横軽協調運転試作車(900番台)
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「国鉄165系電車」の記事における「横軽協調運転試作車(900番台)」の解説
信越本線横川 - 軽井沢間の碓氷峠区間は1963年にアプト式から粘着運転に切り替えられたが、引き続き最大勾配66.7‰区間が残存したためEF63形補助機関車の連結が必要となった。165系は無動力の推進・牽引運転でとされたが、安全上の問題から最大8両編成に制限されたため輸送力増強の抜本的改善を目的に電気機関車+電車の協調運転により最大12両編成まで組成可能とした試作車で、1967年12月にクモハ165形+モハ164形+クハ165形の3両編成x4本計12両が日本車輌で製造され新前橋電車区に配置された。 最大の相違点は、165系在来車・167系との混結運転を前提に主制御器を165系搭載のCS15C形からCS15D形とするなど協調運転に対応させた機器類に変更した点にあり、モハ164形900番台はパンタグラフ搭載部を800番台に準じた低屋根構造としたほか、モハ164形も含めてAU12S形搭載を前提とした冷房準備工事が施工された。 機器類の詳細は#169系を参照。 本試験結果を基に1968年に169系量産車が落成した。165系900番台は同年11月 - 12月に長野工場で主幹制御器交換など量産化改造ならびに改番を施工され169系900番台に編入された。その後も新前橋電車区配置のままS901-S904の編成番号を付番し、同区所属165系と共通運用されたが、1984年 - 1985年にクモハ169形・クハ169形はクハ455形へ、モハ168形はサハ165形100番台へ改造され900番台は区分消滅した。 新前橋電車区165系900番台→169系900番台車歴一覧(全車日本車輌製造) ← 上野 新前橋・長野 → S901編成 1967.12.04落成車両番号クモハ165-901モハ164-901クハ165-901量産化改造・改番施工日・担当工場クモハ169-901モハ168-901クハ169-9011968.12.11 長野工場 冷房化改造1971.04.24 大井工場 他形式改造・改番施工日・担当工場クハ455-402サハ165-102クハ455-3211984.11.16 大宮工場 1984.10.12 大宮工場 1984.12.11 大宮工場 廃車・最終配置2008.01.08 仙台 1987.02.02 松本 1993.04.02 仙台 S902編成 1967.12.04落成車両番号クモハ165-902モハ164-902クハ165-902量産化改造・改番施工日・担当工場クモハ169-902モハ168-902クハ169-9021968.12.17 長野工場 冷房化改造1971.06.15 大井工場 他形式改造・改番施工日・担当工場クハ455-403サハ165-103クハ455-3221984.12.04 小倉工場 1984.10.06 幡生工場 1984.11.06 小倉工場 廃車・最終配置2010.03.08 鹿児島 1987.02.02 松本 1999.10.22 鹿児島 S903編成 1967.12.08落成車両番号クモハ165-903モハ164-903クハ165-903量産化改造・改番施工日・担当工場クモハ169-903モハ168-903クハ169-9031968.11.30 長野工場 冷房化改造1971.07.05 大井工場 他形式改造・改番施工日・担当工場クハ455-404サハ165-104クハ455-3231985.03.20 小倉工場 1985.02.21 幡生工場 1985.03.20 小倉工場 廃車・最終配置2004.07.16 鹿児島 1987.02.02 松本 2005.01.28 鹿児島 S904編成 1967.12.08落成車両番号クモハ165-904モハ164-904クハ165-904量産化改造・改番施工日・担当工場クモハ169-904モハ168-904クハ169-9041968.12.02 長野工場 冷房化改造1971.07.15 大井工場 他形式改造・改番施工日・担当工場クハ455-405サハ165-105クハ455-3241985.04.23 大宮工場 1985.03.27 大宮工場 1985.04.19 大宮工場 廃車・最終配置2008.12.11 仙台 1987.02.02 松本 2007.04.02 仙台
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