草臥しの騎士(The Hedge Knight)
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「氷と炎の歌」の記事における「草臥しの騎士(The Hedge Knight)」の解説
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草臥しの騎士
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「ダンクとエッグの物語」の記事における「草臥しの騎士」の解説
シリーズ最初の中編であり、ロバート・シルヴァーバーグによって編集されたアンソロジー“Legends”(日本語題『伝説は永遠に』)に収められて1998年に出版された。後に6冊からなるコミックになり、さらに グラフィックノベルとしてまとめられている。『伝説は永遠に』では「放浪の騎士」というタイトルであったが、日本語訳されて出版された『七王国の騎士』では「草臥しの騎士」と改題されている。河間平野のアッシュフォードを舞台とする。 夜の間に老齢の〈草臥しの騎士〉サー・アーラン・オブ・ペニーツリーが亡くなり、従者である大男のダンクはサー・アーランを埋葬し、最後の祈りを唱える。今後進むべき道を熟慮した末、ダンクはアッシュフォードへの旅を続け、騎士として馬上試合に出ることにし、サー・アーランの鎧、武器、3頭の馬、そして残りの金を引き継ぐ。街道沿いの旅籠で、ダンクはエッグと言う名の頭を剃った生意気な少年に出会い、少年はダンクの従者になってやると申し出る。〈長身のサー・ダンカン〉(サー・ダンカン・ザ・トール)と名乗るようになったダンクは断るが、エッグは密かにアッシュフォードまで追いかけて来る。ダンクは少年の情熱に感じ入り、馬上試合に備えてエッグを従者とする。 アッシュフォードで、ダンクはペイトという職人に自分の体に合う鎧を作ってもらうため、1頭の馬を売る。ダンクは、サー・ステッフォン・フォソウェイの従弟で従者である、レイマン・フォソウェイの友人になる。騎士である証拠がないため、ダンクは馬上試合には出られないと思われたが、王の世継ぎであるプリンス・ベイラー・ターガリエンが保証人となってくれる。サー・アーランの血筋でないものはその武器を引き継ぐことはできないため、ダンクはドーン出身の人形遣いの娘に盾の塗り直しを依頼する。ダンクはエッグを肩車し、庶民に交じって最初の日の試合を見学する。鮮やかな武技が見られたあと、プリンス・ベイラーの甥プリンス・エリオン・ターガリエンは馬上槍試合でサー・ハンフリー・ハーディングの馬を狙うという不名誉な行動をとる。 その夜、ダンクがフォソウェイ家のテントでレイマンと酒を飲んでいた時、人形遣いの娘がプリンス・エリオンに痛めつけられているとエッグが知らせに来る。ダンクは思わず彼女を守り、エリオンの顔を殴り足蹴にしてしまう。プリンスの護衛はダンクを逮捕し、エッグは自分がエリオンの弟のプリンス・エイゴンであることを明らかにしてダンクの命を救う。エッグは牢にダンクを訪れ、長兄のプリンス・デイロンの従者になるつもりだったが、臆病で酔っぱらいのデイロンが逃げ出したため、従者になる夢を果たそうと名を偽っていたと言う。ダンクは再びプリンス・ベイラーと会い、プリンスを殴った手と蹴った足の切断刑を受けるよりは決闘裁判を選ぶ。だがプリンス・エリオンは〈七の審判〉を要求し、その兄の、旅籠で酔い潰れていたプリンス・デイロンもまた、エッグを誘拐した罪でダンクを告発する。アッシュフォード公、プリンス・ベイラー、そしてエリオン、デイロン、エッグの父であるプリンス・メイカーからなる会議は、プリンス・エリオンの要求を受け入れざるを得ない。ダンクは告発側の7人の騎士に対抗して、共に戦ってくれる6人の擁護者の騎士を見つけなければ、裁判を放棄して切断刑を受け入れざるを得ない。 ステッフォン・フォソウェイがダンクの最初の擁護者となる。レイマンとステッフォンは、他にも擁護者を探してくると約束する。エッグもまたダンクのために擁護者を見つけてくると約束する。プリンス・デイロンがテントに現れ、酔いつぶれていた間に弟の行方を見失ったため、ダンクへの告発をでっち上げたと白状し、父親メイカーが武勇名高い〈王の盾〉から3人を決闘に出すつもりであると警告する。デイロンはまた、死滅したはずのドラゴンとダンクの夢を見たといい、自分の夢は常に正夢になるため、ターガリエン家の象徴であるドラゴンの死は、ダンクがターガリエン家の者を殺すことではないかと恐れる。 ダンクは再び職人のペイトに会い、新しい盾を受け取る。決闘裁判の朝、レイマンは、プリンス・エリオンから受けた屈辱の復讐を求める、サー・ハンフリー・ハーディングとサー・ハンフリー・ビーズベリーを連れて戻る。エッグは、〈七の審判〉で名を上げようとする、サー・ロビン・リースリングと“笑う嵐”サー・ライオネル・バラシオンを連れてもどる。ステッフォンも戻るが、領主にするという報酬に釣られて告発者側で戦うと言う。従兄の裏切りに怒り、レイマンは騎士となってステッフォンの代わりに戦いたいと言うが、ダンクは騎士に叙することを躊躇する。ダンクがアッシュフォード公に呼ばれている間に、サー・ライオネルがレイマンを騎士に叙する。7人目の騎士が見つからないため、ダンクは観衆に訴えかけるが誰も進みでない。そこで、3人の家族が告発者の側で戦うにもかかわらず、プリンス・ベイラー自身がダンク側に加わると宣言する。 会場の両側に14人の擁護者が並び、馬上試合が始まる。告発者側はプリンス・メイカー、プリンス・エリオン、プリンス・デイロン、〈王の盾〉の3人、そしてサー・ステッフォンである。ダンクはプリンス・エリオンに向かうが、すぐに落馬する。だが、ダンクはプリンス・エリオンを引きずり倒し、大きな体が生かせる路地での喧嘩の要領でプリンス・エリオンを盾で殴り、降伏させる。プリンス・エリオンは告発を取り下げ、裁判は終わる。戦いで二人のサー・ハンフリーが命を落とす。プリンス・ベイラーがダンクに近づき祝福するが、酔っているかの様子を見せる。潰れた兜を脱いだ時、息子のプリンス・ヴァラーのために作られたさほど頑丈ではない兜が、頭への打撃を防げなかったことが明らかになり、プリンス・デイロンの予知夢は現実になる。葬儀の後、プリンス・メイカーはダンクに会い、自分の棍棒が兄プリンス・ベイラーを殺したと言う。彼は息子プリンス・エリオンの行動を残念に思い、ダンクが自分の家来となり、末息子のプリンス・エイゴンを従者として教育してくれと申し出る。だがダンクは放浪の旅を続けたいと言い、エッグを従者にしてまともな騎士に育てると申し出る。ダンクとエッグは、ダンクが助けた人形遣いの娘を探すためにドーンに旅立つ。
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