指導者や神
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 03:20 UTC 版)
日本語のオオカミの語源は大神(おおかみ)とするように、日本では古くから狼信仰が存在している。『日本書紀』には狼のことを「かしこき神(貴神)にしてあらわざをこのむ」と記述されており、また『大和国風土記』(逸文)には「真神」として神格化されたことが語られている。山の神として山岳信仰とも結びついており、狼信仰の中心となった飯舘山津見神社や秩父三峯神社や武蔵御嶽神社の狛犬はオオカミである。 エジプト神話には、狼の姿をした軍神ウプウアウトがおり、その名前は「道の開拓者」の意であり、戦場や冥界の水先案内人とされた。 アリストテレスの『動物誌』によると、ギリシア神話にてアポローンとアルテミスの双子を産んだレートーは牝狼であるとしている。 古代ローマの建国神話では、双子の建国者であるロムルスとレムスは雌狼(英語版) に育てられたとされる。牝狼の乳房を吸う双子を描いたローマ時代の像がカピトリーノ博物館に所蔵されている。 北アジアのテュルク系遊牧国家・突厥の中核となった氏族の阿史那氏には、戦いで置き去りにされた子供とアセナという牝狼の間に誕生した子供たちが阿史那氏の祖先であるという神話伝承がある。狼は阿史那氏のトーテムであったほか、近代のトルコ共和国でもトルコ民族の象徴として親しまれたりナショナリズムの象徴となったりしている。 モンゴル人の祖はボルテ・チノ(モンゴル語で「灰色の狼」の意)と呼ばれる。 ウェセックス王国の君主エゼルウルフは「高貴なる狼」の意であり、民族的に繋がりがあるドイツ人の名前であるアドルフはエゼルウルフから来た語である。 ナチス・ドイツ総統アドルフ・ヒトラーは、ニックネームとして「ヴォルフ(狼)」を使用した。
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