感染によるおもな症状
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/12 01:12 UTC 版)
「T-ウィルス」の記事における「感染によるおもな症状」の解説
流出したT-ウィルスは広く生物に感染し、人間においては以下のような傾向の症状を引き起こす。人間がゾンビ化していく様相を感染者の視点から克明に描いたファイルとして、ゲーム内で登場した「飼育員の日記」がある。 初期症状 感染者の初期症状は、主に全身の掻痒感・発熱・意識レベルの低下など。その後、大脳新皮質の壊死に起因する、知性・記憶の欠落と、代謝異常による急激な食欲増進を引き起こす。知性・記憶の欠如を如実に表す事例として、手紙や日記を書いても日付欄に本文の一部が混在したり(欄を間違えても気付けない)、日付を失念したり(何日だったかを思い出せない)、誤字・脱字が頻発したり(誤字・脱字があることに気付けない)、助詞を使用しない単語の羅列となったり(英語では文体を成さず単語の羅列になる)、平仮名を多用したりするようになる。例:「かゆい かゆい スコットー きた(Itchy Itchy Scott came)」・「かゆい うま(Itchy Tasty)」 発症後 知能・理性の欠如と急激な代謝促進によって生じる極度の飢餓感のため、感染者は摂食を中心とした本能的行動をとるようになる。作中では、この状態のことを便宜的にゾンビと呼ぶ。体内の全細胞が急激に活性化し、既に死滅した細胞でさえも再生し、感染者は異常な耐久性を有することになるが、それに伴い新陳代謝も加速するため、十分な栄養を摂取できない場合には全身の体細胞の分裂と壊死の均衡が崩れ、筋力の低下による運動能力の著しい機能低下から始まり、最終的には肉体が腐乱してしまう。また、話すことができても、本来話そうとした言葉の約1割ほどしか正確に発音できなくなる。 さらにT-ウィルスの変種体は、宿主が意識を喪失し休眠状態に陥ると、全身の体組織の再構築を行う。『2』ではリッカーへの変化につながると設定されたが、GC版『1』では細胞を再活性化させて体組織自身の改造をも行い、俊敏性の向上とさらなる凶暴化をもたらすと再設定された。後者におけるこの現象は、研究員により「V-ACT」と命名された。V-ACTの発生を回避する方法は、頭部を破壊するか死体を焼却することだけである。V-ACTが発生したケースはゾンビにのみ確認されており、それらは「クリムゾン・ヘッド」と呼ばれる。クリムゾン・ヘッドの最も恐ろしい性質は、「本能的に『敵』と認識した者を完全に排除するまで、どこまでも追跡し続ける」ことにある。 一旦ゾンビ化してしまうと、もはや治療することはおろか安楽死させることもできず、銃などで始末するしかない。『3』に登場する病院の医師が残したファイルによると、この状態では「医学的にはすでに『死んでいる(生ける屍)』状態である」との見解が示されている。 突然変異 生物の種類によっては感染で巨大化し、形態の著しい変化などを伴う「進化」に至ることがある。昆虫や爬虫類への感染時には、この傾向が強い。人間も例外ではなく、発症から時間が経つと前述したリッカー、あるいはそのさらなる変異体であるサスペンデッドのような変異種となる場合がある。しかし、T-ウィルスによる「進化」を遂げた生物は進化の袋小路に入ってしまい、「始祖」ウィルスを投与しても、若干の能力向上(リッカーの場合、嗅覚が多少鋭くなる程度)の変化が見られる程度で、劇的な変異は起きない。 映画版 感染者の症状は原作とほぼ同じだが、ゾンビ化するまでは知性・理性が保持されているため、ある時突然というような描写となっている。映画版では実験によって生み出されたB.O.W.という設定であるリッカーの場合、それに傷つけられた人間が人為的に手を加えられることにより、知能はそのままに自我を抑制された状態で強力な殺人兵器と化す描写がある。また、主人公であるアリスはアンブレラ社によって捕らえられた直後に人体実験の対象となり、アイザックス博士からT-ウィルスを投与された結果、自分の記憶や理性、感情などを保ったまま、超人的な身体能力を獲得している。後に再び捕らえられ、アイザックス博士によって改めて人体実験を施されたことで、人間や機械、果ては炎さえも自在に遠隔操作したり破壊したりする超能力を身につけた。ただし、この超能力はアリス自身でも制御しきれず、『III』の劇中では自意識の薄い睡眠時に暴発している。アンブレラ社北米支部の管理AI「ホワイト・クイーン」によると、超能力の発動時には「プシー粒子」なる粒子が観測される。
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