謎の騎士 (The Mystery Knight)
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「氷と炎の歌」の記事における「謎の騎士 (The Mystery Knight)」の解説
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謎の騎士
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「ダンクとエッグの物語」の記事における「謎の騎士」の解説
第三の中編は、ジョージ・R・R・マーティンとガードナー・ドゾワによって編集されたアンソロジー"Warriors"(日本語未訳)に収められて2010年に出版された。『七王国の騎士』に収められている。リヴァーランドを舞台とする。 「誓約の剣」と同様に、物語はエイリス・ターガリエン一世の治世を舞台とし、〈ブラックファイアの反乱〉の余波がさらに詳細に描かれている。 物語は、ダンクとエッグが〈石の聖堂の町〉(ストーニー・セプト)を離れるところに始まる。北部海岸へのグレイジョイ家の襲来を撃退するためにベロン・スターク公が兵を募集しており、二人はスターク公に仕えるために北部へ向かおうとしている。その途中、断首された司祭を目にする。ダンクは司祭が〈王の手〉の血斑鴉公(ブラッドレイブン)を批判する説教をしていたこと、血斑鴉公があらゆる場所にスパイを放っていることを思い起こす。旅の途中、橙色の野に3つの黒い城を紋章とする、星嶺城(スターパイク)のゴーモン・ピーク公が率いる旅の一行に出くわす。旅の一行の中には、アリン・コクショー公と、豪華な装いの〈草臥しの騎士〉を名乗る〈フィドル弾きのサー・ジョン〉もいる。ピーク公とコクショー公はダンクを疑って侮辱するが、サー・ジョンは礼儀正しくふるまう。サー・ジョンはアンブローズ・バターウェル公の婚儀に参加しないかとダンクを誘う。バターウェル公とフレイ家の娘との婚儀を祝うために馬上試合が催され、優勝賞品はドラゴンの卵であると言う。 ダンクはゴーモン・ピーク公に嫌悪感を抱いて誘いを断る。ダンクがかつて従者として使えたサー・アーランによれば、甥であり従者であったペニーツリーのロジャーが〈赤草ヶ原の戦い〉でピーク公に殺されたためである。エッグは、ピーク公の橙色の野に3つの城の紋章は、ピーク家がかつては3つの城を所有したことに由来するが、ピーク公がデイモン・ブラックファイアに味方したため2つは王に没収されたとダンクに教える。 ダンクは3人の〈草臥しの騎士〉と知り合う。サー・メイナード・プラム、〈霧深き湿原の猫のサー・カイル〉、そしてデイモン・ブラックファイアのために戦った有名な戦士である”火の玉”クウェンティン・ボールの落とし子であると主張する、若い騎士サー・グレンドン・ボールである。ダンクは3人に誘われて気を変え、婚儀に行くことにする。 婚儀は白亜城(ホワイトウォール)で行われ、フレイ公が4歳の世継ぎ(ウォルダー・フレイ)と、バターウェル公に嫁ぐ15歳の娘を連れて到着する。エッグは、バターウェル公は〈ブラックファイアの反乱〉ではどちら側にもつかなかったが、息子の一人は"赤きドラゴン"と呼ばれるデイロン・ターガリエン二世に、別の一人は"黒きドラゴン"と呼ばれる僭称者デイモン・ブラックファイアに味方したとダンクに教える。バターウェル家のいずれかが必ず勝者の側につくように企んだものであったが、息子は二人とも〈赤草ヶ原の戦い〉で死んでいた。エッグは次第に婚儀に関する疑いを強め、旗や紋章の多くは反逆者"黒きドラゴン"に味方した貴族のものであると教える。ダンクは、〈赤草ヶ原の戦い〉は10年以上も前のことであり、過去は過去であるとエッグに言う。婚儀では小人の一座が芸を見せて客を楽しませる。ダンクはサー・ジョンに指名されて床入りのために花嫁を寝室に運ぶ。サー・ジョンは街道でダンクに気がついたと言い、ダンクが〈王の盾〉の白い鎧を着て、以前から自分の夢に現れていたと言う。