解読で判明したこととは? わかりやすく解説

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解読で判明したこと

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/08 15:11 UTC 版)

ベノナ」の記事における「解読で判明したこと」の解説

1930年代〜1940年代アメリカ政府機関アメリカ国内民間シンクタンク民間平和団体宗教関連団体出版社などが事実上ソ連乗っ取られていた事が判明第二次大戦時アメリカ政策決定多くソ連意図基づいて歪められていた間接侵略シャープパワー可能性浮き彫りになる(『米国共産党調書』および敗戦革命論参照)。アメリカ政府機関内部にはウエアグループ、パーログループ、シルバーマスターグループ(ヘンリー・モーゲンソウ財務長官当時)の周辺固めていた財務官中心グループ事実上モーゲンソウ財務長官意思決定大きく関わっていた)、OSSCIA前身)、司法関係を含む多くの主要官庁及び軍組織多数スパイとスパイグループ及びスパイネットワークが存在しアメリカ政府様々な機密情報国家機密)がソ連筒抜けになっていた。これら数百単位スパイ及びスパイグループは機密情報ソ連流していただけではなくアメリカ政府政策決定大きな影響与える、いわゆる影響力工作行ってアメリカ政策戦争の推移ソ連有利になるように、モスクワからアメリカ操っていた可能性がある事がわかった民間ではIPRいわゆる太平洋問題調査会1930年代からソ連コミンテルン系のスパイ蒋介石配下国民党スパイ等によって乗っ取られパシフィック・アフェアーズ等の雑誌通じたプロパガンダ偏向報道上海南駅の赤ん坊参照)によってアメリカ政府関係者などに”好戦的な日本観”を植え付け中国大陸における日本行動非難してアメリカ世論を対日戦へと誘導扇動)し、ABCD包囲網対中支援および対日経済制裁などの対日強硬策がとられた。YMCA複数平和運動団体もこれに同調して批判的対日世論盛り上げたが、これらの動き背後にはソ連コミンテルン及び中国共産党系のスパイ活動大きく関わっていた事がわかった第7回コミンテルン世界大会と人民戦線参照)。 当時ソ連工作アメリカ国外にも及び、対中国では中ソ不可侵条約締結在華ソビエト軍事顧問団ソ連空軍志願隊派遣行い国民革命軍対日作戦影響与えたコミンテルン指令1937年参照)。また、日本国内ではゾルゲ諜報団尾崎秀実らの工作が行われ、日中戦争講和阻害するとともに南進政策仏印進駐)へ誘導しその結果日米両国太平洋で衝突する太平洋戦争1941年12月-1945年8月)へと繋がったアルジャー・ヒスおよびハリー・デクスター・ホワイト政府秘密に関するモイニハン委員会によると、アルジャー・ヒスハリー・デクスター・ホワイト共謀は、ヴェノナ文書によって証明されているとしている。ダニエル・パトリック・モイニハン議員は「国務省アルジャー・ヒス共謀証明されいるようだ」と語りソヴィエトスパイとして身元確認したことについての確信表明した内容は「アルジャー・ヒスソ連代理人であり、モスクワにとって最も重要だ思われる」というものである原爆スパイ問題: ローゼンバーグ事件クラウス・フックス米国巨額費用大量科学者技術者動員して製造成功した原子爆弾製造方法スパイによってソ連流出、わずか数年ソ連核爆弾製造成功核保有国となり後に数十年続く米ソ冷戦発端になる。 1950年ドイツ出身ユダヤ人ローゼンバーグ夫妻マンハッタン計画生み出され核兵器の製造方法に関する機密情報ソ連漏洩した容疑逮捕され第二次世界大戦後アメリカでスパイ事件ローゼンバーグ事件」とされ、ローゼンバーグ夫妻1953年死刑執行された。後に公開されヴェノナ文書群の解析で、ローゼンバーグ夫妻と妻エセル実弟、デビッド・グリーングラスはそれぞれコードネーム割り振られていたソ連のスパイであったことが確認された(下記コードネーム一覧表参照)。 ヴェノナ解読は、原子力関連スパイクラウス・フックス暴露においても重要だった最初メッセージ中にはCHARLESRESTコードネーム参照されていた、マンハッタンプロジェクト科学者からの情報解読されたものもある。1945年4月10日モスクワからニューヨークへメッセージ1つは、チャールズ提供した情報を「大きな価値持っている」としている。 アイバー・モンタギューIvor Goldsmid Samuel Montagu 1904-1984。GRUスパイコードネームはIntelligentsiaとNobility国際卓球連盟創設者会長(1926-67)、2代スウェイスリング男爵ルイス・モンタギューの息子ヒッチコック映画プロデューサーMI6ミンスミート作戦(「存在しなかった男」作戦)を指揮したユエン・モンタギューは兄である。

※この「解読で判明したこと」の解説は、「ベノナ」の解説の一部です。
「解読で判明したこと」を含む「ベノナ」の記事については、「ベノナ」の概要を参照ください。

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