明野教導飛行師団・常陸教導飛行師団とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 明野教導飛行師団・常陸教導飛行師団の意味・解説 

明野教導飛行師団・常陸教導飛行師団

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/08 18:02 UTC 版)

明野陸軍飛行学校」の記事における「明野教導飛行師団・常陸教導飛行師団」の解説

太平洋戦争戦況悪化した1944年昭和19年3月参謀本部では連合軍機の本土襲来備えて教官助教などに練度の高い要員多く有する教育機関等(陸軍航空審査部を含む)を随時防空戦闘体制移行させる「東二号作戦」が起案された。陸軍学校官衙初めての戦力化であり、士気高揚策でもあった。これにもとづき臨時防空任務につく諸部隊総称が「東二号部隊」であり、参謀総長により配置指示された。水戸分校保有する戦闘機のうち約15機を用い、第10飛行師団指揮下の東二号部隊として防空実施する常陸飛行隊編成した同年5月陸軍航空関係少尉候補者教育令勅令344号)により、陸軍航空士官学校教育であった少尉候補者第24期後期学生のうち11名の教育明野陸軍飛行学校移管され、己種学生(きしゅがくせい)として同月末の卒業まで教育受けた1944年6月陸軍中央飛行学校5校と1分校、および航空整備学校1校を完全に軍隊化し航空総監隷下教育作戦行動常時並行して行わせることとした。下志津教導飛行師団臨時編成要領軍令陸乙第29号)により明野陸軍飛行学校および水戸分校閉鎖されそれぞれ明野教導飛行師団常陸教導飛行師団改編された。明野教導飛行師団編制師団司令部、4個教導飛行隊、1個教導整備隊、通信隊、教育隊学生であり、明野北伊勢天竜佐野都城西(宮崎県)の各陸軍飛行場分散展開した常陸教導飛行師団編制師団司令部、2個教導飛行隊、1個教導整備隊、通信隊、教育隊学生水戸北、水戸南、能代秋田県)の各陸軍飛行場展開し戦闘分科操縦要員教育のほか、防空戦闘、あるいは重戦闘機夜間戦闘機等の運用について研究実施した明野ならびに常陸教導飛行師団の被教育者は、編制表により大尉対象とする甲種学生尉官対象乙種学生と、准士官および下士官からなる己種学生とされた。同年8月には航空総監部兼任による教導航空軍司令部編成され、各教導飛行師団指揮した同年9月下旬陸軍中央明野教導飛行師団一部捷一号作戦投入することを決意し、翌10月軍令甲第135号により人員器材抽出して飛行200戦隊戦隊長高橋中佐)が編成された。同戦隊通常の倍の規模の6個中編成であり、操縦者には熟練教官助教含み四式戦闘機80機を定数上保有することになっていた。しかし人員充足は容易ではなく操縦者には明野において乙種学生課程終えたばかりの士官候補生57期出身者、あるいは少年飛行兵13出身者など経験乏しい者も含まれていた。同月飛行200戦隊軍令甲第136号により編合された第30戦闘飛行集団集団長には明野教導飛行師団長、青木武三少将補職)の戦闘序列入りフィリピン移動ルソン島作戦行動従事した他方国内残った明野教導飛行師団では従来施設加えて香川県木田郡林村現在の高松市)に新設され高松陸軍飛行場等を利用して教育防空作戦継続した。被教育者にはビルマ人留学生含まれている。 同年11月フィリピンの戦い陸軍特別攻撃隊による体当たり攻撃が行われるようになると、「八紘特別攻撃隊」全12隊からは第1隊(八紘隊)、第7隊(丹心隊)、第9隊(一誠隊)が明野教導飛行師団の、第2隊(一宇隊)、第10隊(殉義隊)が常陸教導飛行師団人員および一式戦闘機により編成された。同年12月司令部航空総監部兼任であった教導航空軍編成解かれた。 1945年昭和20年1月、「振武特別攻撃隊30隊(第18~第47)、同年3月にはさらに69隊(第48~第116)の編成発令され明野教導飛行師団からは計21隊が、常陸教導飛行師団からは計8隊が編成されている。 同年4月本土決戦備え航空諸軍統率する天皇直隷航空総軍司令部編成され航空総監部閉鎖された。これにともない明野教導飛行師団航空総軍司令官隷下入り主として遠州灘熊野灘方面対す決号作戦準備進め好機乗じ方面に来攻する米軍機部隊攻撃する任務与えられた。常陸教導飛行師団関東地方重点防衛担当した同年4月18日、「下志津陸軍飛行学校令外四軍廃止ノ件」(軍令第11号)の施行により明野陸軍飛行学校令が廃止となり、閉鎖であった同校および水戸分校正式に廃止された。

※この「明野教導飛行師団・常陸教導飛行師団」の解説は、「明野陸軍飛行学校」の解説の一部です。
「明野教導飛行師団・常陸教導飛行師団」を含む「明野陸軍飛行学校」の記事については、「明野陸軍飛行学校」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「明野教導飛行師団・常陸教導飛行師団」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「明野教導飛行師団・常陸教導飛行師団」の関連用語

明野教導飛行師団・常陸教導飛行師団のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



明野教導飛行師団・常陸教導飛行師団のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの明野陸軍飛行学校 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS