戦後の活動(1945-2020)
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「串本町図書館」の記事における「戦後の活動(1945-2020)」の解説
第二次世界大戦中、活動を休止していた串本町立図書館は戦後まもなく再開し、1951年(昭和26年)は諸般の事情で休館したようである。1952年(昭和27年)7月28日には「串本町図書館設置条例」が制定され図書館法に基づく図書館となった。しかし図書館の扱いは実質的に串本町公民館の付属施設であり、旧自治体警察の庁舎を利用した公民館の一室に設置され、職員は1人だけであった。同年の蔵書数は1,244冊で、12月24日から図書購入を再開した。それでも1955年(昭和30年)時点で和歌山県には図書館法に基づく図書館は5館しかなかったため、図書館が存在するだけで珍しいという状況であった。 1958年(昭和33年)8月、串本町役場が新築移転したことで空き庁舎となった建物に公民館が移転したため、図書館もそこへ移転した。老朽化したこの建物では雨漏りとの闘いを余儀なくされ、1975年(昭和50年)12月になって木造の平屋建てである旧串本保育所(串本818番地、北緯33度28分15.5秒 東経135度46分37.9秒 / 北緯33.470972度 東経135.777194度 / 33.470972; 135.777194)へ移転した。ここでも公民館との同居は続いたが、1989年(平成元年)12月6日に串本町文化センターが完成して公民館はそちらへ移ったため、図書館単独の施設となった。1997年(平成5年)時点で蔵書数は22,600冊、利用者数は12,144人(うち女性は8,749人)であり、2人の職員が運営していた。 2005年(平成17年)4月23日、子どもの読書活動優秀実践図書館として文部科学大臣表彰を受けた。2009年(平成21年)に串本町図書館協議会は南海トラフ巨大地震による津波襲来の危険性があることから、図書館の高台移転を答申した。しかし串本町では高速道路や役場・学校など公共施設の整備計画が立て込んでおり、図書館の移転は実現しなかった。 郷土資料室は別室になっており、利用には図書館のカウンターで申し出る必要があった。2018年(平成30年)時点で図書館は公式サイトを持っておらず、和歌山県内の図書館の蔵書を検索することができる和歌山大学の横断検索システムにも対応していなかった。ただし和歌山県内の図書館で組織する「和歌山地域コンソーシアム図書館」には加盟しており、参加館の蔵書を取り寄せることができた。 2019年(令和元年)7月、神林書店創設者の孫が潮岬公民館の一角に私設図書館「かんりん文庫」を設置した。
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