政治活動へ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/18 17:42 UTC 版)
「ジョージ・ランズベリー」の記事における「政治活動へ」の解説
ランズベリーの最初の政治との関わりは、1886年に入党した自由党とのそれである。彼は1886年の総選挙で、ホワイトチャペル地区におけるサミュエル・モンタギューの選挙運動員を務めた。その後、1889年には自由党の候補者としてロンドン市議会の選挙に立候補したジェーン・コブデンの活動員もしている。当時ランズベリーは、1日8時間労働の問題を緊急性を擁するものと考えていたが、1889年の全国自由同盟(the National Liberal Federation)総会での支援を得るのに失敗し、次第に自由党に幻滅を抱くようになっていく。彼はヘンリー・ハインドマンの社会民主同盟(Social Democratic Federation)と接触を持つようになり、1889年の有名なロンドン港湾ストライキの支援で、結成されたばかりの全国労働者組合(National Union of General Workers)と手をつなぐ。ランズベリーは1892年に自由党を離党し、友人たちとともに社会民主同盟(SDF)のボウとブロムリィ支部を立ち上げる。彼は組織の重要人物となり、1890年代にはSDFの議会候補として2度選挙に立候補している。その後、1903年頃には独立労働党に参加するため、SDFを離れる。1910年、ボウとブロムリー地区の代表としてイギリス下院の議員となる。前任者の保守派の議員が引退し、リベラル派が自分たちの候補を推そうとしたためである。2年後、婦人参政権を巡ってハーバート・ヘンリー・アスキスと衝突するに至り、婦人参政権の運動を支援するため1912年の選挙に立候補するべく、議席を手放すことにする。しかしこの賭けに失敗し、10年間にわたり下院に戻ることはかなわなかった。 婦人の参政権獲得のための支援を継続しながら、ランズベリーは1913年の暴動に関与し、ペントンビル刑務所に収監される。収監中にハンガーストライキを決行、「猫とネズミ法」により一時釈放される。議会では、「撃つな」というパンフレットで軍の兵士たちに軍内部でのストライキを訴えかけた著者を擁護した。 ランズベリーは1912年、社会主義者の新聞『デイリー・ヘラルド』の創刊を援助した。第一次世界大戦勃発前に編集長になり、戦争反対の論陣を張り、戦争勃発にいたっては新聞に「戦争は地獄だ」という見出しを掲げた。1922年、『ヘラルド』は資金がどうにもならないほどに底をつき、ランズベリーは新聞を労働組合会議と労働党に譲った。 1905年、ランズベリーはいわゆるハットンポプラ、エセックス州のハットンに近くになるロンドンのポプラ自治区の貧しい子どもたちのために最初の訓練施設、二次的な子どもたちのホームのモデル施設を開所させるために奔走した。ロンドンきっての貧困地区、ポプラ自治区の区長として、ランズベリーは、1921年にはポプラ税評価一揆の指揮を採った。政府やロンドン郡評議会を相手取っただけでなく、自身の党の指導者たちをも相手にしたのである。区の評議会は、集めた税金の徴税命令書をLCCに転送する代わりに、金を最底辺の人たちの援助金としてばら撒いたのである。6人の女性を含む30人の区の評議会議員が、最高裁によって6週間の禁固刑の判決を受けた。この間の評議会は、ブリクストン刑務所の中で開かれた。これは、政府が彼らの収監に不快感をつのらせ、LCCが最高裁に囚人たちの釈放を依頼するまで続いた。税評価の見直しという目的は達成され、ランズベリーは1922年の総選挙で、ボウとブロムリー地区の昔の議席を奪い返して、下院に返り咲いた。 1925年から1927年の間、ランズベリーは『ランズベリー労働週報』を編纂した。これは、エレン・ウィルキンソンやレイモンド・ボストゲートのコラムやレジナルド・ブニルの絵のある雑誌である。労働党の中でのランズベリーの立ち位置は大きくなり、1927年から1928年までの期間、議会内の労働党の議長に選出された。1929年には、ラムゼイ・マクドナルドの下、2度目の労働党内閣で、労働第一長官に就任した。この権限において彼は、数多くの公共建築の建設を推進し、サーペンタイン湖の大きな野外プールや「ラムズベリーのリド」の別名のあるハイドパークを建設した。これらの公共事業はランズベリーの名声を高め、「良い仕事(労働)第一長官」のあだ名を与えられた。彼は1929年に枢密顧問官に任じられ、終生「閣下の呼称」を許された。
※この「政治活動へ」の解説は、「ジョージ・ランズベリー」の解説の一部です。
「政治活動へ」を含む「ジョージ・ランズベリー」の記事については、「ジョージ・ランズベリー」の概要を参照ください。
- 政治活動へのページへのリンク