せい‐けい【成形】
成形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/09 05:26 UTC 版)
「炭素繊維強化プラスチック」の記事における「成形」の解説
成形を行うメーカーでは、シート制作までが終了している炭素繊維クロス/プリプレグをメーカーから購入することが多い。 樹脂を硬化させて成形する工程では、必要とする強度や形状、生産数量に合わせて多くの方法がある。マトリックスの樹脂は高温で硬化するもの、常温で硬化するもの、熱可塑性樹脂などがあり、それによっても成形の方法は変わる。 低品位のものについては、樹脂を含浸/塗布させた炭素繊維のクロス(含浸させたものはプリプレグと呼ばれる)を金型の形状に切断したものからつくられる。高品位のものは、真空パックとオートクレーブで硬化させる。オートクレーブの代わりにエアブラダーやEPSフォームで硬化前の炭素繊維に内圧を掛ける方法もある。 強度低下の原因となるのは微小な気泡であるが、これは真空引きやプレスを用いることで解消可能である。 プレス成型法 (Compression molding) 金型にプリプレグを挟んでプレスする。高速で成形できる。寸法精度が良い。金型の加工精度が要求されるために、初期コストは高いほか、プレス機を使用するので成形品の形状が制約される。 RTM法 (Resin Transfer Mold) プレス成型の一種。自動車メーカーのBMWは、成型の1サイクルを80秒以内とする技術を有している。形状の自由度や強度性能、成形性が課題。 ドライレイアップ法 (dry layup) プリプレグを金型に貼りつけ、真空を引いて硬化させる。樹脂量が少なくてもピンホールが発生する場合は、オートクレーブで圧力をかけて残留ガスを排出する必要がある。 オートクレーブ法 オートクレーブ(圧力容器)を用いて、プリプレグを加熱・加圧・真空引きをしながら樹脂を硬化させる成形法。所定の形状にカットしたプリプレグを、設計された所定の位置/方向に必要枚数を積層し、フィルム内を真空化状態し、オートクレーブ内で加熱・加圧する。オートクレーブでは昇温/降温含めて約1 - 8時間程度の時間を必要とし、製造コストが高い、材料、形状など設計の自由度が高く、CFRPの特長や性能を最も引き出しやすい製法と言える。
※この「成形」の解説は、「炭素繊維強化プラスチック」の解説の一部です。
「成形」を含む「炭素繊維強化プラスチック」の記事については、「炭素繊維強化プラスチック」の概要を参照ください。
「成形」の例文・使い方・用例・文例
- 机は射出成形の板で作られている。
- 射出成形性ポリイミド
- 以下の部品を生産するための成形費
- 射出成形機の部品
- 成形組織
- 爪を切り、成形するなどして足のケアをする
- 巻く、金型から抜く、または延ばすことによって合金またはガラスを平らにする、延ばす、または成形する
- 脂肪分を壊し、取り除くことに従事する成形手術
- 成形されるか、モデル化できる(特に土、粘土あるいは他の柔らかい材料の)
- 鍋釜類の成形
- この粉は容易に成形する
- 素材を成形する、形づくる、または改良する
- 一端が大きくなった棍棒の形に成形された
- トランプのカードにおいて黒い三つ葉模様またはクローバーの葉の形に成形された
- 重い鉄か鉄鋼のブロックで、その上で溶銑がハンマーによって成形される
- 円盤のように成形された回転石
- 金属または木を成形するための工作機械
- 木をなめらかにするか、成形するための調節可能な刃付きの大工の手工具
- 使用または作り直して完成形にすることができる情報(データ、アイデア、または観察結果)
成形と同じ種類の言葉
品詞の分類
- >> 「成形」を含む用語の索引
- 成形のページへのリンク