日本の「いのちの電話」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/31 03:35 UTC 版)
「いのちの電話」は、「国際ビフレンダーズ」系のセンターであり、源流をさかのぼれば1953年にロンドンの聖職者が始めたものである。深い悩みや辛さを抱えているにもかかわらず誰にも相談できずにいる人の話を聞いてくれ、相談相手になってくれる。匿名での電話も可能。つまり名乗らなくてもよい。 日本語の他に英語、スペイン語、ポルトガル語での相談窓口もある。電話相談が活動の中心であるが、自殺予防に関する講演などの啓発活動も行っている。 なお、電話はフリーダイヤルであることは稀で、たいていの場合発信者側の負担になる。そのため長時間や複数回にわたる通話は、電話代が非常に高額となることがある。特に借金を苦に自殺しようと考えている場合はさらなる金銭的負担を増やすことになりかねないので通話時間には注意が必要である。団体によっては、特定の日のみフリーダイヤルという場合もある。 日本における歴史 日本における「いのちの電話」はじまりは、ドイツ人女性宣教師ルツ・ヘットカンプの提唱で1971年に設立された「東京いのちの電話」の活動であり、電話相談を1971年10月1日より開始し、1973年には厚生省(当時)より社会福祉法人に認可された。1977年には日本いのちの電話連盟が結成され、協力団体の拡大に努めている。2021年は活動開始50周年を迎えた。 開設当初は「自殺予防」という趣旨が伝わらず、自殺に関する相談はほとんど存在しなかった。2010年代後半でも、直接自殺に関係する相談は全体の10%以下であった。しかしながらコロナ禍によりその割合は増加している。 他 なお「いのちの電話」は日本いのちの電話連盟の登録商標であり、「いのちの電話」を名乗るサービス・団体は《日本いのちの電話連盟》の承諾を得る必要がある。
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