書道団体の離合集散とは? わかりやすく解説

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書道団体の離合集散(戦前)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/18 13:37 UTC 版)

日本の書道史」の記事における「書道団体の離合集散(戦前)」の解説

謙慎書道会 1904年明治37年西川春洞高弟達により創立された謙慎同窓会母体持ち諸井春畦豊道春海武田洞らが参加1930年昭和5年)には春興書道創立1933年昭和8年5月西川寧祖洞・江川碧潭鳥海洞・金子慶雲により謙慎書道会創立された。大東亜戦争終結後築地本願寺にて書談会を行い篆刻部を設置理事制を敷いてからは青山杉雨初代理事長となり、副理事長には殿村藍田上條信山擁し、「七賢人」(西川寧青山杉雨上條信山殿村藍田浅見筧洞成瀬映山小林斗盦)を輩出昭和571982年昭和57年))にはかな部が新設され漢字・かな・篆刻三部門となる。同会は現在も存続しており、定期的に日本藝術院人材送り出している。 日本書道作振会 1922年大正11年正月日下部鳴鶴亡くなり同年12月小野鵞堂逝去した。その2年後の1924年大正13年8月西川春洞1915年大正4年)没)の高弟である豊道春海当時のほとんどの書家結集して日本書道作振会」を創立させるという偉業成し遂げた。その第1回展は翌1925年大正14年11月日本美術協会列品館で開催された。1926年大正15年)の第2回展新築東京府美術館現在の東京都美術館)で開催されたが、比田井天来丹羽海鶴はすでに脱会宣言している。そして第3回展が開催され翌年、8人の書家による新書道会創立という宣言書が発せられた。 戊辰書道会 長谷川流石・川谷尚亭・吉田苞竹高塚竹堂田代秋鶴松本芳翠佐分移山・鈴木翠軒の8人を発起人とする1928年昭和3年1月書道創立宣言書には、 書道作興ニ対シ、小生等予テヨリ稽フル処アリシガ今回愈々其ノ機熟シ茲ニ新タナル書道会ヲ創立書道ノ健全ナル向上発展ヲ図ルト同時実力本位ニヨリ新進大成ヲ期シ兼テ後進誘掖センコトヨ欲ス。(以下省略) とある。この8人が中心となって1928年昭和3年7月結成したのが「戊辰書道会」であり、日本書道作振会からの分離独立によって書道界二分された。 泰東書道院 「戊辰書道会」結成からわずか2年後1930年昭和5年6月日本書道作振会と戊申書道会が統合して団体泰東書道院」が結成された。これも豊道春海尽力よるものであった第1回展早くも1930年昭和5年11月東京府美術館華々しく開催された。 東方書道吉田苞竹松本芳翠高塚竹堂佐分移山・長谷川流石・辻本史邑黒木拝石の7人が「泰東書道院」を分断して新し書道会の創立計画し、のちに川村驥山服部畊石柳田泰雲篠原泰嶺が加わり1932年昭和7年4月、「東方書道会」を結成した三楽書道若海方舟提唱者昭和9年1934年5月誕生し第1回展同月開催された。 大日本書道1937年昭和12年4月比田井天来が鳴門の一部人々天来直門人々組織したのが「大日本書道院」である。1937年昭和12年7月24日から8日間、東京府美術館第1回展開催し、2,950点の出品作品天来単独審査し話題呼んだまた、70余点におよぶ鳴遺墨展を併催した。第2回展終えた翌年1939年昭和14年1月4日天来急逝したが会は遺業受け継いで存続した。しかし、昭和16年1941年12月29日声明書発して解散し、「興亜書道連盟」に吸収された。 興亜書道連盟 川崎克政治家)が満州中華民国との親善目的1939年昭和14年4月、「興亜書道連盟」を結成した第1回展北京中南海公園懐仁堂大連三越上海中部日本学校南京朝天宮大阪市立美術館の5会場公開された。 書壇革新協議会 1940年昭和15年12月東亜書道新聞社座談会催し書家参集求めて書道界大同団結について意見交換し1941年昭和16年1月、「書壇革新協議会」の結成至った。しかし種々の難問があったことや所期目的達成したことからすぐに解散声明発した大東亜書道大政翼賛会乗り出して国策添う団体結成図り1943年昭和18年1月、「大東亜書道会」が結成された。反対意見許されない時代背景もあって時局緊迫し、「東方書道会」は解散、「泰東書道院」「三楽書道会」は休眠状態に入り、「興亜書道連盟」は健在である声明書発したものの自由が利かなくなった。「大東亜書道会」は戦争背景にした特殊機関であり、もはや書道のための団体ではなかった。

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