没後の再評価とは? わかりやすく解説

没後の再評価

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 06:39 UTC 版)

小栗虫太郎」の記事における「没後の再評価」の解説

1968年桃源社「大ロマンの復活」シリーズの1冊として『人外魔境』を刊行したことから再評価始まった桃源社では1971年までに小栗虫太郎作品のほとんどを再刊、のちに再編集して『小栗虫太郎全作品』全9巻1979年)を刊行した現代教養文庫版『小栗虫太郎傑作選』全5巻1976年 - 1982年)を編纂した松山俊太郎は、桃源社版について、「はじめて網羅的な太郎作品集」を形成した」ことを高く評価しながらも、その校訂杜撰な点が多いことを批判している。なお、現代教養文庫版は、当初種村季弘担当するはずだったが、種村桃源社仕事引き受けていたために遠慮し、その口利き松山のもとに回ってきたものという。現代教養文庫版では厳密な校訂を行うとともに小栗自身による語句誤りについても修正施されているが、これについて松山は、後に「校定というものからいえばまったく邪道」で、「本来なら注記はしてもそれを残さなければならないのを直してしまったというのは、私の犯罪になってくるわけですよ」と自己批判している。 2021年二松學舎大学教授山口直孝が、1941年昭和16年3月から11月にかけて『九州新聞』(『熊本日日新聞』の前身一つ)などの地方紙連載されたまま単行本化されずにいた、小栗長編小説亜細亜の旗』を発見した日本中国上海舞台とする家庭小説で、小栗作品特徴である非現実的な場面設定難解な専門用語などは見られないという。あまりに作風異なるために代作ではないかとも疑われたが、山口は「作者言葉予告載っている。また、当時小栗知名度から考えても、あえて代作をさせるメリットがない」として、小栗作品だと断定した2021年3月春陽堂書店より小栗虫太郎生誕120年没後75年記念出版として刊行された。

※この「没後の再評価」の解説は、「小栗虫太郎」の解説の一部です。
「没後の再評価」を含む「小栗虫太郎」の記事については、「小栗虫太郎」の概要を参照ください。


没後の再評価

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/21 05:58 UTC 版)

田中一村」の記事における「没後の再評価」の解説

死去直前奄美在住だった友人紹介一村会った写真家田辺一によると、田中千葉にいた頃に写真学んで造詣深く、自ら撮影もしており、写実的な画風にも影響与えていたとみられる田辺散逸しそうだった一村遺品預かり、現在まで保管。さらに2015年には、一村写真集海神首飾り』(リーブル出版)を刊行した没後NHKの『日曜美術館』「黒潮画譜異端画家田中一村」(1984年12月16日放映)や『南日本新聞』に連載された「アダン画帖田中一村伝」でその独特の画風注目集め全国巡回展開催され一躍脚光を浴びる。南を目指したことから、「日本ゴーギャン」などと呼ばれることもある。評伝画集複数刊行されているほか、以下のように記念美術館開館したり、各地美術館展示会開かれたりするようになっている2001年 - 鹿児島県奄美大島北部笠利町(現・奄美市)の旧空港跡地にある「奄美パーク」の一角に「田中一村記念美術館」がオープンした館長宮崎緑)。 2008年 - 生誕100年にあたり奈良県高市郡明日香村奈良県立万葉文化館館長中西進)で「生誕100年記念特別展 田中一村展-原初へのまなざし-」が開催された(10月18日11月24日)。入場者は25,000人。 2010年 - 千葉市美術館で「田中一村 新たなる全貌」を開催8月21日9月26日)。一村ゆかりの地栃木千葉石川鹿児島)にある美術館共同取り組む初めての回顧展で、近年新たに発見され資料多数含む約250点の出品作による、現時点最大規模展覧会となっている。入場者は61,166人。その後鹿児島市立美術館10月5日11月7日)、田中一村記念美術館11月14日12月14日)に巡回2012年 - 沖縄県立博物館・美術館で、本土復帰40周年記念田中一村展~琉球弧開花した美の世界」を開催3月30日5月6日)。同年石川県立美術館では「孤高画家田中一村展」を開催7月28日8月26日)。 一村1955年石川県羽咋郡宝達志水町にある「やわらぎの郷」で制作した聖徳太子殿天井画」の修復完了したことに伴い企画された。 2018年 - 岡田美術館が「田中一村絵画奄美愛した孤高画家」(4月6日9月24日)、佐川美術館が「生誕110年 田中一村展」(7月14日9月17日)を開催2021年 - 千葉市美術館で「田中一村展 ― 千葉市美術館収蔵全作品」(1月5日2月28日)。 毎年9月11日命日に「一村忌」が「一村終焉の家」で行われている。一村の絵『奄美』は黒糖焼酎ラベルにもなっている。

※この「没後の再評価」の解説は、「田中一村」の解説の一部です。
「没後の再評価」を含む「田中一村」の記事については、「田中一村」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「没後の再評価」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「没後の再評価」の関連用語

没後の再評価のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



没後の再評価のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの小栗虫太郎 (改訂履歴)、田中一村 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS