」「—・るのが速い動物

乗り物などが進む。運行する。また、物が速く動く。「駅から遊園地までモノレールが—・っている」「風を受けてヨットが—・る」「が—・る」

などが勢いよく流れる。「石の上が—・る」

すらすら事が運ぶ。滑るように動く。「ペンが—・る」「刀が鞘(さや)から—・る」

逃げ去る逃亡する。また、出奔する。「犯人外国に—・る」「敵方に—・る」「家を出て恋人のもとへ—・る」

急いで行く。かけつけるまた、あちこちとびまわる。「使いに—・る」「金策に—・る」

ある方向状況へ急激に傾く。「悪に—・る」「私利私欲に—・る」「立場忘れ感情に—・る」「行動端に—・る」

散り広がる飛び散るほとばしる。「血が—・る」

「炭は—・らぬように必ず一昼夜浸しかわかしたのを用い」〈蘆花思出の記

ある方向通じている。細長くずっと延びる。「山脈南北に—・る」「壺にひびが—・る」

10 瞬間的現れ速く動く。「稲妻が—・る」

11 感覚感情などが一瞬現れ消える。背中痛みが—・る」「顔に皮肉なかげが—・る」

12 (「胸がはしる」の形で)動悸がする。胸騒ぎがする。

例のごとぞあらむと思ふに、胸つぶつぶと—・るに」〈かげろふ・中〉

13忌み詞で)割れる。

「舟では割れたといふは忌ま忌ましい頭の皿が—・った—・った」〈浄・博多小女郎

[可能] はしれる

[用法] はしる・かける——「グラウンドを走る(駆ける)選手たち」のように、人や動物速く移動する意では相通じて用いられる。◇「走る」は用法が広い。乗り物速く進む意では、「船(オートバイ)が走る」のように用い、「ビルの間を高速道路が走っている」のように道・線が長く延びていることをも表す。◇「稲妻が走る」「痛みが走る」などは事物のすばやい動きをとらえたものであり、「非行感情)に走る」のように、人の行動がある方向性急に傾く意にも用いる。◇「駆ける」はもともとは馬が速く進む意で、人や動物にのみ使われる。「大平原駆け騎馬隊


はし・る【走・奔・趨】

〔自ラ五(四)

