横揺れとは? わかりやすく解説

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横揺れ

読み方:よこゆれ
別表記:よこ揺れ

平方向に揺れること、またはそのような揺れ地震について「縦揺れ」との対比言及される場合が多い。一般的には横揺れの地震震源地が遠い場合発生するとされる

よこ‐ゆれ【横揺れ】

読み方:よこゆれ

[名](スル)

船や飛行機が、進行方向に対して左右に揺れること。重心を通る縦軸のまわり回転すること。ローリング。「沖に出てひどく—する」

地震で、横方向揺れること。


ローリング

(横揺れ から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/09 10:27 UTC 版)

3次元の回転
エルロンによる機体の傾転(ロール)。

ローリング: rolling)は、乗り物など前後左右上下が決まった物体が、前後の軸に対して回転(あるいは傾斜)すること。単にロール (roll) ともいい、船舶では横揺れという[1][注 1]。なお、左右の軸まわりの回転がピッチング (pitching) またはピッチ (pitch)で、上下軸まわりの回転がヨーイング (yawing) またはヨー (yaw)と呼ぶ。

特に、航空機船舶自動車について言うことが多く、ロール量は角度で表される。ロール方向の動きに制限の少ない航空機では、90度、180度、360度ロールなども可能である。機体の中心軸の回転運動成分をローリング、その回転角度をロール角という。なお、路面線路の傾き(カント)や、二輪車で車体を傾ける操作など、ロール方向の傾斜をバンク[2](bank)と呼ぶこともある。

座標系

航空機における3次元の回転軸と回転方向[3]
航空機における座標系とロール角φ・ピッチ角θ・ヨー角ψの関係(z軸を下方向にとった場合)

航空機や自動車ではロール軸をx軸、ピッチ軸をy軸、ヨー軸をz軸に取る。なお、航空機ではヨー軸(z軸)は下方向にとる場合が多く[4][注 2]、自動車などでは上方向にz軸を設ける[6]

ロボット工学においては、歩行ロボットでは車と同様の座標系(x、y、z)を取ることもあるが[7][8][9]、ロボットアームでは各関節軸を前後(進行方向)のz軸にとるため、ロール軸(z軸)、ピッチ軸(y軸)、ヨー軸(x軸)とすることが多い[10][11]

なお、ローリングが「左右に回転」と表現されることもある[要出典]が、ローリングはx軸回転であり、一方、z軸回転であるヨーイングも左右の回転と言える(機首は水平面上を左右に動く)。

ローリングの制御

飛行機は、エルロン(aileron)を使って、ロールを制御する(ロールさせる、あるいはロールを抑える)。また、主翼に上反角をつけることでロールを抑える。後退翼にもロールを抑える効果があるが、これが逆に過剰となりロールさせることが難しくなるので、後退翼を採用した戦闘機は逆に主翼に下反角をつけてロールを抑える効果を下げる場合がある。

船舶では、フィンスタビライザーなどでロールを抑える。能動的に制御することは少ないが、後述する、旋回時のローリングを利用して、でロールを制御することもある。

自転車オートバイでは、体重移動でロールを制御する。(ただし、これはあまりローリングとは言わない)

自動車の場合、旋回時のローリングをサスペンションにて制御することになり、ロールセンターという考え方がある[12]。 ロールを抑えるために、スタビライザーというパーツを利用することもある[13]

旋回によるローリング

自動車や鉄道車両は下部の左右(両輪)で地面レールに接しており、重心位置はそれよりも高いため、旋回すると遠心力により、タイヤサスペンションばねがたわみ、車体上部が外側に傾斜する。

船舶も同様であるが、満載時のタンカーなど、喫水が深く、重心位置が水面に近い場合はロールは起こりにくく、また、プレジャーボートのように船底がV形の場合や水中翼船は、二輪車と同様に内側(旋回中心側)に傾斜する。

一方、航空機では重心位置に由来するローリング挙動はない。後退翼を持つ機体ではヨーイングによって気流に対する左右主翼の有効翼幅に差が生じるため、旋回航程外側の主翼揚力が増加し持ち上がりローリングが始まるが、緩慢微力であり操縦に用いることはない。航空機のローリングは旋回の結果ではなく、旋回を得る(バンク角を得る)積極的な操縦操作である。

脚注

注釈

  1. ^ 船舶では、横傾斜inclinationである[1]
  2. ^ 他分野の文献でロール・ピッチ・ヨー角が紹介されるときには、航空機に対してヨー軸を上向きにとることもある[5]

出典

  1. ^ a b 面田信昭 2002, p. 115.
  2. ^ 畑・泉・川口 1999, p. 28-60.
  3. ^ 畑・泉・川口 1999, pp. 6–16初版第一刷
  4. ^ 畑・泉・川口 1999, p. 6-60.
  5. ^ 広瀬茂男 1996, p. 142-143.
  6. ^ 安部正人 2003, p. 2-3.
  7. ^ 広瀬茂男 1996, p. -22-27.
  8. ^ 米田完ほか『はじめてのロボット創造設計』講談社 145頁
  9. ^ 梶田秀司『ヒューマノイド』(第1版第3刷(2005年12月10日))オーム社、2005年4月、24-26頁。ISBN 4-274-20058-2 
  10. ^ 松日楽信人『わかりやすいロボット工学』オーム社 97頁、米田完ほか『ここが知りたいロボット創造設計』講談社 67頁、日本機械学会『ロボティクス』丸善出版 83-84頁、など
  11. ^ 若田光一、柴田智哉、狼嘉彰「宇宙ロボット運用の観点から見た多関節アームコンフィギュレーションの評価指標」『日本機械学会論文集C編』第69巻第685号、2003年9月、2323-2330頁。 
  12. ^ INSPIRE/SABER 1998.10”. 本田技研工業株式会社. 2016年5月13日閲覧。
  13. ^ 機械式姿勢制御装置” (PDF). 特許庁ウェブサイト. 2016年5月13日閲覧。

参考文献

関連項目


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