サー・ジョンは、彼の夢は常に正夢になると言い、かつて彼は兄弟の死を夢に見ており、白亜城でドラゴンが卵から孵る夢も見たと言う。 ダンクは、"吊るし首の騎士"と名乗る謎の騎士として、最初の馬上槍試合に出ることを決める。サー・ロングインチとの戦いで盾を壊し、かつてつるし首が描かれた盾を買って使っていたためであり、アッシュフォードのサー・ダンカン・ザ・トールの話を聞いた者がいるかもしれず、エッグの正体が明るみに出ることを恐れていたためである。だがダンクは、"蝸牛の騎士"として知られるサー・ユーサー・アンダーリーフに敗北する。失神したダンクは意識を取り戻し、取り決めに従い、サー・ユーサーに鎧と馬を差し出す。補償金を払って取り戻す余裕がないため、ダンクは落胆する。サー・ユーサーは、ある人物が彼に金を払ってダンクを殺させようと企み、もう少し額が多ければ実際にダンクを殺したかもしれないという。馬上槍試合が再開する前に、ドラゴンの卵が盗まれ、サー・グレンドン・ボールが疑われてピーク公によって囚われる。 ダンクは、エッグが行方不明であることに気づいて探し始める。探索中、ダンクはアリン・コクショー公に殺されそうになる。コクショー公はサー・ジョンがダンクに寄せる関心に嫉妬し、サー・ユーサーに金を払ってダンクを殺させようとしたと告白する。ダンクはコクショー公を井戸に投げ込んで切り抜けるが、短剣で傷を負う。サー・メイナード・プラムがダンカンを助けに来るが、その正体は血斑鴉公の数多のスパイの一人であり、サー・ジョンの真の名前は、父デイモン・ブラックファイアと同じデイモンであることが明らかになる。 ダンクは聖堂に赴き、エッグの正体を知り恐怖するバターウェル公とエッグを見つける。エッグはバターウェル公に、エッグとダンクは馬上試合を調査するために送られたスパイであり、父のプリンス・メイカーが軍を引き連れて来るところだと嘘をついている。バターウェル公の義理の息子の、黒のトム・ヘドルが現れ、プリンス・メイカーの愛息のエッグを殺して戦争を起こそうとする。トム・ヘドルは、ダンクの馬上試合の不得手ぶりを嘲るが、ダンクは自分は剣のほうが得意だと答える。だがトム・ヘドルはダンクの警告に耳を貸さず、ダンクに喉を突きさされて死ぬ。ダンクはバターウェル公と共に逃げるようエッグに命じる。エッグが逃げる時間を稼ぐため、エッグはサー・ジョン実はデイモン・ブラックファイアに向かって、ゴーマン・ピーク公はドラゴンの卵を盗んだ罪で、無実のサー・ボールを捕えていると訴える。 デイモンはこれに怒り、サー・ボールに決闘裁判で無実を証明する機会を与える。サー・ボールはしたたかに馬上槍試合でデイモンを破り、泥の中に打ち倒したため、観客はデイモンを"茶色いドラゴン"と呼んで嘲笑する。この時までに、エッグの叔父の〈王の手〉ブリンデン・リヴァーズ、またの名を血斑鴉公に率いられる大軍が白亜城を包囲し、デイモンは捕えられ、居合わせた公や騎士の大部分は戦わずに降伏する。ダンクは、槍先にゴーマン・ピーク公の首と黒のトム・ヘドルの首を刺して表に飾る天幕の中で、血斑鴉公に面会する。エッグもその場におり、サー・グレンドン・ボール、ダンク、そして他の〈草臥しの騎士〉達は報酬を受けるべきだと要求する。血斑鴉公は、エッグが以前に増して勇敢になり自信にあふれ、エッグこそが、デイモンが夢に見たドラゴンであると気づく。バターウェル公は血斑鴉公の面前で怖じ気づき、その富の10分の1だけを保つことを許される。だが白亜城は王に没収され、取り壊されることになる。エッグの求めに応じて、血斑鴉公はダンクの鎧を取り戻すため金貨を渡す。エッグはドラゴンの卵はどうなったのか血斑鴉公に尋ねる。血斑鴉公は、自分のスパイが城の秘密の通路を通って、警備された部屋から卵を盗み出したのだと語る。エッグは、大人の男は狭い通路を通れないだろうと言う。血斑鴉公は、子供なら通れると答える。あるいは小人でも通れるだろうと、ダンクは口に出し、婚儀で芸をしていた小人たちの事を思い出す。
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