① 人や動物すばやく移動する。

万葉(8C後)五・八九九「術(すべ)もなく苦しくあれば出で波之利(ハシリ)去ななと思へど児らに障(さや)りぬ」

(10C終)九九供に三四人ばかり、ものもはかではしるめり」

乗物が動いてはやく進む。

(10C終)三「八日人のよろこびしてはしらす車の音

自然と人生1900)〈徳富蘆花写生帖一里ばかり彼方を駛(ハシ)り居たる舟」

などが勢いよく流れる。

名語記(1275)三「あけなどのはしるをはすといへり。如何

激しく動く。特に「胸がはしる」の形で、胸がおどる動悸(どうき)するの意で用いる。

蜻蛉(974頃)中「胸つぶつぶとはしるに」

(5) 犯した罪や難を避けるために逃げる。逃亡する。出奔する。駆け落ちする。

源氏100114頃)紅葉賀しどけなき姿にてかうぶりなどうちゆがめてはしらんうしろ手思ふに、いとをこなるべしとおぼしやすらふ」

(6) ある方向強く傾く。特定の方向ひたすら進む。「悪事に走る」

読本雨月物語(1776)菊花の約「只栄利にのみ走(ハシ)りて士家の風なきは」

(7) すらすら事が運ぶ

(イ) らくらくと動く。すべるように動く。手や筆、または刃物などについていう。

日葡辞書(1603‐04)「カタナガ faxiru(ハシル)」

*虎明本狂言角水室町末‐近世初)「筆ははしりて文字はとまれり」

(ロ) 十分すぎるくらいにはたらく。特に、知恵策謀などについていう。

日葡辞書(1603‐04)「チエノ faxitta(ハシッタ) モノヂャ」

(8) 多くのものが散り広がる飛び散るほとばしる。ころがる。

南海寄帰内法伝平安後期点(1050頃)二「時に俗士のごとくに奔(ハシリ)、法徒のごとく集まりて」

宇治拾遺(1221頃)二「足をみければ、血はしりてとどまるべくもなし」

(9) 細長いものが広がる長く延びる。

(イ) すすっとひびがはいる割れる。はぜる。

京大湯山聯句鈔(1504)「茶碗なんどにものぎめのはしるがあるぞ」

(ロ) 道や線などが続く。

米欧回覧実記(1877)〈久米邦武〉一「清国山脈は、東西に走るを以て河水清流多し

(10) 光などが速く移動する。「稲妻が走る」

(11) 表情などに、ちらっと瞬間的現われる。「顔に苦痛の色が走る」

大阪の話(1934)〈藤沢桓夫〉三「いやなやつに会ったと言ふ表情が走った」

(12) 感情感覚などが瞬間的体の中にひろがる。

不在地主(1929)〈小林多喜二〉八「寒気がザアーッと身体を走ったのである

(13) 相場用語で、先取りしてなどを売り買いする。〔現代語大辞典(1932)〕

(14) 音楽で、テンポが始まったときより速くなる。


わし・る【走】

〔自ラ四〕

① 人や動物勢いよく動く。また、忙しく歩く。あるいは、乗物が動いて速く進む。はしる。

興聖寺大唐西域記十二平安初期点(850頃)「帰路(ワシラ)むとするに」

太平記14C後)三九「放し馬数百疋走(ワシリ)散たる中に

② 光、などが勢いよく流れる。

浮世草子宗祇諸国物語(1685)二「いなびかり間なく走(ワシッ)て」

③ 罪や難を避けるために逃げる。逃亡する。

俳諧芭蕉句選拾遺(1756)士峰讚「詩人も句をつくさず、才士文人も言をたち、画工も筆捨てわしる」

功業世俗のことにあくせくする

宝物集1179頃)「まづしきものはせいろをわしりて出家心なし

(5) ある方面強く傾く。特定の方向ひたすら進む。

*こんてむつすむん地(1610)一「もえたつ心をもてたっして善のみちにわしるべし」

(6) 金を貸し利息をかせぐ。金を有利に運用しようとつとめる。

浮世草子傾城色三味線(1701)京「今少しの事をわしりて、ききゃう屋の天職を、親方に断いふて、年符にしては請られしぞ」

(7) すらすら事が運ぶ。手や筆などが自由に、また、すべるように動く。

俳諧田舎句合1680二番「義之が石ずり、懐素自叙帖の筆のわしれるがごとし」


走る

作者海ふみこ

収載図書ゆめゆめみるな
出版社文芸社
刊行年月2001.1


走る

作者大道珠貴

収載図書素敵
出版社光文社
刊行年月2004.12

収載図書素敵
出版社光文社
刊行年月2007.4
シリーズ名光文社文庫


走る

読み方:はしる

  1. 大手行動探知して先手を打つ売買することをいふ。〔相場語〕

分類 相場

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走る

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/02 02:44 UTC 版)

走る(はしる、奔る、趨る)とは、足(脚)をすばやく動かして前に移動すること[1]。人間は二足歩行をするとき、左右の足で交互に地面を(斜め後ろ方向へ)蹴ることで前方への推進力を得るが、両足が同時に地面に接する瞬間が無いような移動のしかたを「走る」と言う[2]。あるいは両足が同時に地面から離れる瞬間がある方法のほうを「走る」と言い、常にどちらかの足が地面についているように脚を交互に動かす移動方法のほうは歩くという(そして「歩く」のほうは、しばしば両足が同時についている瞬間もある移動法となっている)。


  1. ^ 『大辞泉』、走る
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q 『日本大百科全書』(ニッポニカ)、走る
  3. ^ 堀内勝「動物の走りとリズム性」『民族とリズム』、東京書籍、1990年、 ISBN 4487752582pp.83-91


「走る」の続きの解説一覧

走る

出典:『Wiktionary』 (2018/07/21 06:30 UTC 版)

漢字混じり表記

  1. 駆け足移動すること。 はしる 参照



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