近因とは? わかりやすく解説

きん‐いん【近因】

読み方:きんいん

いくつかの原因の中で最も直接的なもの。⇔遠因


近因(私学校と士族反乱)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 19:11 UTC 版)

西南戦争」の記事における「近因(私学校士族反乱)」の解説

明治六年政変下野した西郷1874年明治7年)、鹿児島県全域私学校その分校を創設した。その目的は、西郷と共に下野した不平士族たちを統率することと、県内若者教育することであったが、外国人講師採用したり、優秀な私学校徒を欧州へ遊学させる等、積極的に西欧文化取り入れており、外征を行うための強固な軍隊創造することを目指していた。やがてこの私学校はその与党含め鹿児島縣大山綱良協力の元で県政大部分を握る大勢力へと成長していった。 一方近代化進め中央政府1876年明治9年3月8日廃刀令同年8月5日金禄公債証書発行条例発布した。この2つ帯刀俸禄支給という旧武士最後特権を奪うものであり、士族精神的かつ経済的なダメージを負わせた。これが契機となり、同年10月24日熊本県で「神風連の乱」、10月27日福岡県で「秋月の乱」、10月28日山口県で「萩の乱」が起こった日当山温泉にいた西郷はこれらの乱の報告聞き11月桂久武対し書簡出した。この書簡には士族の反乱愉快に思う西郷心情の外に「起つ決した時には天下を驚かす」との意も書かれていた。ただ、書簡中では若殿輩(わかとのばら)が逸(はや)らないようにこの鰻温泉動かないとも記しているので、この「立つと決する」は内乱よりは当時西郷が最も心配していた対ロシアのための防御外征意味していた可能性が高い。その一方で1871年明治4年)に中央政府復帰して下野するまでの2年間、上京当初抱いていた士族中心とする「強兵重視路線が、四民平等廃藩置県全面押し出した木戸孝允大隈重信らの「富国重視路線によって斥けられたことに対する不満や反発西郷心中に全く無かったとも考えられないとはいえ西郷真意今以て憶測域内にある。 他方私学校設立以来政府は彼らの威を恐れ早期対策行ってこなかったが、私学校党による県政掌握が進むにつれて私学校対す曲解も本化してきた。この曲解とは、私学校政府への反乱企てる志士養成する機関だとする見解である。そしてついに、1876年明治9年内務卿大久保利通は、内閣顧問木戸孝允中心とする長州派の猛烈な提案押し切られ鹿児島県改革案を受諾した。この時、大久保は外に私学校、内に長州派という非常に苦し立場に立たされていた。この改革案は鹿児島県大山綱良反対地方乱の発生により、その大部分実行不可となった。しかし、実際に実行された対鹿児島策もあった。その一つ1877年明治10年1月私学校内部偵察離間工作のために警視庁大警視川路利良中原尚雄以下24名の警察官を、「帰郷」の名目鹿児島へと派遣したことである。私学校徒達はこれを不審思い、その目的聞き出すべく警戒していた。

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近因

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/10/08 07:08 UTC 版)

第四次イタリア戦争」の記事における「近因」の解説

戦争1536年カール5世フランソワ1世の間ではじめられた。直接起因ミラノ公フランチェスコ2世・スフォルツァ英語版)の死去であったフランチェスコ2世には子供がなく、長く苦し闘病の末に1535年亡くなった跡継ぎがなかったため、スフォルツァ家ミラノ支配終結する結果となり、カール5世ミラノ公クリスティーヌ・ド・ダヌマルクの母の兄にあたるためミラノ公継いだ当時民衆イタリア諸国反対しなかった。帝国イタリアにおける勢力伸長フランス危機感募らせオスマン帝国正式に同盟を結び、ジャン・ド・ラ・フォレ(英語版)を初代フランスオスマン大使とした。オスマン帝国援軍派遣しフランスマルセイユピエモンテなどジェノヴァ近く標的への進軍支持した

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近因

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 15:44 UTC 版)

昭和金融恐慌」の記事における「近因」の解説

大正期入ってから続く不況喘ぐ日本第一次世界大戦が始まると一転して船舶需要はじめとする戦争特需湧き念願だった八八艦隊整備にも乗り出して造船業界は活況呈した。だが1920年になると戦後不況襲い活況呈していた造船業界も軍縮煽りをうけて受注減らし日本経済全般苦境陥った1923年関東大震災発生し経済的混乱を防ぐべく震災手形救済策がとられたが、ここに戦後不況生じた不良債権大量に紛れ込み、その根本的解消が行われず金融不安あおっていた。 交易の面では大戦中の1917年金本位制を一旦停止し大戦後復帰機会を窺がったが、戦後不況関東大震災からくる日本経済混乱の中で金解禁先延ばしとなり、金の裏づけのない円が投機対象とされたことから、円為替乱高下した経済的に交易の面からも円の安定求められ早急な金解禁目指したが、それに先立って日本経済燻る震災手形はじめとする不良債権根本的に解消することが急務となったまた、戦後経済環境変化した中で戦前平価維持するために緊縮財政がとられ、これも日本経済不況に輪をかけた。 政界では大正中期より協力体制にあった護憲三派解体し交易重視し金解禁積極的な憲政会と、北伐から中国東北部権益を守ための戦費調達する上で借款を行う都合から金解禁には消極的な立憲政友会対立政党財閥軍部の関係を背景にした対立政友本党との連携を巡る政治的混乱深化した

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近因

出典:『Wiktionary』 (2021/08/13 06:44 UTC 版)

名詞

きんいん

  1. 直接的原因

対義語


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