夜桜会(よざくらかい)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 06:43 UTC 版)
和泉 祥(いずみ しょう) 主人公。1月1日生まれ(最終2話で判明)。連載開始時14歳。千葉最強を誇るレディース「夜桜会」の2代目特攻隊長だが、バイクの運転が不得意でバイクを所持していない。元ヤンキーだった父親とは彼女が幼い頃に癌で死別しており、ホステスをしている母親とアパートで2人暮らし。美形とプリンが好き。ケンカは強いが家事は全くだめで、料理の腕前などは食べた高村が短期間で激ヤセするほど(祥は自分が家事下手だと思っていない)。 常用武器は特殊警棒。特攻服の色は白で、これは瑞希が闇の中でも見分けられるようにと決めたもの(白は元々瑞希の好きな色で、本郷廉太郎の白衣に由来するとの見方もある)。他の夜桜会メンバーの特攻服は総長の瑞希が赤、その他のメンバーはピンク。 基本的に短気で粗野な性格だが、こうと決めた意志を最後まで貫く強さを持つ。また、他の主要キャラ達が各々の大切な者に強く執着し、そのために悪に走ることも辞さない一種の狂気を持つ中で、祥だけは自分の正義を通しつつ相手をも守ろうという心を持っている(作中「自分達が少しずつ狂っている中で、祥だけが真っ直ぐだ」という意の瑞希の台詞がある)。 高村に一方的に惚れられ、いつも肘鉄を食らわせながらも徐々に惹かれていく。姫月の気持ちを尊重し、高村の幸せを妨げるために、一旦は「絶対に高村と恋人にはならない」と誓うが、本郷廉太郎に会った事や、姫月自身から「彼が二度と悪事を働かないよう繋ぎ止めて」と勧められた事もあり、自分の気持ちに素直になって高村と結婚する道を選ぶ。 天野 瑞希(あまの みずき) 連載開始時17歳。容姿端麗。ケンカが売りの「夜桜会」の総長、と同時に天野財閥の令嬢でもある。愛車は赤のカマロ。常用武器はククリ(ただし、彼女の過去の体験を物語るかのように、ククリ特有のくぼみがない)。 お嬢様学校で優秀な成績を修める一方、財閥令嬢としての行事やレディース暴走族の総長役も完璧にこなす。実家から離れ、千葉のマンションで一人暮らしをしている。実力と財力と強運でほとんどのことを意のままにしてきたが、優しい人間(廉太郎、祥、正和)の本気の行動だけは思い通りにならなかった。絶対的な強さと冷酷さを持つが、自分と正反対な祥のことを非常に気に入っており、祥に関係する事にだけは優しさを見せる。 幼い頃、南欧滞在中に身代金目的で誘拐され犯人達に輪姦された過去を持ち、精神の平衡を失う。後に恋人となる廉太郎との出会いで笑顔を取り戻すが、既に正常な倫理観を失っており、彼を独占するために殺人を犯し、隠蔽を図る。そんな瑞希への罰として廉太郎が異国へ去った事により虚無感に囚われ、暇潰しと、戦争中の国にいる廉太郎と同じ危険の中にいたいという思いから、高村や遊佐の「カップル狩り」(高村達は強姦、瑞希は暴力)に加わったり、夜桜会を結成したりして、敵を作り続ける修羅のような少女時代を過ごす。 祥と会ってからは他者への優しさも見せるようになるが、望み通りに事を運ぶためには祥を傷つける事も厭わないなど、最後まで自分本位の残酷さを捨てる事はなかった。廉太郎に去られてからの数年間、彼女の出奔を恐れる祖父の目をかいくぐって旅の準備を整えており、月下仙女事件後に祖父が入院した隙に、廉太郎のいる戦地へ赴く。姫月との約束により廉太郎に再会してから命を絶つはずだったが、その目的を達成する寸前で対人地雷により死亡する。 森 茜(もり あかね) 特攻隊長補佐。最初は、瑞希のお膳立てに逆らって夜桜会に入ろうとせず、総長である瑞希に対してもタメ口をきく祥に反発していたが、後に祥の一番の親友になる。 初登場時はおかっぱ頭だったが、族狩り編において、夜桜会メンバーで一番初めに狙われた結果、額に一生消えない傷が残ってしまったため、傷を隠すためのバンダナと短髪がトレードマークになる。 神崎 留華(かんざき るか) 特攻隊長補佐。常用武器はワイヤー。筋金入りのお嬢様であり男嫌い。ひどいイジメが原因で自殺を図るが、瑞希の気まぐれによって助けられ夜桜会に入る。アキラが女であることを一瞬で見抜いた(が、最終的には瑞希によってうやむやにされる)。 祥が、自殺未遂を起こして倒れていた姫月を彼女の家に担ぎ込んだことで、姫月の事情を祥と共に聞いており、彼女に同情的な意見を持ったため、一時は瑞希に決別宣言をされる。藤生とユエの結婚式直前、祥から聞いたユエの正体と瑞希の調べた姫月の身辺情報の食い違いについてアキラから相談された際、「何かを引き換えにしなければ瑞希には勝てない」と、二重人格ではない姫月=ユエ説を肯定する。 迫水 雪子(さこみず ゆきこ) 副総長。駄菓子屋の孫娘で、店を手伝って重い物を持ち運ぶため、しとやかそうな見た目に反して相当な怪力の持ち主。祥に苦手意識を持たれている。 初代特攻隊長だったが、祥を特攻隊長にするために副総長の座に就いた。瑞希が祥を夜桜会に入れようとして反発された際に祥の説得に当たったり、瑞希が離日と同時に夜桜会の痕跡を消すことを望んだ際も、警察への報告等を率先して行なった。瑞希に恋愛感情を持っているかのような描写がある(廉太郎のことも知っているらしく、初めて彼と対面した際には「あなたが瑞希の…」と笑顔で拳に力を入れていた)。
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