横軽対策
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 10:57 UTC 版)
「国鉄キハ80系気動車」の記事における「横軽対策」の解説
最大勾配 66.7 ‰に達する信越本線横川 - 軽井沢間(碓氷峠)は1963年にアプト式から通常の粘着運転へ切換られたが、同区間を通過する列車は峠麓側(横川側)に補助機関車のEF63形を重連で連結し、気動車の場合は無動力での推進・牽引運転で最大連結両数を7両までの編成組成制約を課した上で連結器破損や座屈による浮き上がり脱線予防ならびに車両逸走を防止する点から通過対象車両に施工された以下の対策(通称:横軽対策)である。 台枠・連結器を強化 緩衝器容量を増大 非常ブレーキ吐出弁絞りを追加 横揺れ防止装置を追加 坂上で力行した際に心皿脱出ならびに破損防止のため空気ばね台車へパンク装置を追加 識別のため車両番号の頭に直径40mmの「●(Gマーク)」を付加 また気動車とEF63形の連結は、連結器以外はブレーキ管(BP管)の接続のみでも可能であるが、軽井沢に向う下り列車では押し上げ対象列車の運転士が信号機と安全の確認を行ない連絡を担当することから連絡回線を確保のためEF63形のうち1969年までに製造された1 - 21には軽井沢側に本系列用KE62形2基を装備する。 本系列では同区間で運用される向日町運転所所属の「白鳥」上野編成充当車に施工。1965年10月1日ダイヤ改正で系統分割された「はくたか」充当用金沢運転所転出車は向日町で本工事を施工された車両に限定されたが、本系列の横軽区間での運用は「はくたか」485系電車化ならびに上越線経由に変更された1969年10月1日ダイヤ改正で終了した。
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横軽対策
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 07:25 UTC 版)
信越本線横川 - 軽井沢間は最大勾配66.7 ‰区間を通過する車両は、必ずEF63形2両を横川方に連結し165系は推進・牽引運転、169系は協調運転を行うことから、同区間での運用が存在した新前橋電車区配置の165系・169系900番台ならびに1986年11月転入のサハ165形5両を除く長野運転所配置車は以下に示す通称横軽対策が施工された 。 台枠・連結器の強化 緩衝器容量の増大 車掌弁への絞り追加 台車横揺れ制限装置の追加 空気ばね台車装着車に対するパンク機能の付加 電車側の車掌弁操作時に非常ブレーキを作動させずブザー回路を通じて機関車乗務員側に知らせるブレーキ制御装置を搭載 制御回路切替用横軽スイッチを搭載 169系には協調運転に関する機器の搭載ならびに一部機器を変更(詳細は#169系を参照) 対策施工車には識別のため車両番号の先頭に直径40ミリメートルの●(Gマーク)を付記した。また、座屈による浮き上がり脱線予防策から本来は軽井沢方に組成される車両重量の大きい電動車ユニットを麓側となる横川方に組成する必要が生じ、他区所と編成が逆向きとなった。
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横軽対策
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/12 23:36 UTC 版)
最大66.7 ‰の急勾配という条件で峠の下側から本形式による推進・牽引運転を実施するため、非常ブレーキ動作時などに過大な自動連結器作用力(自連力)が発生し、連結器の破損や列車の座屈による車両の車体と台車の分離、浮き上がり脱線の予防、車両の逸走といった事故が発生するのを防止する目的で、当区間を通過する車両には以下の対策(通称:「横軽対策」)が必須とされた。また、指定された形式以外の車両、大物車、鋼木合造客車は通過を禁止されている。 台枠・連結器の強化 緩衝器容量の増大 車掌弁(車掌用非常ブレーキ装置)への絞り追加 台車横揺れ制限装置の追加 空気ばね台車装着車に対するパンク機能の付加 対策施工車両には識別のため車両番号の先頭に直径40ミリメートルの「●(Gマーク)」を付した。 これらの制約は、当区間の粘着運転への切り替え直前に実施された165系電車9両編成とEF63形による下り勾配での試験運転で、非常ブレーキを作動させたところ機関車次位のクハ165形の軽井沢方にあたる車体後部が垂直座屈で浮上し、車体と台車が分離するという現象や上り勾配での客車牽引で縦勾配の変曲点で軽井沢方の台車が脱線する現象が発生したことに由来する。 この結果、機関車と他の車両との間で発生する自連力の過大がもたらす悪影響が認識され当区間での被牽引対象列車に対する最大8両(系列によっては7両)までの連結両数制限と車種を問わず心皿脱出防止のため空気ばね台車装着車に対するパンクの義務化が決定された。前述の専用車両によるEF63形との協調運転システムの開発は、前者の制限を解消し輸送力不足を補う手段として開発されたものである。後者の対策は空気ばね台車の限界自連力が金属ばね台車に比べて著しく小さいため垂直座屈に弱い一方で空気ばねをパンクさせてストッパゴムだけで車体を支持する状態にすると空気ばね有効時と比較して約6倍の限界自連力を得られることから実施されたもので、同様に貨物列車の車掌車についても推進運転時の坐屈問題から 1 段リンク式足回りをもつヨ3500形が限定使用された。 電車では協調・非協調を問わず座屈による浮き上がり脱線予防策として車両重量のある電動車ユニットを峠の下側に組成することになり、新前橋電車区(現・高崎車両センター)・長野運転所(後の北長野運転所→長野総合車両所→現・長野総合車両センター)配置の165・169系が他車両基地配置車と逆向きの編成に組成されていたほか、後に松本運転所(現・松本車両センター)配置の115系1000番台(後に長野へ移管)・新前橋電車区配置の185系200番台も電動車ユニットの向きが本来と逆向きにされた。
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横軽対策
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 11:07 UTC 版)
200番台に施工された横軽対策で、前述の点も含めて以下に列記する。 空気ばねパンク装置 横川と軽井沢間でEF63形電気機関車に連結時に、空気ばねを脱気する装置を搭載した。 車掌弁増設 軽井沢側の先頭車(クハ185形200番台)に増設した。 台枠と連結器周りの強化 EF63形電気機関車との連結を考慮した。
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