勝田車両センター〈水カツ〉
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 11:57 UTC 版)
「国鉄485系電車」の記事における「勝田車両センター〈水カツ〉」の解説
「ひたち」 勝田所属車クハ481形は九州地区から転入の赤スカート 勝田電車区時代の1985年に仙台運転所から「ひたち」の運用移管が行われ、青森運転所・仙台運転所・向日町運転所・南福岡電車区・鹿児島運転所からの転入車により11両編成×15本計165両が配置された。これらの車両はクハ481形がトップナンバーを含む九州地区から転入したボンネット車のみ30両・483系MM'ユニット4組8両・モハ485+484ユニットがトップナンバーを含む53組が初期車・サロ481形が改造車を含み全車AU13E形分散式冷房装置搭載という特徴があったが、民営化を見据えた1986年11月のダイヤ改正によりクハ481形300番台・サロ481形1000番台ならびに1050番台が転入し上野方MM'ユニット1組カットの9両編成×18本に組成変更。1988年3月までは秋田運転区と共管で臨時「鳥海」にも充当された。 民営化後はフリーストップ式リクライニングシートへの交換やATS-P搭載工事が実施されたほか、1989年3月11日ダイヤ改正の651系投入により一部列車を「スーパーひたち」として分離。編成組成を7両編成×8本へ変更。さらにはグリーン車の普通車化改造を実施。最終的には10本と予備車22両へ再組成し、余剰となった初期車が廃車され一部車両は他車両基地へ転出した。1990年には「リゾートエクスプレスゆう」6両編成1本(K30編成)が配置されたほか、1991年には4両の訓練車編成が落成。1992年7月1日から1993年11月30日までは「あいづ」運用が南秋田運転所から移管され、送り込みと帰区を兼ねた「ひたち」1往復に共通運用でサロ481形組込7両編成を充当2本・予備1本組成したためモノクラス7両編成は9本となった。 1991年には水戸駅から鹿島臨海鉄道大洗までディーゼル機関車牽引で乗り入れる夏季臨時特急「ビーチイン大洗ひたち」の運転が計画されたが、同年5月14日に発生した信楽高原鐵道列車衝突事故から「不測の事態への対応がしにくい」等の理由により、数度の試運転を実施したのみで乗り入れは取り止められた。なお、この際にクハ481-315・1011は前面連結器が密着自動連結器へ交換された。 一方で「ひたち」では1992年から国鉄色からひたち色と呼ばれるグレーを基調にした専用色へ塗装変更。一部列車で慢性的混雑が発生していたことからクハ481形0番台に7両×2本併結対応の制御回路用KE70形ジャンパ連結器前面追設ならびに密着連結器への交換工事を施工し1993年1月から14両運転を開始。「あいづ」廃止後は「リゾートエクスプレスゆう」・訓練車編成・踏切監視ならびに波動輸送対応用4両編成×2本・保留車モハ485+484-2・サロ481-1007・1054・1056・1506を除き定期運用に対応する以下の7両編成×10本が組成された。 勝田電車区485系「ひたち」編成(1994年) ← 上野 勝田・いわき・仙台 → 編成番号クハ481モハ484モハ485サハ481モハ484モハ485クハ481K1110150306310208315K21102633036731K311036430460322432K4349101810910831011K51105693025936K611064930871313K7110710711081034332K81108583015340K9385430651333K103477307309207311 K7編成1998年 K60編成 K40編成 1994年にモハ485+484-2・サロ481-1054・1056が、1997年に4両編成×2本が廃車され、サロ481-1007・1506がジョイフルトレイン「ニューなのはな」改造を施工して幕張電車区へ転出。1997年にはE653系一次車7両編成×4本落成により、余剰車が発生。K1 - K7編成に組成変更を実施し、同年7月には前後クハ481形がボンネット車・MM'ユニットが初期車で組成されたK7編成を国鉄色へ塗装変更。同年12月にE653系二次車落成置換えにより定期運用が終了した。1999年までに一般型車両は訓練車編成を除いて10両が状態の悪い車両交換用として上沼垂運転区へ、10両がリゾートトレイン改造の種車として新前橋電車区へ転出した以外は廃車となった。 その後は波動輸送用として以下の編成が転入。 2002年 - K60編成(6両 上沼垂運転区T19編成) 2003年 - K40編成(4両 仙台運転所ビバあいづ編成からMM'ユニット1008をカット) K60編成が2004年に、K40編成が2005年にオリジナル塗装に塗り替えられ、主に「ぶらり鎌倉号」「ぶらり高尾散策号」などの臨時急行・快速列車や団体列車で運用された。 2007年に訓練車のK26編成が廃車。2013年には同年3月16日ダイヤ改正による「フレッシュひたち」運用終了で余剰となったE653系の転用で、同年1月にK40編成・K60編成が相次いで郡山総合車両センターへ廃車回送された。 最後まで配置されていた「リゾートエクスプレスゆう」も2018年9月6日付で廃車。これにより本センターの485系配置は終了した。
※この「勝田車両センター〈水カツ〉」の解説は、「国鉄485系電車」の解説の一部です。
「勝田車両センター〈水カツ〉」を含む「国鉄485系電車」の記事については、「国鉄485系電車」の概要を参照ください。
- 勝田車両センター〈水カツ〉のページへのリンク