最近の研究・開発の流れとは? わかりやすく解説

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最近の研究・開発の流れ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/07 02:42 UTC 版)

フォトニック結晶」の記事における「最近の研究・開発の流れ」の解説

現在の研究開発方向として、必ずしも3次元フルバンドギャップの実現目指すもののみならず各種周期構造利用を図る努力なされている。以下に主なものを記す。 2次元のフォトニック結晶デバイスの開発 3次元フルバンドギャップに比べて2次元フルバンドギャップ、特に偏波方向限定した電界2次元面内にあるモードの)フルバンドギャップは実現し易い。2次元フォトニック結晶を光集積デバイス適用する研究世界的に盛んで、注目すべき物理現象が見いだされている。例えばその構造中に共振器(光の自励振動保持される構造)や導波路(光の通路)を作ると,光を数十サイクル蓄積したり、進行速度真空中より2低くできることなどが日本の研究者などによって確かめられている。これらは、将来量子通信演算などへの応用や、スローライト技術・ストッピングライト技術一つとして世界的な関心集めている。 フォトニック結晶ファイバー 最初に現れ2次元周期フォトニック結晶応用製品フォトニック結晶ファイバーである。これはナノスケール構造持った光ファイバーであり、非線形効果が高い、分散特性信号伝送される時の遅延時間光波長の間の関数関係)の設計自由度が高い、急峻な屈曲でも光が洩れないなど、従来光ファイバーとは異な機能異な利用波長をもっている。 3次元フォトニック結晶チップ バイアススパッタリングの特性利用する自己成形プロセス日本開発された。バルク人工誘電体であって通過帯やバンドギャップ目的に応じて自由に設計し分ける。自由にパタン化できる特徴があり、撮像素子光ディスク記録再生素子計測システム通信デバイスなどに幅広い応用がある。産業化初期段階入りつつある。 大面積コヒーレントレーザー 従来半導体レーザー概念では、大面コヒーレント発振極めて困難であるが、フォトニック結晶により初め可能になること示された。これは、2次元フォトニック結晶バンド端における光の群速度利用したもの。現在、単一縦横モード真円形状面発光レーザー室温連続で40mW以上の出力動作するところまで示され産業化初期段階入りつつある。 物体を「見えなく」する研究 人間視覚もちろんのことあらゆる分野で光は観測手段として重要である。光が物体にぶつかると軌道変えさまざまな方向に行く。この現象分散といい、分散した光の一部観測装置に来ると、装置物体存在を知ることができる。 フォトニック結晶ぶつかってきた光がその後どのように軌道変えるかは、結晶構造大きく依存する。そのため、フォトニック結晶設計で、光に関する性質決定することが可能。光が衝突しても、変化度合い小さくする(分散抑える)ように設計すれば、フォトニック結晶観測装置探知することを難しくすることができる。 これを応用し観測装置探知されくいよう設計したフォトニック結晶物体を覆うことで、その物体を発見することを困難にする試みがある。独カールスルーエ技術研究所などの研究チーム2010年発表によると、フォトニック結晶で金の表面わずかな「こぶ」を覆ったところ、こぶによる光の分散抑えられ、光の一種である赤外線ではこぶを検知できなくなくすることに成功したとのこと設計工夫して効果可視光にも広げればゆがんだ金の表面でも人間の目には「平ら」にしか見えず見かけ上、こぶは消えることになる。この実験で隠すのに成功したのは、金の表面から1000分の1ミリ・メートルの高さのこぶ。研究チームは「人間や車を隠す技術にはほど遠いが、原理的に大きな一歩だ」としている。 その他、オパール構造自己成形作用利用するもの、2次元回折格子形状利用する発光素子2次元レーザー発光ダイオードなど)、表面加工2次元周期構造など研究開発も盛んである。

※この「最近の研究・開発の流れ」の解説は、「フォトニック結晶」の解説の一部です。
「最近の研究・開発の流れ」を含む「フォトニック結晶」の記事については、「フォトニック結晶」の概要を参照ください。

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