指導者への道とは? わかりやすく解説

指導者への道(1921-1941)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/27 03:35 UTC 版)

野口源三郎」の記事における「指導者への道(1921-1941)」の解説

すでに松本徒歩部や体協主催夏期陸上競技練習会で指導実績持っていた野口は、アントワープオリンピック以降本格的に指導者人生歩み始めた1921年大正10年5月には第5回極東選手権中国上海)に日本選手団監督として随行1922年大正11年5月には第6回極東選手権大阪)で総務委員主事務め1924年大正13年)にはパリオリンピック日本選手団監督務めイギリス・フランス視察行ったこの間1921年大正10年)には体協主事就任したほか、文部省師範学校中学校高等女学校教員検定試験文検委員初め委嘱された。1922年大正11年)には日本国内外の文献審判例を参考にまとめた『最新陸上競技規則解説』を出版、9版を重ね1923年大正12年4月には『オリムピック陸上競技法』を出版28版も出たベストセラーとなった。『オリムピック陸上競技法』がこれほどまでに重版したのは豊富な写真とともに初心者にも分かりやすい陸上競技解説付されていたことに加え文検学習参考書として受検者が購入したこと、この本を携えて日本各地野口陸上競技に関する講演会実技指導行ったことが背景にある。野口講習会には、後に日本人初のオリンピック金メダリストとなる織田幹雄の姿があり、ここで野口から褒められ織田陸上競技傾倒するようになった新潟県刈羽郡では野口講演要旨を『陸上競技実際』と題した小冊子にまとめ、福井県師範学校(現・福井大学体育研究室では野口著書抄録して『オリムピツク陸上競技法』を発行教科書採用した1925年大正14年4月1日体協主事退任4月25日から東京高師教授として勤務し始め高等官6等に叙せられた。同年10月には東京高師陸上競技部(現・筑波大学陸上競技部)の部長就任したこの頃には東京高師体育科派閥争い繰り広げた嘉納治五郎可児徳永井道明三橋喜久雄は退職しており、教師陣大谷武一二宮右衛門宮下太郎佐々木等体育専攻した東京高師出身者のみで占められていた。とは言え、まだ学校体育中心体操でありスポーツ地位は低いままであったので、野口スポーツ畑の代表者として地位向上に励んだ1926年大正15年)には体育研究所技師兼任し、『新制陸上競技規則解説』を出版全日本陸上競技連盟(現・日本陸上競技連盟)から『国際陸上競技規則』(1928年昭和3年〕)が発刊されるまでに3版を重ね陸上競技運営バイブルとして陸上競技関係者重宝された。この頃二階堂トクヨ創設したばかりの二階堂体操塾(現・日本女子体育大学でも、講師として教鞭を執っていた。 1928年昭和3年)のアムステルダムオリンピックには陸上競技選出役員として参加しドイツ体育視察国際陸上競技連盟IAAF総会への出席兼ねたアムステルダム五輪では織田幹雄三段跳金メダル人見絹枝800m銀メダル獲得するなど活躍し野口出場した17人の日本人陸上競技選手競技状況を『第九オリンピック陸上競技研究』にまとめた。同書オリンピック初め採用され女子競技についての詳細掲載しIAAF議論され競技規則改正の内容をも盛り込み最新情報日本もたらした1930年昭和5年)、東京高師陸上競技部チーム名東京文理科大学陸上競技部改め引き続き野口部長として率いた1931年昭和6年)、文理大は日本学生陸上競技対校選手権大会日本インカレ)で念願初優勝成し遂げ1941年昭和16年)に中止となるまで優勝6回、準優勝3回達成し黄金期迎えた学外でも1930年昭和10年3月大日本体育協会編纂委員長に就任して協会史をまとめ上げたほか、1937年昭和12年)に1940年東京オリンピック見据えた日本陸上競技ヘッドコーチ1939年昭和14年)に全日本陸上競技連盟専務理事大日本体育協会理事着任している。野口ヘッドコーチとして日本代表候補選定指導陣の組織合宿開催アメリカから選手招いて試合を行うなど着々と準備していたが、オリンピック開催返上のため、すべて中断となった

※この「指導者への道(1921-1941)」の解説は、「野口源三郎」の解説の一部です。
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