戦後の治水とは? わかりやすく解説

戦後の治水

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/22 04:32 UTC 版)

大井川」の記事における「戦後の治水」の解説

大井川治水山内一豊による「一豊堤」以降主な河川改修堤防建設改修中心とした高水敷改修主流であった戦後もその傾向は変わらなかったが1954年9月洪水機に本格的な改修求められ河口駿河湾から島田市神座神尾地点までの24.9 km区間が旧河川法による指定区間指定され建設省現・国交通省)による直轄管理対象とされた。1967年昭和42年5月には新河川法の制定伴って大井川一級水系指定され水系一貫治水計画が行われることとなった。 これによって1974年昭和49年3月に「大井川水系工事実施基本計画」が策定された。しかし、同年7月7日七夕豪雨によって静岡県内には甚大な被害生じ大井川水系大きな被害受けたこのため建設省根本的な河川改修として多目的ダムによる洪水調節が必要であると方針固め、「大井川水系工事実施基本計画」が改訂された。その結果大井川上流から中流域の治水について、1971年昭和46年)より予備調査進められていた榛原郡本川根町現・川根本町長島地点ダム計画正式な事業として進められることとなった。これが大井川水系唯一の多目的ダム長島ダムである。しかし、当時後述するダムによる大井川河水枯渇問題化しており、ダム建設には水没地区住民による反対があったほか、下流住民からも懐疑的な意見多かった建設省水源地域対策特別措置法指定流水復活のための電力会社地元仲介積極的に行う等し事業への理解求め計画発表から28年後2000年平成12年)に長島ダム完成したダム完成により、大井川治水もとより大井川用水水源として上水道農業用水工業用水供給が行われ、地域水がめとして重要な役割担っているまた、長島ダム新たな観光地として多く観光客集めている。 一方大井川下流から河口については、東海地震による津波対策が行われている。大井川流域は「東海地震に関する地震防災対策強化地域」に指定されているほか、東海地震連動して発生するといわれている東南海地震被害予測されており「東南海・南海地震防災対策推進地域」にも指定されている。このように地震に対して対策が行われているのは、地震による津波被害駿河湾沿岸集中するが、大井川遡上した津波による内陸部への被害警戒されているためである。特に河川遡上する津波1964年昭和39年)の新潟地震による信濃川2003年平成15年)の十勝沖地震による十勝川2011年平成23年)の東日本大震災における北上川などで確認されているため、こうした津波被害回避するための堤防補強などの対策も現在実施されている。 こうした総合的な治水対策推進するため、現在「大井川水系工事実施基本計画」に替わる新し大井川治水計画、「大井川水系河川整備計画」が現在策定されている最中である。

※この「戦後の治水」の解説は、「大井川」の解説の一部です。
「戦後の治水」を含む「大井川」の記事については、「大井川」の概要を参照ください。

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