作成・発見の経緯とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 作成・発見の経緯の意味・解説 

作成・発見の経緯

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/12 23:45 UTC 版)

昭和天皇独白録」の記事における「作成・発見の経緯」の解説

独白録』は、外務省出身当時宮内省御用掛として昭和天皇通訳務めていた寺崎英成により作成された。寺崎による結語には、この記録作成経緯について以下に記されている。 本篇昭和二十一年三月十八日、二十日二十二日、四月八日(二回)、合計五回、前後八時間余に亘り大東亜戦争遠因近因経過終戦事情等に付、聖上陛下御記憶を松平宮内大臣(慶民)、木下侍従次長松平宗秩寮総裁(康昌)、稲田内記部長寺崎御用掛の五人承りたる処の記録である、陛下は何も「メモ」を持たせられなかった前三回は御風気の為御文庫御引篭中特に「ベッド」を御政務室に御持込みなされ御仮床のまま御話下され、最后の二回は葉山御用邸御休養中特に五人葉山参内して承ったのである 記録の大体は稲田作成し不明瞭な点に付ては木下が折ある毎に伺ひ添削加へたものである — 昭和天皇独白録 木下道雄の『側近日誌』によると、1945年12月4日梨本宮守正王戦犯容疑逮捕されたのをきっかけとして、昭和天皇との相談の上御記憶に加えて内大臣日記侍従職記録参考として一つ記録作り置くを可」として松平康昌と共に木下作成することになった作業は一旦中止されたが、翌年2月25日になり戦犯裁判との関連手記用意する必要がないかとの天皇下問があり調査再開された。 10時30分12時陛下御風未だ御全快に至らざるも、かねての吾々の研究事項進捗すべき御熱意あり。よって御政務室に御寝台を入れ、御仮床のまま、大臣、予、松平総裁、稲国内部長寺崎御用掛の五人侍して田中内閣よりの政変其の他今般戦犯裁判に関係ある問題につき御記憶をたどりて事柄を承る — 木下道雄側近日誌昭和21年3月18日 稲田周一の手になる正文があったとみられるがこれは発見されていない。 『独白録』の一部は、木下の『側近日誌』に関係文書として収録されている。この「木下メモ」は菊花紋章がついた罫紙用箋書かれており、独白録の冒頭大東亜戦争遠因」に対応しているが、独白録よりも詳細である。寺崎版では「木下メモ」の文章口語変換され省略されている。 寺崎は病のため1948年から実務離れ翌年グエン夫人と娘のマリコは、マリコ教育のためアメリカ戻った寺崎2年後死去した寺崎遺品含まれていた独白録は弟の寺崎平が保管したグエン執筆した太陽にかける』が日米ベストセラーとなり出版社招待1958年来日した夫人に平から遺品手渡された。グエンマリコ日本語読めなかったため記録類はしまい込まれた。30年後にマリコ息子コール記録整理する過程文書鑑定南カリフォルニア大学ゴードン・バーガー教授依頼し教授はさらにこれを東京大学教授伊藤隆転送した。「歴史的資料として稀有なもの」との評価受け取った寺崎家では重要性鑑みて公表することにした。 『独白録』の存在1990年11月7日新聞各紙初め報道された。『文藝春秋1990年12月号に全文掲載され大反響をよび再刷もされ発行部数100万部を超えた寺崎日記加え1991年3月に『昭和天皇独白録寺崎英成御用日記文藝春秋刊行された。1995年寺崎日記省き昭和天皇独白録』が文春文庫再刊した。 直筆原本とされるものが2017年12月にボナムズ(英語版)により競売され、日本の美外科医である高須克弥275000USドル手数料込み・約3080万円)で落札し、この「直筆原本」を皇室提供したい述べた宮内庁2018年2月に「直筆原本」を高須から預かり「(1)寺崎英成直筆であること」「(2)文藝春秋から刊行されている活字本概ね内容であること」の2点確認した2018年5月28日宮内庁は、高須からの「直筆原本」の寄贈受け入れたこと、宮内庁公式サイト公開する予定であることを発表した

※この「作成・発見の経緯」の解説は、「昭和天皇独白録」の解説の一部です。
「作成・発見の経緯」を含む「昭和天皇独白録」の記事については、「昭和天皇独白録」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「作成・発見の経緯」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「作成・発見の経緯」の関連用語

作成・発見の経緯のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



作成・発見の経緯のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの昭和天皇独白録 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS