ヴァリス王国
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ワーレンI世 ヴァリスの国王。新王国暦442年、傑出した聖騎士としてヴァリス国王に選出され、以降良好な治世を重ねていたが、10年前の新王国暦463年、狩猟中に嫡男アレス王子をミノタウロスに殺される。が、凄惨な王子の死を受け入れられずに狂気に陥り、ミノタウロスを王子と思い込み離宮にかくまったあげく王子の護衛役だった騎士たち全員を離宮の警備に回し情報の隠蔽を図る。もっとも、彼の狂気は「息子が未だ生きている」という妄想に取り憑かれた一点のみに限られ、その他の部分では全く正常で、それまでの聡明で果断な王のままであり、剣の腕も全く鈍らず、馬上槍試合のトーナメントでは時々優勝するほどであった。しかし精神の狂気に陥った部分の状態は深刻で、ヴァリスの宮廷には重苦しい空気が立ち込め、「白き騎士」「百年に一人の騎士」と言われたファーンに期待する声が生じる。 魔神が解放された当時は病床にあったが、王子の病死(実際はファーンとフラウスが幽閉していたミノタウロスを倒した)のショックで意識を失い、そのまま程なく死亡。 その死は魔神復活の報と重なり、後継者争いと対魔神対策の狭間で、ヴァリス王国は身動きできない状態に陥る。朝野に期待されたファーンがヴァリス国王に即位するのは23年後の新王国暦496年のことである。 ジェナート ヴァリスの至高神ファリス教団の高司祭。形式主義に囚われた教団の改革を強力に推し進めている人物。次期国王にファーンを推す。 ゲイルザック ヴァリスの宰相。名門出身の老騎士で、実務家としては優れているが決断力を欠き、その性格が災いしてワーレン王の後任人事で混乱を招く。 メイファー ヴァリスの至高神ファリス教団の最高司祭(大司祭)。当初はジェナートの教団改革を支持していたが、妥協を許さないジェナートの進め方に危機感を抱き始め、次期国王にジェナートの改革を支持するファーンではなく、保守的な近衛騎士隊長ドルロスを推す。 ドルロス ヴァリスの近衛騎士隊長。大司祭を始めジェナートの教団改革に反対する人々の支持で次期国王候補となる。 ファーンに競り勝ち国王になるため、宮廷の反対を無視して独断で同調する聖騎士達を率いてヴェノンを攻めるが、モス連合騎士団の前に大敗し戦死。 マイス ヴァリスの宮廷つき魔術師。若いが「賢者の学院」出身の優秀な魔術師で、ファーンが魔神に盗まれた「三聖具」を奪還するのに協力する。ヴァリス宮廷をファーン支持で纏めようとするが、ファーンの出奔には間に合わなかった。 アレン ヴァリスの聖騎士で、南部アダンの街近郊の領主。腰を痛めた父に代わって若くして家督を継ぐも、当時のワーレン王の狂気に嫌気がさして、次期国王(彼自身はファーンが望ましいと考えていた)が即位するまでは領地経営に専念しようと考えていた。領内の視察中に農園の下働きだったフラウスと出会い、ちょうど現れた妖魔との戦いの中でフラウスの「聖女」としての力を目の当たりにする。 形骸化した当時のファリス教団では、有力者の推薦なしには聖職に就く事が出来なかった事から、聖女フラウスの生みの親と言って良い人物。魔神戦争では登場しなかった。 オドネル かつてヴァリスの王子・アレスの養育係を務めていた元・近衛騎士隊長。アレス王子の死後は、王子の離宮(ミノタウロスの迷宮)警備の任に就く。狂気に犯されてなおワーレン王に忠誠を捧げ、ミノタウロス退治に訪れたファーンとフラウスに戦いを挑み、その刃に倒れた。
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ヴァリス王国
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「ロードス島戦記の登場人物」の記事における「ヴァリス王国」の解説
英雄戦争時の国王は、六英雄の一人でもあるファーン。ファーンが斃れた後は、ファリス神官のエトが国王の座に就いた。 テシウス パーンの父。ヴァリスの聖騎士であったが、国境守備の任務中に山賊に襲われた村から助けを求められ、任務を放棄して単身山賊と戦う事を決意した。村を救うことには成功するが自らは山賊との戦いの中で戦死。その行いは本来賞賛されるべきものであったが、任務を放棄したことは紛れも無い事実であり、表向きは「騎士の誓い」を破った不名誉な罪で騎士位を剥奪される。しかしその決断は「名誉のひとつの形」として聖騎士たちの心の中に残り続け、やがてパーンの伝説とともにロードスに広まっていく。 パーンが最初に身に着けていた鎧は彼の形見で、不名誉の証として紋章が削り取られていた。 妻は、夫テシウスが死んだのち幼いパーンを連れてヴァリスを出奔、田舎村のザクソンに流れ着き、新王国暦502年に流行り病で死んだ。『新ロードス島戦記』では設定が改められ、ザクソンで存命していることがパーンの口から語られた。(パーンを快く思わない人物が少なくないことから、表向き死んだことにしていたとも考えられる。) フィアンナ ファーン王の娘でヴァリスの王女(ただしヴァリスの王位は世襲ではない為、王位継承権は無い)。前線で戦う兵たちを激励する為に王城を抜け出したところをカーラに誘拐され、パーンらに救出された事が縁となり、後にエトと結婚して王妃となる。 ジェナート 形式主義に堕した教団の改革を推し進めていたヴァリスのファリス神殿の高司祭。ファーンの支持を受け、後に最高司祭となる。 エルム ヴァリスの宮廷魔術師。かつてはアラニアの賢者の学院でバグナードと並ぶ秀才として称えられていた。同じく学院の出身であるスレインとも面識がある。英雄戦争にて戦死。 レオニス ファーンの近衛隊長。英雄戦争で戦死。 パウル エト時代のヴァリス神聖騎士団の団長。
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