豊川市立図書館(1972-1999)
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1965年(昭和40年)頃から市民の読書熱や学習意欲が高まり、図書館の建設が要望された。1971年(昭和46年)3月には山本芳雄市長が『広報とよかわ』で図書館の建設を表明し、1971年度当初予算には建設費が計上された。1971年10月には市街地中心部の市田町諏訪林181番地(のちの諏訪3丁目135)において建設工事に着工し、1972年(昭和47年)3月に竣工、6月1日に豊川市立図書館が開館した。総工費は9412万円。 鉄筋コンクリート造2階建(一部3階建)であり、延床面積は1,373.600m2だった。1階にはホール・事務室・児童室などがあり、2階には閲覧室・視聴覚室・12,000冊収容の書庫などがあった。3階は直径8mで90人収容のプラネタリウムとなっており、天体や星座の観測が可能だった。建物には視聴覚ライブラリーが併設され、映写機やフィルムなど機材や教材の貸出、指導者や技術者の養成を行った。1978年時点では主に児童向けに、週3回のプラネタリウム投影を行っていた。1978年時点の開館時間は一般室が「10時-17時」、児童室が「平日は13時-17時、休日は10時-17時」だった。 開館時の豊川市立図書館の貸出冊数は2冊までであり、貸出期間は8日間(1週間)だった。開館時には二宮尊徳に関する文献資料を集めた報徳文庫が設置されている。同一敷地内の図書館北側には、御油町美世賜(御油宿)で営業していた旅籠「小島屋」が移築復元され、その建築や調度品などが公開された。1974年(昭和49年)4月には公民館と市民館への配本を開始している。1975年(昭和50年)4月には週の定期休館日を金曜日から月曜日に変更した。同年10月には鳴沢文庫を設置した。 開館当時の蔵書数は約12,000冊だったが、1976年(昭和51年)には約39,000冊、1979年(昭和54年)には約70,000冊となった。このため、1980年(昭和55年)7月から1981年(昭和56年)3月には床面積約1,000m2分の増築工事を行い、4月にリニューアル開館した。この際には紙芝居の貸出を開始している。1983年(昭和58年)1月には貸出冊数を2冊から4冊に増やし、貸出期間を8日間から15日間(2週間)に増やした。1990年(平成2年)4月には閉館時間を17時から18時に遅らせ、一般室は金曜日のみ19時閉館とした。1991年(平成3年)4月には祝日も開館することとし、蒲郡市と宝飯郡4町(音羽町、御津町、小坂井町、一宮町)への広域貸出を開始した。 1993年(平成5年)10月には豊川市制50周年記念事業として「本に親しむみんなのつどい」を開催し、小説家の渡辺淳一が講師を務めたイベントには801人の参加者があった。1994年(平成6年)7月には貸出冊数を4冊から5冊に増やした。1997年(平成9年)8月には豊川市立保育園におやこ文庫を設置し、図書の配送を開始した。1998年(平成10年)5月には保育園や小学校などを対象に団体貸出を開始した。
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