日本の「ブラスバンド」とは? わかりやすく解説

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日本の「ブラスバンド」

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 09:18 UTC 版)

ブラスバンド」の記事における「日本の「ブラスバンド」」の解説

欧文で「Brass band」の使用明治期から、「ブラス・バンド」の語の使用大正期から見ることができる。1924大正13)年の伊庭孝監修白眉音楽辞典』(白眉出版社)では、「brass band」の説明に「真鍮楽器音楽隊真鍮楽器奏する楽士集団元来reed楽器を含む全軍楽隊とは区別したのである」と、brass band金管楽器のみのバンドを指すという指摘なされる同時に吹奏楽意味する一般的な用法定着しつつあることを窺わせる記述がある。 昭和初期から救世軍早慶戦における応援楽隊ブラス・バンド呼んでいる例が新聞見られるうになる満州事変頃から職場学校青年団などでアマチュア吹奏楽団増え始め、これらの楽団指してブラス・バンド」と呼ぶことが広まった。特に、1933(昭和8)年の雑誌季刊ブラスバンド』(管楽研究会)の創刊と、1934(昭和9)年の「アマチュア・ブラスバンド東海連盟」の結成昭和10年山口常光ブラスバンド教本』(管楽研究会)の刊行、および日本管楽器1970年に現ヤマハ吸収合併)、タナベ楽器などの広告に「ブラス・バンド」の表現使われたことが普及後押しした思われる。なお、東京府第一商業廣岡九一は、街頭行進など軍楽隊似た演奏主とする場合ブラス・バンド芸術性指向しステージなどでの演奏主とする学校楽団スクールバンド区別している。戦争激しくなるにつれ、1940昭和15)年に『季刊ブラスバンド』の後続誌『吹奏楽ブラスバンド喇叭皷隊ニュース』が『吹奏楽月報』と改題されるなど、ブラス・バンドの語は用いられなくなった。 『季刊ブラスバンド創刊号掲載され日本管楽器広告にある、当時ブラス・バンド編成以下の通り正確に編成人数表記漢数字である)。 6人編成 - クラリネットコルネットバリトン大太鼓小太鼓シンバル 7人編成 - クラリネット、2コルネットバリトン、小バス大太鼓小太鼓シンバル 10編成 - 2クラリネット、2コルネットバリトントロンボーンアルト、小バス大太鼓小太鼓シンバル 15編成 - ピッコロ、3クラリネット、2コルネットトランペットバリトン、2トロンボーンアルト、小バスコントラバスチューバ)、大太鼓小太鼓シンバル 20編成 - ピッコロ、フルートオーボエオーボーともいう)、4クラリネット、3コルネットトランペットバリトン、2トロンボーンアルト、2小バスコントラバスチューバ)、大太鼓小太鼓シンバル 戦後、「ブラスバンド」の呼称復活するが、昭和30年代吹奏楽関係者アメリカ視察行ったことをきっかけに、吹奏楽連盟中心としたアマチュア吹奏楽軍楽隊的な方向から芸術指向する方向へと転換する他方英国式ブラスバンド知られるようになったこともあり、吹奏楽関係者の間では、木管楽器を含む編成吹奏楽団音楽を「吹奏楽」とし、「ブラスバンド」は英国式ブラスバンドを指すという認識一般化する。ただし、学校などで「ブラスバンド部」の名称が残存しているところもあり、また一般に旧来の用法依然として残っている。「ブラスバンド」を縮めたブラバン」という略称は吹奏楽編成指した用法であるが、特に学校吹奏楽においてはこの俗称広く認知されている。 なお、日本語の「ブラスバンド」は、語源として一般に英語の brass band の音をカナ表記したと考えられるが、ドイツ語吹奏楽団意味する Blasband の語があり、日本では金管バンドではなく吹奏楽を指すことから、この語がなんらかの形で影響しているのではないかという指摘なされている。

※この「日本の「ブラスバンド」」の解説は、「ブラスバンド」の解説の一部です。
「日本の「ブラスバンド」」を含む「ブラスバンド」の記事については、「ブラスバンド」の概要を参照ください。

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